2022/11/16 のログ
ご案内:「神聖都市ヤルダバオート 深夜の教会」にソレルさんが現れました。
■ソレル > 深夜まで薄明かりの着けられた教会。煌々と光を放つ魔法の燭台を手にした神官が勤めている……緊急のケガ人や懺悔、その他教会に夜しか訪れることができない人のため、毎夜ひとりの神官が勤める、そういう場所。
……だが、腐敗の進む教会においては、誰にも監視されることのない場所で様々な行為が行われているという噂もまた根深い。
「はい、この通り……元どおりになっていますよ。どうぞ、ご確認を」
この夜、勤めているのは若い神官だった。ぴったり11時に訪ねてきた信徒は、商人風の身なりこそしていたが、袖から覗く腕には刺青をした怪しい姿。だが、神官は疑う様子もなく対応した。「補修を頼まれていた書物」を籠からとりだし、渡す……中のページがくりぬかれた仕掛け本。神の教えの代わりに、怪しげな小瓶と複雑な模様が描かれた紙片が収められている。それが邪法の儀式に必要な水薬と魔方陣のパターンであることは、高位の神官ならわからないはずもない。
「もちろんです。教会は弱いものの味方ですよ」
そう言って、訪問者を送り出す。表情を崩すことなく、何も起きなかったように祭壇の前に戻った。……次の「用事」を持った相手か、それとも教会に救いを求める弱者を待ち構えているのだった。
ご案内:「神聖都市ヤルダバオート 深夜の教会」にタピオカさんが現れました。
■タピオカ > 向かう先に教会が見えてきた。そして、商人風の身なりをした人物がそこから出てくる。――すれ違った。単に商売をしている人物とは思えない異様な雰囲気に一度振り向くが、気のせいかと首を振る。
深夜の教会にどんな人物がどんな用事があったのかは知らないけれど、ひとまず誰かが中に居るということは良い知らせだ。
「ごめんください……!」
正面の扉をゆっくりと開けると同時に声を穏やかに投げかける。
祭壇の前に、ロウソクではあり得ない輝きを放つ燭台を手にした黒髪の神官らしき姿をみかけ、ゆっくりと近づいて。
「えっと……。神官様、夜分遅くごめんなさい。
実は……今日は巡礼の客が多くて、どうしても宿がとれなくて。
神聖都市の街中で野宿も出来なくって。
空き部屋でも地下室でもいいから、一晩泊めてはもらえませんか……?」
振り向くのを待ってから、そんな事情を説明して。寒空をしのぐ場所を彼に乞う。
■ソレル > 「おや……それはお困りですね。巡りの悪い時はあるものですが……でも、そういう時のためにここがあるのですよ」
にこやかな笑みを返して、小柄な少女を出迎える……その実、品定めするようにその姿を眺める。旅人だろう。その上、このあたりの出身でもなさそうだ。ということは、何かがあっても面倒が起こりにくいということでもある。
計算高い男は、そんなことを一瞬で考えて……
「決まりで、病室は開けておかなければならないことになっていて。部屋といえば、私たちの仮眠室くらいしか。それでもいいですか?」
燭台の灯で、奥まった扉を示す。飾り気のない、眠るための場所、といった趣の部屋。その部屋の中の蝋燭に燭台を向けると、ぽっ、と紫がかった炎が灯る……耐性も対策もしていないものなら、ちょっとした酩酊状態にして判断力を奪ってしまう、そんな魔力が込められていた。
■タピオカ > 「はい、……宿の主人も、ここならきっと相談に乗ってくれるって。
――もちろん!良かったー、ありがとうございます神官さま!
……この家に平安がありますように」
彼の青い瞳に視界には、小柄で健康そうな褐色肌。青緑の瞳。見立て通り出身地は神聖都市どころか王都でもない。探られている事にも気づかず、自分の宿泊を断った宿の主人の話も交えて。
燭台の明かりで部屋を示されると安堵に表情が綻んだ。笑顔で弾むお礼の声。自分に信心は無いが、遊牧民なりの神に使える者への敬意の言葉を唱えて両手を組み。
「それじゃあ、お邪魔、しま……、……?
あ、……れっ……?」
紫がかった炎は、単に自分のために明かりを用意してくれただけだと思っていた。次第にその妖しい揺らめきから目が離せなくなり。魔力にからめとられている自覚もなく立ちくらみ。頬が赤らみ、頭を押さえてふらふらと部屋の中で足元おぼつかない酩酊状態。危険を感じれば無意識にでも抜けるはずの曲刀に手を伸ばす判断力もほろ酔いにかすんでいく。
■ソレル > 「おっと……これは、危ないから置いておきましょうね」
油断しきっていたおかげだろう。簡単に術中に嵌まる少女が崩れおちそうになるのを受け止めると、帯を外して刀を部屋の隅に。扉を閉めれば、滅多に人が訪れることもない教会から、さらに人目につくことはなくなるだろう。
「安心ですよ、ここは聖なる場所ですから……何があっても平気です。だから、あなたはとても安心しているはず……ですね?」
細い体を抱えてベッドの上へ……そうして、あっさり、ごく当然のような手つきで服をまくり上げ、ゆるやかな膨らみを撫でる。
「まだ小さいけど……まあ、こんな仕事の合間だ。贅沢は言ってられないか。とりあえず、名前を……言えますね?」
ひとり言はいくらか低い声。それから、思い出したように、少女の耳に口を近づけて囁く……。
■タピオカ > 【後日継続予定】
ご案内:「神聖都市ヤルダバオート 深夜の教会」からタピオカさんが去りました。
ご案内:「神聖都市ヤルダバオート 深夜の教会」からソレルさんが去りました。