2019/03/14 のログ
ご案内:「ハテグの主戦場」にカリノナさんが現れました。
カリノナ > 「さてと。どうしたものかな」

うっそうと茂る森の中。誰ともなしに呟いたマント姿の女。
すっかり色の抜けた短髪は霜のようだが、今夜に限って言えば砂ぼこりに塗れている。この戦場に来て数日、風呂どころか水浴びも難しい状況なのだから仕方が無いだろうか。
それでも本人はあまり気にせず、足音も殺すことなく森を歩いている。気まぐれの単独行動ではなく、味方を逃がす為囮を買って出た結果だった。
幸い、生きてはいるもののこれから先、どうしようかと思案顔でため息をついて

カリノナ > 「まあ良いか。取り合えず出会ったものが敵であれば斬れな良い。味方であれば、野営地まで案内を頼めば良い」

あまり街にいる時と変わらない。そう思えば気楽なものだった。
まあここは街よりもはるかに危険度は高いのだけれど、それはそれで斬り応えのありそうな相手に恵まれそうだし。
右手の指を刀の柄頭で遊ばせながら、にんまりと笑みを浮かべる。

最悪なのは、敵にも味方にも合うことなく彷徨ったあげく餓死する結末か…携帯食の手持ちは、2日持てばいい方という量でしかない

ご案内:「ハテグの主戦場」にフォーコさんが現れました。
フォーコ > 久方ぶりに供を連れずの単独行動。
戻れば部下に怒られるのは目に見えているのだが、こればかりは止められず。

愛用の刀を腰にぶら下げ、戦場を駆けた。

陣幕の中で寛いでいると、森の中に手練れが潜伏しており手が付けられないとの報告が上がった。
森ごと焼き払う案も出たのだが、それには及ぶまいと私一人が飛び出していった…そして現在に至る。

「なるほど。確かに並々ならぬ気配が漂っているな。」

森の中に入る直前、刀の柄に手を掛ける。
ワザとらしく立てている物音はこちらの注意を向けさせる為の物。

つまり、正面切ってやりあえるだけの自信があると言う証拠で。

私は奇襲に備え周囲に気を配りつつ、森の中へと足を踏み入れて行く。

カリノナ > 「釣れたか…しかし」

聞こえる物音に対して、気配は尋常ではない。直前の足音さえ聞かなければ、大型の獣か魔獣かと勘違いしそうになるほどのそれ。

なるほど。死に花を咲かせるのは今夜であったか。

愉し気な笑みをさらに深めたまま音を頼りにそちらへと駆けよう。右手は既に刀の柄。
出てくるのが人であれ獣であれ、抜き打ちの一閃を見舞おうと。

フォーコ > 「向こうも気付いたようだな。」

探る様な気配から一転、突き刺さる様な殺気へ。
互いに相手の存在を認識したようで、私は笑みが浮かぶ。
やはりこういう殺り取りは心が躍る。

長い耳が相手の音を掴むと、一目散に駆け抜ける。
既に刃は抜いてある。

相手がどんな一撃で向かって来ようと、まずは正面から受けて立とう。

カリノナ > 「――――ぇぇえええええええええぃ!!」

静寂を震わせる気迫の声とともに踏み込み、抜く。
相手が人型で、女らしきことは確認したが、斬ることに一切躊躇いはない。自分と同じ年くらいだろう外見も、内包する気配を鑑みれば偽装としか思えないのだから。

駆けながら斬り、相手の背後に抜ける。抜き打ちで狙うのだから、自然と太刀筋は逆袈裟の切り上げということになるだろう。
本来通りの威力が発揮できれば斬鉄も容易なほどに気を込めた一刀ではあるが。さて、斬れるかどうか

フォーコ > 「……ふっ!」

裂帛の気合が耳に届き、私は刃を交わすタイミングを合わせた。
白髪の女性剣士の姿が見えたかと思いきや、背後へと駆ける。
交差する瞬間、腰の位置から上る白刃を赤い刀で受け止める。

魔力などを用いて鍛えた特殊金属で拵えた刀であったが、相手の筋が良いのか刃の半ばくらいまで食い込んだ状態へ。
かろうじて峰の箇所で受け止めることには成功したが、危うく私の胴ごと切り飛ばされる所であった。

「やるではないか。 だが、次はこちらの番だぞ。」

刀一本犠牲に相手の刀を止めることに。
姿勢は変えることなく、魔法で相手の脚元より鎖を呼び出し拘束しようと。

カリノナ > 「良い腕だ」

唇の両端が自然と吊り上がり弧を描く。それはひどく愉し気で、鬼気迫るもの。命のやり取りをしながらも相手の技量を認めた証拠だった。

半ばまで食い込んだ刀は、今は却って足かせか。かといって手放すには、刀に対する愛着故に一瞬の躊躇いが生まれた。
その一瞬で足元から生み出された鎖に両足を絡めとられてしまうだろう。
しくじったか、と軽く舌打ちを鳴らし手相手を見据え。

フォーコ > 「君こそな。大事な刀だったのにやってくれるではないか。」

どうやら彼女は私と似たようなタイプのようだ。久々の強者との遭遇に笑みが浮かんでいた。
危うく死にかけたと言う事など既に頭から抜け落ちている。

「これほどの達人ならさぞや愛用の刀なのだろうな。
相棒を手放したくないと言うのも仕方が無い。
卑怯な真似をしてすまないが、これ以上君に暴れられると部下がこの森を焼き払いかねなくてな。」

舌を鳴らしている相手は我が鎖で雁字搦めに縛られている。
相手の刀を我が愛刀から抜いては地面に突き刺す。

私は用が済んだ愛刀を鞘に納めてから銀髪の彼女に正対して。

「良い腕をしているな。 名は?」

カリノナ > 「手抜きできる相手でもあるまいに」

ははは、と戦場に似つかわしくない笑い声が響く。部下がいるらしき言葉にはそれは仕方ない。と肩を竦めて

「カリノナ。そう名乗っているが、さて元の名はなんだったかな?」

とぼけたような答えを返しながら鎖で絡めとられ、さてどうするかと思案顔を。魔法に寄る物であれば、気で対抗するのが有用だろうか