2018/04/17 のログ
ご案内:「神聖都市ヤルダバオート」にグスタフさんが現れました。
グスタフ > 夜の都市は寒気がする。
夜気が体の中を通り抜けるような感覚を覚えながら歩く。
都市の見回り? そうとも言えるが、これはただの祈りだ。

「……聖なるかな」

印を結ぶこともなく、言葉を零すだけの祈り。
闇夜に踵を響かせながら、言葉は連なる。

「美しきかな」

都市は闇の中にあって、その白を浮かび上がらせていた。
新月が過ぎた頃合い、都市を浮かび上がらせたのは法の光だが。
子供でも使える簡単な法術の光。

冷たく輝き。弱くとも闇夜を裂いて。

グスタフ > 「正しきかな」

虚ろな言葉は、光に吸われるようにして。
光ごと消えた。残るのは闇と我が身。踵を鳴らす。

そんな巡礼めいた祈りを追えれば、足が止まる。
どこへ行こうかと、思案して。
誰よりも自由になるために、不自由に苛まれている。

「ままならないよ、なぁ?」

足をパンッと叩いて前に進める。
なんであれ動き出さなければ、何も始まらないのだから。

グスタフ > 「雨か……」

ままならないと言った、自分の言葉を反芻する。
舌打ちして、毒づいても一人だ。
外套を羽織ってるとはいえ、冷える。

雨宿りの為に闇夜を駆けた。