2020/12/19 のログ
ご案内:「神聖都市ヤルダバオート」にビデラ・フォーランハルトさんが現れました。
ビデラ・フォーランハルト > 「おお、悪魔の甘言を受けた哀れな羊。我らが聖堂でその穢れを濯ぎ、敬虔な信徒へと祝福しましょう
皆さんも、それを祈ってください。彼もそれを心の奥底では望んでいるはずです」

神聖都市の一角で、騒ぎが起きている。
人だかりもあるため、近くを通りかかれば目立つものだ。
捕まっているのは、血走った眼をした男。
明らかに狼狽しており、従士隊に掴まれている腕を振り払おうと暴れていて。

この男は、街中で『何らかの恨み』によって布教中の従士の一人に襲い掛かり、捕縛されたのだ。
普段なら秘密裏に処理するところだが…街中で大々的に引きずって行く事によって、聖堂騎士団の力をアピールする狙いだ。
こうして組織としての力を見せることによって、この街で傭兵や冒険者に護衛を頼まれることを阻害し…ひいては聖堂騎士団の力を増す結果になる。
この男は、『塩粒』の祝福によって全う…あくまで聖堂騎士団にとって…な存在に生まれ変わるだろう。

『騙されるな!!もうこの街は腐ってる!気づけ!気づけよ!!』

祈りを捧げる信徒たちを前に、わめきたてる男。
ただ、その声を遮ることはしない。
それは…信仰を広めてきたという自信であるとともに、その喚き声も従士にとっては都合がいいからだ。
聖堂に向かう途中で…周りに集まった野次馬たちの顔をじっくりと観察する。

男の言葉に反応する者、興味深そうにする者…それらをあぶりだすため。
聖堂騎士団が置かれたこの街で反逆分子はできるだけ潰さなければならない。
だから、それを見つける為にわざと喚かせているのだ。

(全く。主と聖女によって庇護されているというのに…なんと信心が足りないことか)

内心ため息を吐く従士。
自身の力が足りないこともあるが人とは信心を抱く前に疑いを持ちやすい。
なぜ疑うのか、彼にはそれがわからない。
主とは絶対であり、聖女はその代弁者だ。何を疑うことがあるのか。

示威行為を続けながら、反徒が居ないか、あるいはトラブルが起きないかを見張っている。

ビデラ・フォーランハルト > そのまま、この都市の日常は過ぎていく――
ご案内:「神聖都市ヤルダバオート」からビデラ・フォーランハルトさんが去りました。