2022/07/10 のログ
ご案内:「神聖都市ヤルダバオート」にリュシーさんが現れました。
リュシー > (しまった、と思ったときには遅かった。

 すいすいと影から影を渡りゆき、うかつに踏み抜いたある床が、
 不意に、ぱあ、と紅い光を放った―――――次の瞬間には。

 全身から力が抜けて、その場に崩れ落ちて、暗転。
 次に目覚めたときにはもう、囚われ人になっていた。)

いやーあ……ひっさびさに、やらかしたよねぇ……。

(どこかの聖堂の地下らしい、薄暗くて、生温かく湿った空気が澱んでいる、
 履き物を奪われ、シャツとスラックスの軽装で後ろ手に縛りあげられ―――て、いなくても、
 ここは間違いなく、囚人のための部屋だとわかる。
 壁に沿って置かれた調度品がどうみても拷問具にしか見えないし、
 唯一の出入り口である扉が金属製で、格子が填まっているし、
 そこからこちらをちょいちょい睨んでくる人たちの目が、
 明らかに、罪人を見る眼差しをしているし。
 そのなかの一人など、声に出して、)

魔女、って、はっきりいってたもんなぁ。
……まぁ、うん……人間ですぅ、とは、もういえないんだけど……。

(魔女。

 そのフレーズはちょっと、違和感、というかむず痒い。
 生まれついての女ではないし、生まれついての人外でもないし。
 なんというか、そんな、御大層なもんじゃありませんよぅ、なんて、
 笑って誤魔化してしまいたくなるわけだ。

 とはいえ、これは笑っている場合ではない。たぶん。
 最近開発された、新しい装置を試してやる機会が、とか、
 なんだかとても物騒な相談をする声が、ちらほらと聞こえてくるし。
 硬い石造りの床の上、ゴロン、と転がされた状態で、さて、どうしようか。)

リュシー > (答えが出せない間に、うっかり眠気に負けそうになる。

 眠っている場合ではないと思うけれど、そも、頭を使うことは不得手なのだ。
 起きてからゆっくり対策を考えれば良い――――――そんな、思考が。

 そうして再び、今度は自主的な、暗転の中へ――――――。)

ご案内:「神聖都市ヤルダバオート」からリュシーさんが去りました。