2018/10/01 のログ
ご案内:「神聖都市ヤルダバオート」にミュレスさんが現れました。
ミュレス > (神の意思に沿わんとし、神の祝福を得んとする祈りの地、神聖都市ヤルダバオート。大神殿へと続く白亜の階段を、尚も白い女が降りていく。微笑みと共に、右手に宿した金色の炎と共に)

娼館経営、奴隷売買、薬物取引……

(両端の吊り上がった紅い唇が、犯された罪の名を紡いでいく。その言葉が向けられているのは、階下の男。恰幅が良く、煌びやかな祭具で身を固めた男の眼は、つい先ほどまで野心と、不浄なる活力に満ちていた)

私兵の雇用、都市内部における殺傷……審問に対する、妨害。

(今やその目は恐怖に満ち、視線は逃げ道を求めて揺れ動く。瞳に映るのは、揺らめく金の火)

ミュレス > (純白の異端審問官。彼女の両脇には、穏やかな笑みを浮かべた女達が付き添っている。彼女達は目の前の男に……輝かしき栄達を夢見て法と人道に背を向けた司祭に……飼われ、性奴として調教され、マグメールの有力者達の慰み者となっていた。その筈だった。男はつい先ほどまでそう信じ切っていた。だからまだ、助かる道はあるはず。その一心で口を開いた。「何か、誤解があるのでは」と)

証言があり、証拠もあります。解釈を誤りかねない告発は存在しません。

(微笑は絶やさない。告白の切っ掛けとなったのは、調教され切った筈の女達による自白だった。性奴隷として受けた快楽を遥かに上回る悦びをその身に刻まれ、絶対の忠誠を誓った司祭を裏切った。艶やかな笑みを浮かべた女達が、追い詰められ後ろ向きに階段を降りる司祭を見下ろした。その目には、軽侮と憐憫があった)

ミュレス > (堕ちた司祭は用心を怠らなかった。改宗者に仕立てたごろつきを雇い、娼婦に堕とした修道女を監視させた。干渉した者、干渉を試みた者は異端者、邪教徒としてごろつきに追い払わせるか「義憤にかられ我を忘れ」その場で息の根を止めさせた)

あなたは沢山の敵を作りました。出世を待てずに策を弄し、多くの同胞を、陥れた。

(今回は、上手くいかなかった。司祭の刃あるいは槌となっていた者は今、教会にその身を横たえている。彼らの姿はまるで子供のようだった。金色の炎に焼き尽くされ、水分を失い、四肢を折り曲げ我が身を抱きかかえるようにして、息を引き取った。苦悶と激痛の中で)