2020/05/04 のログ
ご案内:「神聖都市ヤルダバオート」にロックアインさんが現れました。
ロックアイン > (王都、領地の往復のついでに立ち寄ったのは神聖都市、ヤルダバオート。
寄進を幾何かと、衛兵への袖の下を渡せば会議室――と言うには手狭だが、防音が施された個室を借りる事は容易かった。
王都の富裕層が使う屋敷に比べれば幾分か造りの粗や、素材の強度不足が見え隠れするが。
壁を軽く拳で叩き、音の反響具合を確かめてから騎士で言う、円卓の様なテーブル。其処に備え付けられた一つの椅子に腰を下ろす。

目的は、単純に王都の警備の目が届かない場所での支援や寄付と言った物を用いた折衝。
例えば商人ギルド。例えば冒険者ギルド。例えばノーシス主教の中でも、上を目指し自らの教会を欲する者、と。
目的や野心があれど金のない人材の確保が主たる目的。)

「……とはいえ。そうそう野心を持つような存在もいないだろうが。」

(独り言は自然に漏れ出る。ヤルダバオートに入る2日前程度から、支援や寄付についての相談を受ける旨の喧伝はしている。
但し、それ自体にうさん臭さを感じれば当然人が来るはずもない。
数人と話をしたが、何れも少額の寄付で顔繫ぎだけで済ませるのが妥当な顔ぶれだった。

力のある人材を。或いは力がなくとも、見目の麗しい者であれば、と。そう言った者ほど、金銭には困る事は少ないのだろうが。
護衛兵の黒服は室内に一人、室外に数人。腕は相応に立つ、そして魔力等による盗聴、透視には過敏な人材だけを連れて来ていた)

ロックアイン > (白が基調の大理石。それをくりぬいて作られたテーブルと言うのは豪勢な物だ。
さぞ、ノーシス主教の上の方は懐も潤っているのだろう。暇を持て余し、音もなく差し出されたカップに曽於削がれているコーヒーを口に含み。
天井を見上げれば随所に意匠の凝らされた飾り。照明の装飾。天井板一枚一枚に彫り込まれた伝承上の神を敬う絵。
それらが自分を見下ろしてくる様な気分ともなる。)

「神は全てを御見通し、とでも言いたいのか。汚濁に塗れた聖職者や貴族なぞごまんといるというのにな。」

(苦い。口に含んだコーヒーは僅かだが何時もよりも強い苦みが舌に残る。眉を寄せたが、強い苦みと言うのは何かを口に含んでいる、という事を感覚的に強く訴えかけ、眠気を覚ます。
大方護衛が気を利かせたのだろう、眠気を振り払うための一杯としては間違えた選択ではない為に文句は出ない。)