2018/08/05 のログ
ご案内:「神聖都市ヤルダバオート/地下施設」にルビィさんが現れました。
■ルビィ > かつて、自らの身すら捧げる奉仕の精神によって、聖人に叙せられた者が居たという。
その聖人を讃え、その奉仕の精神を貴ぶ―――――とは名ばかりの、
金のある者が清廉潔白たる女性の身体を貪る宴と成り果てた、祝祭の期間。
地下施設に並ぶ石造りの牢には、さまざまな姿態を強いられ、
時に薬物や玩具まで仕込まれた上で「奉仕」をさせられる修道女たち。
然し、きっとそんな中で己だけが、女の身を貪られる為でなく、
男の精を貪り喰らう為に、其処に紛れ込んでいた。
修道衣を身に着けてはいる、両腕は手首でひと纏めにされ、
天井から伸びた鎖つきの枷で頭上高く戒められている。
黒い布で目隠しを施され、ぎりぎり足がつく程度の位置へ吊るされて、
一見すればあまりにも無力な姿を晒していた。
けれど、俯いた女の唇からは時折、ちろり、ちろりと真っ赤な舌先が覗き、
熱に乾く唇を舐めては白い喉をこくりと鳴らす。
何処かから聞こえて来る悲鳴、あるいは嬌声すら甘露として、
女は美味なる「餌」が現れるのを、今か今かと待ち構えているのだった。
ご案内:「神聖都市ヤルダバオート/地下施設」にエズラさんが現れました。
■エズラ > 「こりゃ~……聞いてた以上にスゲェな……――」
魔宴と呼ぶに相応しい痴態が、そこでは繰り広げられていた。
神聖都市を謳うこの都の地下に――特にこの時期――この世のものとは思えぬ宴が開かれる。
それは、一部の者達の間ではごく常識的な知識として共有されていた。
とある討伐依頼をこなした後、想定以上の戦果をあげたということで――本来、自分のような身分の者に与えられることのない、特別な報酬を得た。
それがすなわち、魔の宴への参加切符である。
依頼主曰く、この時期にしか出回らない特別なものであるから喜べ――ということであった。
それなら転売でもして儲けようか――とも考えたが、興味本位で結局ここへ足を運んでみることにした。
数多ある石牢の中で、捕食者の到来を震えて待つ者、今まさにむさぼり食われている者、当然のようにそういった行為が繰り返されているため、脳が麻痺してくる。
そんな時、ふと男の鼻に薫るもの――
「……んっ」
ある牢の前で思わず立ち止まる。
他の牢と同様に、修道衣に身を包んだ女が、天井から吊られている――しかし、その姿からは不思議と悲壮感のようなものが漂ってこず、むしろ――
むしろ、獲物を待つ雌螳螂のような、言いしれぬ不気味さすら醸し出していた。
そしてそれ以上に――この芳香には、覚えがあった。
気付いた頃には牢の中へと足を踏み入れ――女の真正面に立つ。
そこでもう一度、大きく鼻で息を吸った――
「~~……はぁぁぁぁ……驚いたな、こりゃ――本当に、思いがけねぇとこで会うな――?」
意味深な言葉を、聞こえぬようにそっと呟く――
■ルビィ > 宴に参加する資格を得るのは、金のある者、身分の高い者ばかりとは限らない。
彼らから紹介を受けて訪れる者も居れば、女の泣き叫ぶさま見たさに、
異形のモノを潜り込ませる外道も居るぐらいである。
―――――だからこそスリリングで、いっそう楽しい、と感じるのだけれど。
ともあれ、女の中で期待が高まれば高まるだけ、放つ芳香も強くなる。
廊下を辿る男の鼻に、その香りが届いてしまうほど。
そして女の方もまた、瑞々しい男の気配を感じて子宮を疼かせ、
無意識に身をくねらせて、艶めかしい吐息を洩らしてしまうのだ。
「ん、ふ………ぁ、良い、匂い………」
呟きは飽くまでもひっそりと、誰の耳にも届かぬように。
けれど牢の扉が開く音、明らかに男のものである重い靴音、そして、
正面に立つ誰かの気配。
視覚を封じられた身では、仰のいても相手の顔は見えないが―――――
「―――――あなた、は、どな、た………?」
意図して細く、微かに震えすら含んだ声で。
けれど戦慄く唇は艶やかに濡れ、漂う花園の香りは更に強く、
眼前に佇む男の劣情を煽り立てようとしており。
男の呟きは聞こえなかったようで、修道女を装う小芝居も、未だ続ける心算ではある。
■エズラ > むふ、と口の端を持ち上げた男は、牢の入り口を施錠し――暗色の垂れ幕を引いて、この場を外界と隔絶するのであった――
ご案内:「神聖都市ヤルダバオート/地下施設」からエズラさんが去りました。
ご案内:「」にエズラさんが現れました。
ご案内:「神聖都市ヤルダバオート/地下施設」からルビィさんが去りました。
ご案内:「神聖都市ヤルダバオート」にブレイドさんが現れました。
■ブレイド > 今回の依頼はとある貴族からのもの。
『娘を神聖都市の教会に入れたいので護衛してつれていって欲しい』
というものだった。
神餐節にそういう依頼を出してくるということは…つまりはそういうことだ。
つれていく場所も場所だ。娘を売る。それにも近い行いだ。
はっきり言えば胸糞の悪いものだ。だが、報酬はいい。何も知らない娘をここまで連れてくるのは正直心がいたんだが
かといって、ここで彼女を逃がすわけにも行かない。
教会からの報告が依頼主にあれば、自分は娘を拐かすなり殺すなりした犯罪者のように扱われるだろう。
仕事とか感情とか、そういう問題ではない。
だから、その娘とは言葉をかわすこと無く、黙々と仕事をこなした。
いつもより人が多い神聖都市の腐った地下の光景…仕事を終えればさっさとこの場から去りたかった。
■ブレイド > 果実が腐ったような…甘くまとわりつくような臭い。
それが満ちた地下街。
早く去るにしたって、温室育ちの貴族の娘の歩調に合わせてここまできたのだから
とっくに陽は落ちてしまっている。
宿を探すものの、この時期…まともに機能している宿などそれこそ数えるほどしか無いだろう。
この街にとってもかきいれ時とも言える期間。
金を仕入れて春を売り、宗教としての信仰心を下半身でつかもうという上の奴らにとっては
ただ宿泊するだけなどというのは許さないだろう。
ノーシス主教としての威信を示すと同時に、快楽で縛ろうという…。
「忌々しいな…」
ご案内:「神聖都市ヤルダバオート」からブレイドさんが去りました。