2019/07/15 のログ
ご案内:「神聖都市ヤルダバオート」にミュレスさんが現れました。
ミュレス > 「し、審問官!どうか冷静に……」そんな声が上がったのは神聖都市ヤルダバオートに建つ聖堂の1つ。純白の法衣と豪奢な祭具で自らを飾った肥満体の男が、汗を拭きながら宥めようとしているのはアルビノの女。

「勿論です、司教。つきましては救貧院への御寄付と、緑灰症治療の研究補助ですが……」

「これには誤解があるようだ。私は断じて、尊きヤルダバオートに誓って、そのような汚らわしい真似など」と言い募っていた男は、慌てて首を縦に振った。「言われるまでもなく、私はそうするつもりだった。民を安んじることは我々聖職者の使命だ!」と早口になる男に対し、審問官は満足げに頷いた。

ミュレス > 「ではハイブラゼールでの講話、その後催された懇親会について……指摘すべき点はないようです」

薄笑いと共に司教へ告げたアルビノの女は、神を讃える言葉と共に一礼して聖堂を辞す。司教の呟いた「白鼠め……」という言葉は無視した。腐敗の証拠を掴み、それを材料にして慈善事業への資金援助を取り付けるのは、この異端審問官の常套手段。ある歪んだ性癖を除けば、女は全くもって清廉潔白の人物だった。

ご案内:「神聖都市ヤルダバオート」からミュレスさんが去りました。