2018/09/14 のログ
ご案内:「神聖都市ヤルダバオート」にティリアさんが現れました。
ティリア > ――――ですから。嫌疑の掛かる者が居るというのなら。
我々に引き渡して下されば良い。…神職に在る貴方方が、その手を穢すと言うのですか。

(密輸事件に付随して起きている問題は、必ずしも、外来勢力による物だけではない。
両国の不和を嫌う者達が居る一方、契機とばかりに強権を振るおうとする者も居り…そんな者達が。
検査、検疫、等を騙って交易者等に過剰な尋問を科す事や。
それを避けたくば、と必要以上の納税を強要する事態が。…即ち内側からの腐敗も亦存在していた。

此処も。その一つだ。
よりタチが悪いと感じてしまうのは。今目の前に立つ聖職者達が謳うのが、審問であって。
国でも王でもない、神の権威と正当性を盾に、恐らく無用なシェンヤン人への拘束を…そして、それ以上の行為を。
行っているらしいという事だった。

彼等曰く、神罰。審判。異端への、罰。
だがこの都市の裏側を考えたなら、恐らくは…と。
考えてしまえばしまう程。心中穏やかでは居られない。)

ティリア > そも――魔導機兵を利用せんとする事が、天に弓引く背教徒の所業だというのなら。だから、これが異端審問であるというのなら。
…かの機械が御使いたるという…ミレー族の言、でしたか。
その言葉を否定したのも。あの機械群は、天の意思とは無関係だと断言したのも。
ノーシス主教の方々…貴方方である筈、ですが。

(必ずしも、先住する彼等の言葉を信じた、という訳ではない。
人間族の。ミレー族の。どちらの神にも、心から信を寄せるつもりはない。
只、この場の宗教者達による、審問という名の…恐らくは異国の民への謂われ無き陵辱を。
王国内に於いて、立場在る筈の者による愚行を。
屁理屈には屁理屈を返す心持ちで、制してやろうというだけの事。

小さく呻く聖職者に。内心で溜息を吐いた。
こんな小娘に痛い所を突かれる…突かれて当然の矛盾を、隠蔽する技量もない者達が。
どれだけ大きな顔をしているのかと。

ともあれ、彼等が言葉を翻さぬ内、権力による封殺を目論まぬ内に。
身を翻し、教会らしからぬ牢が置かれた、地下への階段を下りだした。
監査の基本は夜討ち朝駆け。夜半の来訪で虚を突き、言葉を弄して煙に巻き…後は、その隙に。
決定的な証拠。現場その物。言い逃れ出来ぬ形で押さえるべく。)

ティリア > (牢を開けた瞬間、響く声。
例え異国の民だろうが。仮に人ですらなかったとしても。
その声が意味する事を、気取れない筈は無い――悲鳴。哀願。嬌声。狂笑。
犯され嬲られ。蕩かされ狂わされ。そんな女達が紡ぐ声。
解っていた。こんな事だろうと見当は付いていた。が。
だからといって、平気の平左で受け止められるのか、と問われれば…

……数時間後。保護された異国の民達とは別に。
兵達に引き立てられる聖職者の顔は。酷く腫れ上がって歪な代物と化していた。それこそ唇も開かぬ程に。
上役に問われたのなら、抵抗され、制圧した故、と答えたが。
実際の所どうだったかは、娘のみぞ知る所。)

ご案内:「神聖都市ヤルダバオート」からティリアさんが去りました。