2017/10/29 のログ
ご案内:「神聖都市ヤルダバオート」にローズマリーさんが現れました。
■ローズマリー > 扉一枚隔てた外が生憎の雨模様であろうと、分厚い扉で守られた聖堂内部には、
肌がひやりと粟立つ程の、静謐なる空気が満ちている、様に見える。
祭壇の更に奥、昼間は閉ざされている小さな隠し扉の向こうには、
成人男性であれば擦れ違いも叶わぬ、細い下り階段が伸びており、
其の先では修道女の姿をした女たちが、招かれた賓客により組み伏せられ、
凌辱の憂き目に遭っているのだが―――階段を昇り切った此処まで、
届いてしまう様な悲鳴を上げる元気のある女は、今宵、もう居ない様子。
御蔭で、扉前で賓客の案内役を務めている己としては―――全く以って、退屈だった。
「こんな雨の中では、御客人も多くなさそうだし…。
そろそろ、失礼して休ませて貰えないものかしら」
呟き、そして小さな溜め息。
扉を挟んで並ぶ別の修道女が、此方へ咎める眼差しを向けてきたけれど、
怯む事も無く軽く肩を竦めてみせるのみで。
いっそ、次に来るお客人が、彼女を強引に地下へ攫って行ってくれたなら、
煩わしくなくて良いのだけれど、などと、罰当たりな思考を巡らせていた。
■ローズマリー > 邪な願いであれ、時に聞き届けられる事もあるらしい。
隣に並んだ修道女が呼びつけられ、地下へ下がってしまえば、
見張り役の居なくなった己はのびのびと―――――
のびのびと、扉を後にして歩き去る。
何処かの空き部屋に潜りこみ、睡魔の誘いを受け入れる事に―――。
ご案内:「神聖都市ヤルダバオート」からローズマリーさんが去りました。