2016/10/08 のログ
ご案内:「ハテグの主戦場」にエドヴェルト=ランデルさんが現れました。
エドヴェルト=ランデル > 戦場を眼下に見る小高い丘の上には疎らに幾つかの人影が立つ
勢いのある軍勢を見極めようとする傭兵の長だったり、
戦場に逃げ込んだ賞金首を追う賞金稼ぎであったり、
名のある武人を倒して名を売ろうと考える廻国修行中の若い戦士であったり…

比較的安全に、戦場を見極められるこの丘には、何時しか軽食を売る物売り、どこぞの国の観戦武官、
戦場で死体から武具などを回収しようとする農民など、まあ、様々な顔ぶれが揃っている

そんな噂を何処かで聞きつけ、丘の縁に立てば丁度、左右に展開した軍勢の飛び道具での応酬が幕切れ、
歩兵や騎士たちが入り乱れ始めたところであった

「…やってるなあ、飽きもせず…」

土埃が上がり、両軍がぶつかり始めるとすぐ傍にいた若い戦士が綺羅びやかな甲冑を身に着け、
よく肥えた見るからによく走りそうな馬に跨った騎士を目掛けて丘を駆け下っていった
その背中を見守っていたが、土煙に紛れてしまえば見失ってしまい、結局、彼が功名を上げることが出来たかは
判らずじまい…見たところそこそこ腕の方は立ちそうであったから、なんとなく残念に思ってしまうのだ

「勇者1人でどうこうなる場所ではないのだな、戦場は…」

自分も一介の武人のツモリであったから心の中に虚しさが満ちていき、はあ、と吐息を吹きこぼす
それでも、腕を組んではどちらの軍勢が勝つか見届けるつもりで見下ろしている

エドヴェルト=ランデル > 両軍入り乱れての戦いは長引き、時折、逃げ出そうと兵士が丘を登ってきたり、
名乗りを上げた騎士と騎士が決闘じみた戦いを始めたと思ったら横合いから槍に貫かれたり、と
荒れに荒れて両軍、勝ちとも負けとも付かず乱れに乱れた物となっていった
観戦する人々はそれに一喜一憂したり、歓声を上げたり、冷静に状況を分析しようとしたり様々であったが、
熱狂は何時しかどちらから、と言うこともなく勢いが無くなっていき少しずつ、引き始める

やがて戦場から両軍が引き上げていけば、丘の上に集った者共も思い思いに散っていくのであった

ご案内:「ハテグの主戦場」からエドヴェルト=ランデルさんが去りました。