2022/01/15 のログ
ご案内:「ハテグの主戦場」にアライダさんが現れました。
アライダ > 戦況は一進一退。

いつまで経っても決着がつく様子もなく、互いに負けを認めることもしない。
ずるずると続く、起伏のない行為に似た漫然とした、ぬるい戦。

「……いつ、終わるのやら」

傭兵女はぽつりとこぼす。
主戦場で命を散らす兵はまれだった。
それより今盛んなのは、軍の中でひそやかに行われる賭けの闘拳。
勝てば金が。負ければ恥辱が。

昨今の戦場を湧かせるものは、そんなくだらない自慰じみた遊戯だった。

傭兵女は戦場を闊歩する。
あるいは好敵手を求めて。
あるいは、情を持て余した男を探して。
あるいは、今夜の色を売りそこねた女を探して。
あるいは、異郷での話し相手を求めて。

ご案内:「ハテグの主戦場」からアライダさんが去りました。