2016/05/09 のログ
ご案内:「ハテグの主戦場」にヘクターさんが現れました。
ヘクター > ハテグの主戦場の外れ。 戦闘行為自体はもっと中心部の広い所で行われており、ここには戦場から逃げ出そうとしている敗残兵と、それを狙って野党の類が出る位で。

「今日は目立った獲物はおらんのう。 とんだ検討違いじゃ。」
首のない死体の上に腰掛けて、ローブを纏った男が嘆声を漏らす。
その周囲では男が雇ったと思われる野党が3人、周囲の死体が着けている鎧や武器、装飾品の類を丁寧に剥いでいる。

「貴重そうなものはわしに見せるのじゃぞ。 それ以外はお前らの好きにするがいい。」
とはいえ、雑兵の類が持っている装備に男の気を引くようなものはありもせず。 一番の目的の瑞々しい肉体の持ち主に出会うことも出来ず、男は再度溜息をつく。

ヘクター > 既に日も沈みかけ、今日の戦自体は終わるのだろう。 土煙も小さくなり、遠くから聞こえる物音の数も減ってゆく。

雇った野党達の作業も終わり、戦利品を並べた状態で報告が入る。

「どれどれ。 全部お前達で持って行け。 ほれ、今日の分の金じゃ。」
虚空へ手を入れ、抜き取る。 すると、金貨が3枚握られていて、それを盗賊達の足元へ放り投げる。
盗賊たちはそれを受け取るとどこからか仲間を呼びつけ、戦利品の中から多少なりとも値の張りそうな物を選び、各々持てる限りを持って去ってゆく。

「相変わらず帰る時だけは仕事の早い連中じゃの。」
物言わぬ死体に囲まれながら三度目の吐息を吐く。

ヘクター > 今日は王国兵の方が負けたようで、遠くではためいている軍旗はあまり見たことのない紋章。
となると、近いうちにここへ王国兵の一団が送り込まれるはずで。

「その時はわし好みの女も居ることであろうな。 ぐふふふ。」
死体の上に腰掛けたまま一人で笑い始める。

ヘクター > 日も落ち始め、死肉を狙う魔物が遠目に見え始める。

「もう嗅ぎ付けよったか。 ほれ、邪魔はせんからこっちに来い。」
遠巻きにこちらの様子をうかがっている魔物達を手招きする。

恐る恐ると言った様子で魔物が近付いてくると、男は手を広げる。 すると、男の目の前に黒い穴のような物が発生し、男を吸い込んでから消えてしまう。
男が去った後は死肉を求め集まってきた魔物達の宴。

ご案内:「ハテグの主戦場」からヘクターさんが去りました。