2023/02/12 のログ
ご案内:「神聖都市ヤルダバオート」にレベリオさんが現れました。
レベリオ > ノーシス主教の主神の名を冠する宗教都市。
多くの修道院が並び立ち、聖職者達が多く暮らす街。
仮令、内側が腐りはじめていたとしても、未だに聳え立つ聖なる大樹のような場所。
つまるところ、“彼”のような存在からすれば――。

「――どうにも、何度来ても好きになれんな、此処は。」

――そういう場所だ。
独り言を受け止めるのは、寂れた印象の聖堂。
この街にはありふれた建物のひとつだ。
差し込める冬の月が、祭壇を空しく照らしている。
そのちょうど正面、帽子をとって軽く、挨拶めいた会釈を向ける。
正式な祈りの作法など思い出したくもないから、目を閉じてそのまま。

いくら、半分隠居状態であっても世間のしがらみは消えない。
高貴なものの、あるいは成り上がりの義務として寄付をしている修道院に招かれた。
その用事も終わり、散策がてらに立ち寄ったのが、此処という訳だ。
誰かが祈りを捧げている訳でもない、丁寧に管理されている訳でもない。
きっと、放棄したり取り壊したりするのも金がかかるから放置気味の場所だろう。
勝手に、そんな風に解釈をして、勝手に祭壇の前で祈りを捧げることにした。
荘厳で、壮麗な場所など似合う筈も無いのだから、これくらいでちょうどいい。
どうせ祈る内容など、あってないようなものだから。