2019/01/13 のログ
ご案内:「神聖都市ヤルダバオート」にローズマリーさんが現れました。
ローズマリー > とある王族の寄進により、比較的最近になって建立された此の聖堂で、
清めの『儀式』とやらが執り行われるのも、もう何度目になるだろうか。
どんなに言葉を取り繕おうと、此れは単なる公開凌辱であり、儀式は女を穢す為のものでしかない。
ひとつ、普段と違う所と言えば――――今宵、祭壇に捧げられた贄たる女の、
こころの中身が違っていることだろう。

普段、出入りを許されるのはかの王族に縁のある者、または莫大な寄進を行った者に限られ、
重要な儀式が行われている旨、出入り口に貼り出された掲示で周知されている今宵―――――
聖堂の中には甘い催淫香の類がふんだんに焚かれ、数段高い位置に設えられた祭壇の上に、
仰向けに寝かされている女は、先刻からかたかたと震え続けていた。

修道衣に銀のロザリオ、ヴェールは被っていないが、代わりに白絹で目隠しを施され、
祈る形に組み合わせた両手は、胸の前で両手首を一括りに、やはり白絹で縛られており。
今宵、衣の裾を割り入った男は未だ居らず、女の秘めたる場所は未通同然の佇まい。

――――ひと晩、聖別された此の場で訪れる男たちとまぐわい続ければ、
呪いは解ける筈だ、と司祭は言った。
そんな馬鹿げた話が――――と抗おうにも、男たちに押さえ付けられ、縛られ、転がされては其れも叶わず。
鼻腔を擽る香気は確実に、己の身体を侵食し始めており―――――其れでも。
ひと晩、誰も来なければ良い。
解呪は失敗に終わるけれど、其の方がずっと―――――密かな祈りは、聞き届けられるか、否か。

ローズマリー > 程無くして、儀式は開始される。
いつもとは違う、本気で怯え、抗い、泣き叫ぶ女の姿に、
興を憶える者も、そうで無い者も居るだろう。

ひとつだけ確かなのは、儀式は朝まで終わらないということ。
女の身体がぐったりと力尽き、声が嗄れ果てても―――――
解放されるのは未だ、大分先の話となりそうだった。

ご案内:「神聖都市ヤルダバオート」からローズマリーさんが去りました。