2017/07/25 のログ
ご案内:「神聖都市ヤルダバオート」にリュシーさんが現れました。
リュシー > (可愛い女の子は得だ。そう、今朝まではたしかに思っていた。
一夜の宿を奢ってもらい、さて、これからどうするか、と思っていたら、
年端も行かぬ少女、たった一人での道行を案じて、声をかけてくれた人が居た。
衣食住に困らないところだ、と言われた時、ほんの少しだけ、
それってもしかして売春宿では、と思いはしたが―――蓋を開けてみれば、
辿り着いたのは宗教都市のど真ん中、マザーとシスターの巣窟である。
―――――想像したのとは真逆の意味で、最悪の場所に来てしまった。
ぞく、と背筋を駆け抜けたのは、間違いなく悪寒であったろう。)

……もう、冗談じゃない……。
いくら女の子っていっても、10年前の、とか、20年前の、とか、
…しかも、シスターだよ、シスター。いっしょにご飯食べただけで、
心が洗われて、全部なくなっちゃう、って…。

(時刻は深夜、この時間帯なら、まっとうな修道女の皆さんはお休みの筈である。
今のうちに、と与えられた簡素で清潔な寝室を抜け出し、外へ繋がる聖堂を目指す。
ぶつぶつとぼやく言葉はどこまでも罰当たりだが、本人は至極真面目なのだ。
本当に、こんなところに居たら――――――己のなにもかも、洗われて無くなってしまう。
お空に顔向けできないことしかしてこなかった、自覚だけはたっぷりあった)

リュシー > (――――――抜き足、差し足、忍び足。
そろそろ聖堂へ続く扉が近い、というあたりで、ふと気づいた。)

――― あ、れ……ヒトの、声……?

(はじめはどこかで熱心なシスターが、お祈りでもしているのかと思った。
けれどすぐにその「声」が、馴染みの行為に耽る男女の、
あられもない嬌声と、下卑た笑い声だと思い至る。
しかも、一組、二組ではなさそうな―――――嘘だろ、と真顔で呟いた、
己の前には今、まさに聖堂へ続く大きな観音開きの扉。
声はたしかに、その向こう側から聞こえていた。
ここまで近づけば、衣擦れの音や肌のぶつかり合う生々しい音さえ、
ごく微かにではあるが聞こえてしまう。)

…えええ…なに、ここってそういう、…え、やっぱり売春宿?

(思った通り、と手を叩けば良いのか、いや違うだろう。
逃げるべきか留まるべきか、むしろ扉の向こうを覗くべきか。
絶賛大混乱中の頭を抱えて、しばし、その場に立ち尽くして)