2018/01/26 のログ
ご案内:「ハテグの主戦場」に舜胤さんが現れました。
舜胤 > 【お約束待機中です】
ご案内:「ハテグの主戦場」にヴェルムさんが現れました。
ヴェルム > ハテグの主戦場の中における外れの地域、小競り合いすらめったに起きない場所であるが、だからこそ迂回し奇襲を仕掛けようとする者たちがそれなりにいる。
現在十三師団はその外れに配置され、来るかもわからぬその敵集団を監視し迎え撃つ任務を与えられていた。
何も無いと気も緩んでしまうと、師団長であるヴェルムは馬に跨り、構えた駐屯地から一人離れて敵勢力方面へ直々に偵察を行うことにした。

「…もうすぐ日も落ちるが…」

そろそろ夕暮れ時という時間だが、なにやら戦闘の音がそれほど遠くないところから聞こえてくる。
多少帝国側に入り込むことになるが、状況だけでも確かめようと馬を静かに走らせてその場所へと向かう。

舜胤 > 猫耳がぴこぴこっと揺れ、猫尻尾がゆらんと揺れる。
ゆらりゆらりと足元が揺れる最中に 飛び散る血飛沫、くるくると舞う首やら腕やら、名もなき勢力の兵士の体。
それは 無駄のない動きで また 一人 また一人と上半身と下半身に別れを告げ 命を散らしていく。

心は此処に非ず、ある間合いに入る猫娘のテリトリーに入り次第、振るうは一振りの凶刃、煌く銀筋

それにとっては、斬っている相手が 今の所…帝国側らしい傭兵だった事。
無駄なくまた 一人の傭兵が雄叫びをあげながら それに飛び掛かり― 瞬時に 細切れになって 事切れた。

「………」

刃毀れしていなくても、それの纏うメイド服は最早血塗れの鮮血メイド状態だったという。辺りに飛び散るは 死体の数々。

ヴェルム > 現場へ近づいてゆくと、次第にそれは戦闘の音というよりは、まるで虐殺でも起こっているかのような悲鳴の数々。
十分に警戒しつつ辿り着けば、乗ってきた馬が近づくのを嫌がるほどの死臭。
その場で馬を降り、ゆっくりと近寄りつつ周囲を確かめる。

「これは…」

言葉にならない。
戦場の酷さと醜さはよく理解しているつもりだが、ここまで血と臓物を撒き散らし、人の形すらまともにとどめている亡骸すら少ない状態はそうそう見られるものではないし、まともに見たくもない。
その中でただ一人立ち尽くしている少女だろうか、着ているものは鮮血に濡れてよくわからないが、この惨状を引き起こしたのは彼女で間違いないと、その佇まいと雰囲気からわかった。

「…君がやったのかい?」

敵ではないと両手を広げて彼女に声を掛ける。
距離はだいぶ開いているし、剣も腰にある。
それなのに一瞬で切り伏せられてしまいそうな気分だった。

舜胤 > 一振りで周りにうろつく傭兵数人を斬り落としているのだ、一方的な蹂躙か虐殺か殲滅戦だろう。
悲鳴がリズムカルに音を奏でている、烏も新鮮な血肉を求めて飛んでは突っついて肉と骨の奪い合い。
それをしなくても 血塗れメイドが新たな血肉を提供してやまない。
無駄のない殺戮の舞 唐突にその剣戟の音が止まったのは、無意識の事か、

「…」

ビシャアア と血塗れの刀身を振って 最早死臭の極みを超えた地に染み飛ばして、
音もなく鞘に納め背筋を伸ばし斬るのを辞めた。無の色をした瞳が馬に跨る一人の騎士を見上げ

「然り」

距離はあるだろう、メイドにとっては距離は刹那の間に詰められる。
例え距離があっても色々と手はあるのだ、彼は手を挙げている、敵対の意思はないらしい。
それは、先ほどまでありの様にいた獲物(傭兵)がいない事に漸く気付くと、改めて騎士を見るのだ。

「誰?」

ヴェルム > 圧倒的、という表現が最も適切だろうか。それともそれすら生ぬるいかもしれない。
地に伏している生き物だった者たちは、僅かに覗く所属を示すものから帝国軍の人間、あるいは傭兵の類だろう。
こんな僻地にいるということは奇襲部隊か、だとすれば帝国軍の中でもそれなりに腕の立つ者たちだったろう。

「えーと、私はヴェルム・アーキネクト…王国軍第十三師団団長を務めている。
…君の名前も聞いていいかな?」

馬が近づくのを嫌がるのも頷ける凄まじい死の匂い。
さすがにこれでは近づくことはできない、近づこうとも思わないが。
その中心に立つ彼女はまず間違いなく人間ではないし、ただの魔族でもないだろう。
誰と聞かれてはっきりとした声で答える。
その声にはそれなりの恐怖も滲ませていたが、伺うようにして彼女の名も尋ねてみる。

「あ、あと腕下げてもいい?
鎧着て腕上げてるのツライからさ」

こんな状況下でほんのりとユーモアのあるやり取りをしようとしてみる。
彼女がどういった人物か確かめようとしていた。

舜胤 > メイドにとっては ある程度の間合いに入った存在 つまり 敵 以上で構成されている。
最終勧告はしていない する以前に屠っているのだ。魔導人形に匹敵する応用力適用力交渉力の無さ。
いや人形の方がまだピンからキリまで広いけど命令にない事は主人に聞くくらいの判断力位は備わっていよう。
メイドは先ほどから一人で斬って斬って斬り殺していた、帝国側の兵士だったり傭兵だったり。
腕が立とうが立つまいが、間合いの中に入った事を後悔して逝くがいい、と無言の殺戮だった。

「王国」
「第十三師団」
「あーきねくと卿?」

片言ではないが 反芻する様に言葉を紡ぎ始めた。
名を名乗った当り これは まともな存在らしい、と判断をする。
先程までの輩は名乗っていなかった、いや名乗っていたとしてまともじゃなかった。
所属 氏名 立場 その辺きっちり揃えてくれないと 斬るしかなかった。

辺りを一瞬 びん と反響定位による耳障りする音をメイドは発し、何かを確かめてから、
幾らか死の気配を撒き散らしていた状態を和らげ始めた、が最後の一線的な冷たさは存在のまま。

「わたくしの名は シュンイン フォン(鳳 舜胤)何処にも属さないただのメイド。
 下げられたら如何でしょう 今の所 獲物は居りません」

タダのメイドの訳があるまい、普通のメイドは武器を持たず、戦場には立たない。
何より普通の精神の人間は居るまいし。此処まで真面な存在は魔族でもない。

やり取りにはいたって普通に対応したという。 

ヴェルム > 恐ろしい生き物を見つけてしまったという後悔もあったが、面白いものを見つけたという好奇心もまたあった。
彼女が何を考えているかよくわからなかったが、とても強いということだけは確かだ。

「そうそう、名ばかり貴族だから卿なんて付けなくていいけどね」

師団長を務めているから、とりあえず貴族の肩書きだけ付けているだけで家があるわけではない。
彼女には関係ない話であろうが、あんまり偉そうに振舞うつもりがないからこその言葉。
実際ヴェルムの喋り方は軍団を束ねる人物としてはだいぶ緩かった。

「しゅんいん…ふぉん…変わった名前だけど…メイド、あぁそれメイド服か…。
それで、メイドさんがなんでまたこんな場所に…外れだとはいえここはハテグ、危険な場所だよ?」

彼女の名前はどこかオリエンタルなもの、帝国側の者の可能性もあるが、だとすれば帝国軍を殺戮などするはずがないか。
彼女であればこの戦場を散歩することすら簡単そうではあるが、そんなフリーのメイドと名乗った舜胤が何故この場所にいるのか。
両手を下げながら彼女の姿をじっと見つめる、ちょっと怖いけれど。

舜胤 > メイド(仮)、大小の刀を以て戦場を一方的に蹂躙し只今 王国軍側と会話中。
傍から見てそう説明が出来る。気が削がれた、これは斬る値のある存在ではない、会話が通じている。

「貴族ですか、高貴ある義務を果たしていない 勘違い貴族は調理(殺し)と掃除(始末)が妥当です。
 最近は骨のある獲物が居りませんが…本日の散歩も然り」

暇つぶしの為に散歩をしてその延長がこれです。
彼は師団長と言う偉い立場で名だけの貴族らしい、ただ偉そうではないようで、
会話がまだ通じている。通じていれば斬らなくていいかとメイドは思う。

「舜胤でいいです。ただの散歩ですがなにか。何かと勘違いして斬りかかってくる阿呆どもを斬り続けたらこの結果に。
 一人なので束になって傭兵が釣れるので、気づいたらこの惨状です。
 一寸記憶がないので 散歩をしていたのは確かなんですが…」

帝国側ですらない、ちょっとした魔族の方です。元魔王だったとかは言っていないし悟られていない筈。
一応信じてもらえるか甚だ分からないが 散歩です と答えて様子を窺おう。

ヴェルム > 「耳の痛い話だけど、えー…日々精進しております。
コレ散歩なんだ…」

散歩と言われてしまうとこの人ヤベェ奴じゃんとか思ってしまう。
ご機嫌を損ねたらおしまいかもと苦笑いしつつ、かといって偉そうに貴族の義務を果たしているなんて言って真に受けるわけもなかろうと、ただただ低姿勢を貫いてみた。

「わかったよ、舜胤…。
見境ない連中だったということか、だとしたら逆に助かったかもしれないな…。
記憶が…それじゃあ家とか知り合いもわからない?」

こんな場所を歩くメイドに襲い掛かったのだとしたら、だいぶ危険な連中だったのだろうと。
彼女がいなければ駐屯地を奇襲され被害が出ていたか、彼女に命を救われたようなものかもしれない。
記憶がないと言われると驚いた様子を見せ、行く宛があるのかと伺ってみる。
彼女は間違いなく魔族だがそれ以上のものかと予想しているが、確証は無い。
だがそんな存在が嘘をつく必要もないだろう、だから信じてみることにした。

舜胤 > 「精進を欠かさず日々瞑想と鍛錬を怠りなく過ごされれば成長為さいましょう。
 ええ、散歩の延長線上です、常在戦場でありますれば 場が何処であれ問題にもなりません。」

散歩する=常在戦場  矢張り思考が相当飛んでる。今持っている武器が拵で良かった、
楽器だったら もっと被害があっただろう。あれは威力が広くて酷過ぎる。音の届く範囲が間合いだ。

(…あれ ドン引きされてる?なぜ??)

「キチンと名乗って下さらないと 料理と始末です。
 ここ一か月間の記憶が飛んでおります、家も知り合いも…大体。」

名を知らない、斬りかかってくる存在は全て屠る。害があれば料理と始末。
行く宛があるわけがない、これからも戦場を料理の皿に見立てて調理していくのだ。どれだけ血と肉と体液の山にするつもりか。
元魔王って何だろう、魔族以上魔王未満って何といえば。

今の自分は 糸の切れたただのメイド(仮)血みどろメイド。

ヴェルム > 「それは…騎士というより修行僧のような気がする…。
う、うーん…散歩するんだったら、朗らかな陽気の元の活気のある町内でしたいところかな…」

散歩して血塗れになるなんて、御免被るというかなんというか。
いろいろブッ飛んでんなぁ…と今時の若者風な思考の持ち主、口調は落ち着いているけれど所詮は人間なのだ。

「挨拶と自己紹介は大事ということ…だね!
よかったら、記憶が戻るまでウチに来る?強いといっても女の子を戦場に置いていけないよ」

舜胤の言いたかったことを、血生臭くない言い方に変えて納得する。
そういう礼儀を重んじているらしい、たぶん。
危なげな気がするが、わかりやすい敵意を向けなければ分かりあえる相手だと判断。
このような場所に置いていけないと保護を提案するのは、彼女の言う高貴な者の義務というより、ただ単純な親切心から来るもの。

舜胤 > 「禁欲を貫くらしいですが?本来の修行僧というのは。
 昨今 まともな修行僧がいるとは甚だ疑問すら思えます。
 …平和とは 闇夜の嘶きと謀略の狭間にあるとわたくしは思うのです」

この主戦場  偶々来てみたが いつも争っている気がする。
めまぐるしい勢力地図 何処だったか忘れたがとある砦も地図が足りない位に変わっていると聞く。

「記憶は…いつ治るか分かりませんが、お世話になります」

場が場なので警戒は怠っていなかった。背筋を伸ばして佇んでいたが、
綺麗な対応で軽く会釈をする様に頭を下げたという。先ほどまで斬っていた殺戮者とは思えない態度。

ご案内:「ハテグの主戦場」からヴェルムさんが去りました。
ご案内:「ハテグの主戦場」から舜胤さんが去りました。