2018/03/02 のログ
ご案内:「ハテグの主戦場」にフェリシアさんが現れました。
フェリシア > 戦闘の一旦終結を迎えて数時間。
王国軍の主戦力となる者たちは退き、一部の兵士が残っている状態。
まだ戦火の名残が漂う場所を1人、看護師が歩いていた。
夜も更け、暗い戦場にランタンの灯火が揺れて、ときどき、ザリと荒い砂を踏む音が不協和音のよう。

「誰か…怪我を負ってる方がいたら合図を」

その声は戦痕を刺激しない程度のささやかなものであったが。
それでももし、傷を負い動けない兵士が聞けば少しは救いとなろう、と。
女は返事を待つようにゆっくりと歩みを進めていく。

今日が特別なのではない。
戦闘に随行した際には帰還前にこうするのがお決まりであった。

フェリシア > 「………ここが限界…かな」

遠くに火が見える。
相手の兵士もまだ全員が退却してはおらず、下手して陣営に近づきすぎるのは危ない。
看護師はかなり高度な治癒魔法も習得していたが、逆に攻撃魔法はからっきし。
一応勉強してはいるのだが…不向きなのか、結果は芳しくない。
護衛もいない今、無茶はできなかった。

「今回は被害は少ないほうだったし…生きてる人は全員戻れてるといい…けど」

戦闘真っ最中よりこういった状況のほうがナーバスになるものだ。
立ち止まり、周囲に耳を澄ませる看護師は夜空を見上げ、ため息1つ。

フェリシア > 負傷者からの反応はない。
それを確認すると踵を返し、王国軍の陣営へと戻っていく。
もしかしたらという気持ちが相変わらず歩みを遅くさせ、ゆっくり、ゆっくりと。

ご案内:「ハテグの主戦場」からフェリシアさんが去りました。