2020/09/18 のログ
ファイネア > にやにや笑いで詰め寄られようともファイネアも笑みを浮かべたままだ。

「いいえ。私もただの斥候よ。
戦闘するつもりの警戒なら単独で居るわけないでしょう。」

相手の言葉にふぅんという息を漏らしながら内容を拾っていく。
帝国、ねと頭の片隅で思う。

「多分真っ直ぐは帰らないわ。斥候のお仕事の報酬をもらわないといけないもの。
誘惑、ねぇ…。」

不意に、がばっと女の兵士が抱き着いてくる。
密着していた二人の間に割り込むような態勢。
先程のダンスに溺れて理性を失った様子で…ファイネアを目掛けて。
しかし、予想をしていたのかそれを避け、軽く押すようにして女武官の方にぶつけていくだろう。

「お断りしておくわ。そういうの趣味じゃないの。
ベッドでお相手したいなら王都でお待ちしていますわ。」

それを切っ掛けにバックステップし、距離をとった。
ひらひらと手を振ってから一つ投げキッス。
じゃあね、と言って茂みの中に身を飛び込ませる。そのまま、王都の方面へと走っていくだろう。

エミネ > 「あっ!?こら!クッ……」

抱き着いてきた重装歩兵を鎧の上から殴り倒し、イタタと手をさすりながら見れば、女の姿は掻き消えていて。

エミネははぁ、とため息をつきながら、双刀を鞘に戻す。
頭を振って微かに滾っていた欲を追い出し、重装歩兵の戟を拾い、悶えている部下達をガンガンとドつき始める。

「おらっ!正気に戻れ!!情けない…」

頭をさすりながら起き上がる部下達を横目に見ながら、先ほどの女に思いをはせる。どうも、神獣族…というよりミレー族といった感じでは無かったが…。

いや、それよりもだ。

「王都で待ってるなんて言われても帝国軍人が行けるわけないじゃない…。
それともそこまで征服しろっての?そりゃしたいけど…」

そもそも名前も聞いてないことに思い至る。探すにしてもどうやって探せと言うのだ。

「……はぁ、帰るわよ」

帝国本土に戻ったら娼館にでも行こうか…などとぼやきながら、女武官は兵を率いて帝国陣地に戻っていった。

ご案内:「ハテグの主戦場」からエミネさんが去りました。
ご案内:「ハテグの主戦場」からファイネアさんが去りました。