2019/11/24 のログ
ご案内:「神聖都市ヤルダバオート」にローズマリーさんが現れました。
ローズマリー > ち、違い、ます……!
わ…私、本当に、通りがかっただけ、で、
……誤解です、本当に、誤解なんです……!

(さる貴族の寄進によって建立されたのだという、豪奢な聖堂の前庭。
 白い尼僧姿の女が一人、数人の僧衣姿の男たちに取り囲まれ、
 震えながら、怯えながら、必死の弁明を試みていた。

 数刻前、目覚めた時には何処かの路上。
 街並みから神聖都市であるらしいとは判別をつけたが、
 相変わらず、何処をどうして此処に来たのか、己の記憶には何も無く。
 ぼんやりと歩いていたところ、小走りに遣って来た誰かにぶつかられ―――
 あっという間に走り去ってしまった小柄な後ろ姿を、ぼや、と眺めていたのだが。
 直後、息を切らして駆け寄ってきた僧たちに、腕を掴まれ、背を押され、
 何かを盗んだ、と責め立てられて今に至る。
 勿論、身に覚えなど無いことだったが)

―――…で、すから、それは……それ、は、多分、先程の……、

(ヴェールの裾に絡まっていたらしい、己の物では無い銀のロザリオ。
 それこそが、己が盗人である証拠だと言われるけれど―――
 知らない、覚えが無い、けれどこのままでは。
 僧衣の男たちが口々に、兵を呼べ、投獄しろ、などと言い出していた。)

ローズマリー > (もう一人の己であれば、容易く切り抜けられるかも知れない場面。
 あるいは、罪人扱いの顛末をすら、楽しめるかも知れないが。

 今、意識の顕在している己は、残念ながらそうではない。
 僧衣の男たちのあしらい方も知らず、彼らの手を振り解いて逃げる勇気も無く、
 引き摺られるようにして、聖堂の裏手にある石造りの建物の方へ。

 ―――――その後の顛末は、一切が闇の中。)

ご案内:「神聖都市ヤルダバオート」からローズマリーさんが去りました。