2015/10/23 のログ
ご案内:「ハテグの主戦場」にルーキさんが現れました。
ルーキ > 「――血の臭いが絶えないな」

小さく呟く。転がる誰のものかもわからぬ死体を足で退かし、何をするでもなく歩いている。
このまま此処で朽ち果てていく彼らを思えば少し気の毒にもなりはしたが。

「ま、綺麗さっぱりとしていても、それはそれで戸惑うが」

獣か人間か、あるいは魔族か。
奇妙な唸り声や吼え声を聞き流し、時折足先に当たった硬い感触――血に塗れた剣を拾い上げたりして。
端から見れば単なる探索のようで。

ルーキ > 「……此処に来れば誰か会えると思ったが。そう簡単にはいかないな」

暫く行ったところで立ち止まり、辺り見渡す。
目に映るは死体と、血生臭い戦場と。
あとは自分ばかりで。王国の陣からは少し離れている為、咎められる心配は無い。
だからこそ、とも言えるが。

「まぁいいさ。……さて」

膝をつく。先程まで何度か繰り返していた行為。
落ちている剣を拾い上げ、検分する。違うとわかれば次の獲物へと。
王都で盗まれた剣を取り戻してほしい――との依頼が入り込んだ。
それだけの話だ。

ルーキ > ざっくりと見て回ってはいたが――

「……数が多い、な」

小さく溜息を吐く。あるなら此処だと思ったのだが。

「……出直すか」

呟きを一つ落とし、手に持っていた剣を投げ捨てる。
腰にある双剣の柄を確かめるように指で撫でてから踵を返し、王都へ。

ご案内:「ハテグの主戦場」からルーキさんが去りました。