2019/08/12 のログ
ご案内:「ハテグの主戦場」にデッドマンズさんが現れました。
■デッドマンズ > 絶えず闘争を繰り広げ、屍が地に転がり、骨が埋もれ死が病の如く蔓延する戦場においてそれは珍しくない現象だったのかもしれない。
さもありなん。人と魔が入り乱れる此処なら屍体を動かす動力と成りえる魔力や想念等幾らでも有るであろう。
やがてそれは一人、一体、また一匹と、戦場の勢力図のほんの僅かな染みに等しい一角だったものが少しずつではあるが染みが広がるように数を増やしていった。
屍者が屍者を呼び起こし、屍者は男の生者を殺め、同胞として新たな死の軍列に加えていく。
だが、一般的屍者と違うのは、この屍者達は女は殺さない。
代わりに、犯すのだ。
死して脳は停止し腐り果て、心臓もとうに熱を失い、肉も硬直し血液は膿と混ざって流動性を失っている。
にも関わらず、どういう訳か生殖機能だけは生前通りどころか、生命機能全てを生殖機能に集中しているのかの如く活性化しているのだ。
戦場とはいえども女が居る事は然程珍しくも無い。
だから犠牲となれば、敵軍に捕まったほうがまだ良かったと思える凌辱の憂い目に遭うことになるのだ。
緩慢なる彷徨う屍者達一体一体を斃す事は難しくなくとも圧倒的に数が多く、キリがない。
屍者達に気付いた者達が接近自体を許さない為に防衛線の内に下がるなり結界なり張ってしまえば知性の無い屍者達にはどうにもならないであろうが、運悪く逃げ損ねた者や屍者相手に後れを取るはずがないと勇ましい者がいればどうなるやら。
両軍がどう動こうと、屍者達の行動は変わらない。
ただ進み、ただ喰らい、ただ犯すのみ。
■デッドマンズ > やがて屍者達は何処かへ去る。
無数の同胞が倒れても、既に死した者達にとっては一時的な休眠に過ぎない。
またこの地で再び目覚める事もあるであろうし、そうでない去った者達は何処か別の地で獲物を求め彷徨い歩くのであろう。
ご案内:「ハテグの主戦場」からデッドマンズさんが去りました。