2017/07/16 のログ
■ベアトリーチェ > 初めに彼が現れたときに、なりふり構わず逃げ出すべきだったのか。
勿論、そうしてみたところで、結局、捕まえられてしまったかも知れない。
けれどきっと、己の最初の、そして最大の失敗は、彼の目を見てしまったこと。
―――――此の金色は、ひと、ならざるもの、の。
そう悟ってしまうと、此れまでで最も強く、鼓動が跳ね上がった。
「……わ、たくしの、出自な、ど…貴方に、関係ないでしょ、う…、
――――おわ、」
終わってから、とは、何が、終わってから、なのか。
気づいてしまったけれど、認めたくなくてまた頭を振る。
眩暈が一層強くなって、視界は白く霞みがかって、呼吸の仕方すら忘れそうだ。
胸元に抱えた小箱を、唯一のよすがのように、ひしと抱き締めて。
「…戯言、は、お止しに、なって…。
私、…わ、た…くしが、愛を、…愛する、方は、ずっと、昔から…、」
ずきん、と胸の奥深く、理性を呼び覚ます痛みが走る。
そう、己が愛を交わすべき相手、全てを捧げるべき相手は、
もうずっと前から決まっているのだ。
たとえ其の人がもう、此の世の何処にも居なくても――――だから、決して。
「っ――――いや、離し、て……!」
決して、ほかの男のものには、と抗いかけた唇が、彼の其れに塞がれる。
零れ落ちんばかりに見開いた瞳を揺るがせ、一拍遅れて、両手を思い切り前に突き出した。
小箱が床に転げ落ちるのも構わず、彼を押し退けて口づけから逃れようと。
頬に差した赤みは、未だ、きっと羞恥と、屈辱ゆえのもの。
唇が甘く震えてしまったのも、きっと―――そうであると、信じたい。
■ウィルバー > 魔族との遭遇は初めてなのだろうか。
彼女の鼓動は早くなる一方であった。
こうも露骨に恐れられると、己が人にあだなす存在なのだと改めて感じさせられる。
「大事なことじゃない。 やっぱり貴族の娘の方が値段高いみたいだよ。
まあ、どっちにしろ僕の子を孕んでもらうんだけどね。
次は可愛い女の子が欲しいなあ。」
首を左右に動かし、まるで現実放棄するような言葉を続ける彼女に、
僕は残酷な現実を告げる。
元々、その為にこの娘を買ったのだ。
別に娘を産んでもらうこと、それ自体を急ぐことはない。
元より僕は不老不死。 ダメなら女の子を産むまで何度でも孕ませれば良いのだ。
小箱を抱きしめる手に力が入る様子が視界に入るが、それ自体には左程興味がわかなかった。
仮に十字架の類が入っていても僕には左程効果はないのだから。
「ああ、そうなんだ。
それはまた心が躍る話だね。」
随分と大金を支払わされた理由がよく分かった。
彼女はどうやら貴族の生まれで、おまけに心の中では愛する誰かが居るようだ。
この様子だと、あまり経験もないかもしれない。
「キスぐらいでそんなに怒らないでよ。
これからもっと色々経験してもらうんだからさ。」
薔薇色の唇に触れた感触は心地よかった。
それが己を拒む女から無理矢理奪ったものとなれば格別である。
「あと、僕の身体は君程度の力だと勝てないよ?」
胸元を女性特有の柔らかい手が押してくる。
突き飛ばそうとしたのかも知れないが、吸血鬼の身体には何かが押してくる程度に感じるだけであった。
足元では大事そうに抱えていた箱が落ちた音が響く。
「顔が赤いよ? 大丈夫かな?」
心配そうに眉を下げ、彼女の顔を覗く。
勿論、魔術の効果を更に高める為だ。
そろそろ体の感度も上がってくる頃合いだ。
僕は彼女の身体が仕上がったかどうかを試そうと、服の中から自己主張している大きな双丘を掴もうとした。
■ベアトリーチェ > 綺麗だけれど小さな箱の中の世界しか、知らずに育った己である。
ひと、ではないものの存在は飽くまで知識としてあるのみ、
今までも、そして此れからも、決して知り合うことの無い存在だと思っていた。
こんなに間近で顔を合わせることも、勿論其れ以上の接触も。
だというのに、彼は何でも無いことのように告げる。
孕む、という言葉の意味を、一瞬、捉えかねてしまうほど無造作に。
また一拍の間を措いて、己は辛うじて、眦にきっと力を込めた。
「お、断りしま、す……!!
私、貴方の、こども、なん、て、…産む気は、ありませ、
――――退いて、彼方へ、行ってくだ、さ……!」
あのひと、以外に抱かれて、あのひとではない男のこどもを、産む。
其れはやはり酷い屈辱に思えて、返す声音もひとりでに、苛烈な響きを帯びる。
けれど、押し返す心算で突き出した両腕は彼の身体を僅かほども動かせず、
ただ、関節が軋んで痛むばかり。
己に決められた相手が居る、と知っても平然と、いっそ楽しげに距離を削ってくる彼に、
睨み上げる双眸がじわりと、熱い潤みを滲ませ始める。
深く眉根を寄せて、必死に彼の身体を押し返そうとするけれど―――
「――――っひ、ぁん、っ……!!」
間近に重なった眼差しに、また、新たな眩暈が襲ってきたと同時。
今まで、他人に触れられたことなど無い膨らみを、大きな掌が捕える。
刹那、雷撃に撃たれたかのごとき衝撃が背筋を駆け抜け、反らした喉をついて
悲鳴が―――というにはあまりにも、甘やかな声が上がる。
訳も分からない侭、身体が燃えるように熱く、芯から蕩け出してしまったように
力が抜けて―――拒む筈だった両手が、彼の着衣を縋るように掴んで。
戸惑いを露わに、曖昧に頭を振りながら、声にならない声で、
―――――離して、と、辛うじて告げたけれど。
■ウィルバー > 深窓の令嬢と言うタイプなのだろうか?
彼女はこの国の上流階級ではたまに見かける汚い物や危ない物を知らずに育った人の用だ。
そんな娘がなぜこんな所に居るのか。
興味は尽きないがいずれそれは彼女の口から聴かせてもらうとしよう。
「別にいいけどね。
嫌われるのは慣れてるからさ。」
自身が言っていることの意味は分かっているので、彼女の反応は当然予想された。
だが、それに従うような僕ではない。
魔族と言うのは元来したいと思ったことをなんでもする種族なのだ。
彼女の細腕が軋もうと僕の関与することではない。
あからさまに痛むようであれば、治癒も考えるがそれは今することはないだろう。
むしろこれで力の差を理解してもらえれば今後が楽になる。
「おやおや、嫌いな男に触られて身体は喜んでるよ?
どう? 僕に触られるのは気持ちいいのかな?」
服の裾を握る彼女の手を見ればそんなことは一目瞭然であるが、
口では未だに抗う仕草を見せる彼女が面白く、耳元で問いかける。
もう片方の手は、スカートの中を潜り込み、これから孕まそうとしている生殖器のある部分を摩ろうとしている。
同時に、彼女の胸を掴んだ手はふにふにと捏ねる様な摘まみ方で胸の形を変えながら、
時々突起の箇所を指で擦り、興奮を昂ぶらせようとしていた。
間近で聴かされる甘いメロディは僕の身体を刺激し、ズボンの中の巨大な肉棒が
三角形のシルエットを作っていた。
■ベアトリーチェ > 一体誰が己に、こんな罠を仕掛けたのだろう。
まさか、己の父が関与しているということはあるまい。
身を寄せた修道院の院長、或いは其の、もっと上の誰かか。
己が身が売られた、のであれば、報酬を得るのは果たして、誰なのだろう。
――――そんなことを考えるゆとりは、今の己には無いけれど。
目の前の彼のことが好きだとか、嫌いだとか。
そんな問題では無いのだ、と分かって貰うには、時間が、言葉が足りない。
ただ、己には神聖なる契約を交わしたに等しい相手が居るのだ、と、
其れを尊重して欲しいだけなのに―――どうして。
「っ……ろ、こんで、なん、か……ません、
離して、…いや、嫌…っ……、め……て、
―――――や、めて、この、恥知ら、ず、嫌ぁ、あ……!!」
彼の言葉に、吐息に嬲られた耳朶が紅く火照り、竦ませた肩先が小さく跳ねる。
いや、と張り上げた声にも熱が絡み、粟立つ肌に燻る情欲の気配は、
きっともう、着衣越しにも伝わってしまうほど。
修道衣の裾をたくし上げて潜り込んだ手指が大切な部分へ伸びれば、
涙の滲む声で制止を訴え、ぎこちなく身をくねらせたけれど―――
「や、…やめ、て、いや、やめ、
………い、や、こんな、……っ、んんん、ん、く―――!!」
彼の掌のなか、玩具のように弄ばれて、乳房が、其の先端が、
卑猥に形を変え、熱を孕んで存在を主張し始めていた。
彼の指が幾度目かに先端を捉えた瞬間、身体のずっと奥で何かが、
どろりと溶け出すような感覚に襲われて、背筋が大きく撓る。
彼の服を掴む両手を、指先が白くなるほど握り締めて、
―――火照った頬を涙が零れ落ちるのと、ほぼ同じタイミングで。
秘められた女の部分が、じわりと、快楽の証に濡れてしまった。
■ウィルバー > 彼女を陥れた相手が単独であるのか、
それとも複数犯なのか、金のながれ、
そのどれもが僕の知らないことである。
僕にとって大事なことは今の彼女は僕が何をしても決して誰からも追及されない立場であると言う事実のみだ。
そして、彼女にとって大事な人が居ようと居まいと、いや居るのを理解した所で
僕がやることは変わらない。
可愛い雌を犯し、種付け、自らの子を産ませる。
雄としての根本的な欲望に突き動かされている僕に彼女の事情を尊重する気はまるでなかった。
「なんだ、もう準備できてるじゃないか。 それならそろそろコイツを入れさせてもらおうかな。」
頬から光る物を零している彼女の下腹部では、愛液が滴っていた。
下着に染み込む程に濡れてきていることを指に触れた感触で理解した僕は、指の先に火を灯し
彼女の身体に傷が出来ない様に注意を払いながら下着のみを真っ直ぐに縦に焼き切っていく。
それが終わると、僕はズボンの前を開けこれから彼女の女を奪う醜悪で肥大化した肉棒を露わにする。
狭い室内で雄臭い臭いが漂い出す。
「これが入るんだよ。 楽しみだよね?」
生憎とこの部屋には寝台は無いようだ。
それならば、僕は彼女がこのまま椅子に座らせた状態で犯そうとすることだろう。
■ベアトリーチェ > 彼が此の部屋に現れてから、どれぐらい経過しているのか。
定かでは無いけれど、あれ以降、誰も此処に訪れない、ということが、
今、此の場で得られる答えの全てであるような気がする。
即ち――――どれだけ泣こうが、喚こうが、助けは来ない、ということ。
そして、己の力では、彼を押し退けられない、ということ。
座っている椅子は今や、己を此の場に繋ぎ止める、拘束具にも等しく感じられる。
逃げ場を封じ、抗う術を封じ、己を何処までも深く、淫蕩な闇へ突き落とす、
―――ただの、椅子の筈なのに。
此処へ座っているからこそ、彼の手から逃れ切ることが出来ない。
身体が、雌の快楽を憶えたしるしに濡れていることを、知られて、しまう。
「っ………ち、が…、違う、わ、たくし、ちが、っ……、
いや、……お、願い、やめて、お願い、どうか、おねが、――――」
子供のようにしゃくり上げ、駄々を捏ねるように首を振りながら、
拒絶は次第に懇願、哀訴に変わり始めていた。
敏感な、繊細な部分へ僅かな熱感を憶えた、と思う間も無く、
其処に何とも言えない心許無さが広がる。
震える腕にもう一度だけ力を込めて、彼を押し返そう、としたとき。
涙に濡れた視界へ、初めて目にする雄の、欲望の象徴が映り込んで――――
声にならない悲鳴が、白い喉を激しく引き攣らせる。
「や、………ね、がい、…どうか、おねが、許し、……
わ、たくし、私、―――お、願い、…るして、許して、っ……!!」
精一杯高く張り上げた心算の声は、けれど、ひどく震えて頼り無く響く。
戦慄く膝へ、遅ればせながらの力を籠めて腿を擦り合わせ、彼を阻もうとするも、
―――いま一度、彼を押し遣ろうとするだけの力は、もう、絞り出せず。
■ウィルバー > 彼女の身元は分からないが、この修道院に繫がれている身分であることははっきりしている。
それならばこの修道院との関係が途絶えない限り、何度でも抱くことが可能と言うことだ。
その為にも高い金を前金で払っている。
僕の中ではそれでも十分すぎる程に価値があると思っているが。
狭い椅子の上でどれだけ身じろぎをしようと、僕の手からは逃れることが出来ない。
この狭い部屋もそのための用意なのだろう。
そして、この部屋は彼女が何かを話す度に響き渡るのだ。
「何が違うのか、まるでわからないなあ。」
命乞いにも近い懇願を続ける彼女の泣き顔に、僕は意地汚い表情を浮かべていた。
今更ながらに太腿を閉じようとしている彼女の両方の脛を掴み、椅子の上ででんぐり返りをしているようなポーズを取らせる。
「ほら、今から君の処女を奪ってあげるからね。
大きな声でよ~~~く叫ぶんだよ?」
死の宣告にも近いような言葉を告げる。
その間、肉棒は泣きじゃくる女の秘部の方へ先を向け、今にも入りたそうに割れ目に真っ赤な亀頭を擦り付けていた。
そして、やがて亀頭の先の部分が淫唇と合わさると僕は一気に腰を突き動かす。
極太サイズの亀頭が襞肉を左右に掻き分け、少しずつだが女の膣内に顔を隠していく。
■ベアトリーチェ > 父の考えが変わらぬ限り、家には帰れない、そして、帰らないと誓った。
けれど其れは決して、こんな風に純潔を売り払われる為に、では無かったのに。
心の中でそう、どれだけ叫ぼうとも、現実の己は何処までも無力。
彼を押し退けて逃れ出ることも、純潔を金で買い戻す財力も――――
もしそんなことが可能であったとしても、無いのだ。
閉じ合わせようと抗う脚を容易く捕えられ、はしたない体勢を強いられる。
スカートは大きく捲れ上がり、縦一文字に切り裂かれた下着の奥、
淫らな蜜に濡れそぼった薄桃色の秘肉が、淡く震える様まで暴かれて。
背凭れに押しつけられた格好の上半身をもがかせても、却って卑猥に、
腰が揺れ動くばかりに終わり。
「や、―――だ、め、嫌、だめ、っ……いや、
おねが、やめて、おね、が、ゆる、して、……や、っ、」
互いの肉が淡く擦れ合うごと、耳を覆いたくなるような濡れ音が零れ落ちる。
未だ男を知らぬ肉壺が、其の奥に息衝く子宮が、浅ましく震えたけれど、
己の頭を支配するのは、やはり、圧倒的な恐怖であり。
下肢を押さえる彼の腕へ手指を掛け、何とかして其の手を引き剥がそうと―――
「ひ、――――――っ、ぁあ、…あ、…あ………!!
や、……っあ、いや、だめ、お、ね……が、……ぃて、
……ぬ、い…て、……は、いって、こな、でぇ……っ、っ……!!」
―――――ず、ぐ。
肉の凶器、としか呼べぬ熱い楔が、震える薄桃の花びらを強引に押しひらき、
膣壁を濡らす雌の蜜を絡めながら、じりじりと奥へ捻じ込まれていく。
反射的に強張った肢体の反応を其の侭に、暴かれた淫肉はきつく引き絞られ、
侵攻を阻もうとする、ものの―――ぬめり、戦慄き、蕩けて、解れる。
部屋の隅々まで、己の指先ひとつにまで、いつの間にか染み渡っていた彼の魔力が、
己の悲鳴も、涙も嘲笑い、突き崩してしまう。
ずっと守り通す心算だった、心に定めた人に捧げられる筈だった、
あまりにも脆弱な純潔のしるしが、今にも引き千切られてしまいそうで。
怯え切った眼差しで彼を見つめ、最後の哀願を洩らす唇すら、甘く艶めいて輝いており。
■ウィルバー > お堅いイメージのある修道衣を纏った状態で両足を広がせ、股を露わにさせる。
酷く卑猥な格好で押さえつけた女体に、赤い肉の凶器が突き刺さる。
男を受け入れたことのない襞肉は異物の侵入に防衛反応として締め付け、追い返そうとするが
僕は腰の角度を変えたりしながら、亀頭、カリ首、そして根元までと挿入していく。
未だ使ったことのない生殖器はとても狭く、肉棒は全身を締め付けられる感触に包まれる。
「どうだいベアト、初めてセックスしてみた気分は。」
繫がってる個所から零れ落ちる赤い液体。
純血を奪った証であるそれを目ざとく目にした僕はわざわざ彼女に問いかけた。
彼女が答えるよりも先に、僕の一方的な抽送が始まる。
ジュボ、ジュボ、パン、パン、パン…。
魔法の効果で十分に湿っている膣内からは湿った音が溢れ、肉のぶつかりあう音と同時に
狭い室内で響き渡る。
その卑猥なBGMを楽しみながら、僕は肉棒の先端で彼女の襞肉を抉るかのように擦っていく。
「これで僕はベアトの初めての相手だね。 これからは僕にも愛を囁いてくれるかな?」
哀れな懇願と共に甘い声を漏らす少女の唇を再び奪おうとする。
二度目となる今度は鳥が啄むように何度と口づけを交わし、可能であれば舌も絡ませようと。
■ベアトリーチェ > ―――――痛い、というよりも、只管に熱かった。
脆弱な乙女の証は呆気無く引き千切られ、愛液とは別の温かいぬめりが、
彼の肉槍に纏いつき、皮肉にも其の侵入を、更に容易にしてしまうだろう。
受け容れ方を知らぬ肉壺は変わらず異物を食い締め、押し返そうと蠢いていたが、
魔力による発情を促された子宮は熱く疼いて、突き入れられた彼の切っ先へ、
くちり、と甘いくちづけを贈る。
背筋をきつく撓らせ、ブーツの足先で虚しく宙を掻き、彼の腕に爪を立てて、
ぎゅっと閉じた瞼の縁から新たな涙を零しながら、反射的に頭を振って。
「……ぃ、…ゃ……ぁ、…やっ、……いっ、あぁ、あ、
やめ、…て、いた、痛い、の…、熱い、くる、し……、
も、や…め、……る、して、もぉ、やめて、…ぇ……!」
深く、あまりにも深く彼と繋がってしまった部分、無残に切りひらかれた其の縁から、
己が守り通してきたものの、たった今呆気無く奪われてしまったものの、
紅い残滓が滴り落ちていく。
啜り泣くような声で、尚、遅過ぎる哀訴を繰り返す己に、彼は飽くまでも無慈悲だった。
傷ついたばかりの柔襞を梳り、掻き毟り、抗う膣肉の蠕動すら振り切るように、
幾度も、幾度も、最奥への激しいくちづけを繰り返して。
小突かれ、捏ね上げられた子宮が歓喜に打ち震え、己の嘆きなど知らぬげに
濃厚な蜜を膣襞の隅々まで溢れさせ始めれば、拒絶を露わにしていた締めつけすら、
初めての雄に食らいつき、絡め取り、揉み扱きながら奥へと引き摺り込む、
貪婪な雌の反応に変わって―――
「……み、と……めま、せ、こんな、こん、……んぅ、
――――ぅ、ふ、……ぅんん、んっ……!」
こんなのは、嫌。
絶対に、彼を好きになどならない―――そう、叫びたいのに。
二度めのくちづけを、己は拒み切ることが出来なくなっていた。
技巧も何も知らぬ唇が紅く色を増し、震える舌先を彼の其れに掬い取られれば、
ぐちゅり、一際深く、鋭く彼の欲望を締め上げて奥へと誘いながら、
ぎこちなくも舌肉を絡ませ、溢れる蜜をこくりと飲み下しさえして。
■ウィルバー > 「ん…、ふぅ…。」
室内に、男女の吐息と舌や唾液の絡み合う音が響く。
まるで愛し合う恋人同士の様な濃厚な口づけを交わしていくが、
その実金で買い取り、凌辱しているだけの関係であった。
「初めてのセックスの割には気持ちよさそうだよ。
僕らは身体の相性がいいのかもしれないね。」
首を振っている彼女に対し、膣内が濡れきっていることを伝えようと
執拗に襞肉へ亀頭を擦り付け、愛液の湿った音を耳にさせる。
決して魔法により感情を操作したことなどは伝えることはせず。
そのうち、僕の肉棒は食いちぎらんばかりの締め付けにより、今にも射精しそうな程に膨らんでいた。
僕は彼女に何かを告げることなく、突然腰を密着させると深い角度で子宮まで極太の肉棒で小突き続ける。
尿道内で衝動が膨らみだし、最早今にも射精できる状態であることを告げる。
「ほら、いっぱい出すから僕の娘を孕んでおくれよ。」
やがて、背を丸め子宮奥に向かってヒトでない生き物の子種を種付けする。
鈴口は大きく開閉しその度にここ数日で溜め込まれていた精子の塊が卵子に向かって流し込まれる。
その後も朝になるまで、部屋の扉が開かれることはなく。
種付けは僕の睾丸の中が空になるまで行われていく。
■ベアトリーチェ > いっそ暴力的なまでの快楽が、己の肌に、粘膜に、子宮に、
容赦無く刻み込まれ、理性はおろか、己の意識すら危うくする。
男女の真っ当な営みすら今日まで知らなかった身体が、
必死に拒絶を繰り返そうとする心を置き去りにして、彼の律動に馴染み、
穿たれ、掻き乱され、穢されることを悦んでいるかのよう、
処女であったとは思えぬほどの熱心さで、彼の欲望に奉仕し始める。
深く繋がり、揺さぶられながらの口づけは頭のなかにぼうとした靄を広げ、
互いの唾液の混ざり合った雫ではしたなく唇を濡らす侭、
泣き濡れた双眸を鈍く瞬かせて。
「き、…も…ち、い……?
ちが、……ぁん、あ、っあ……、やぁ、も、だめ、だめぇ、っ…、
そ、んな、おっきく、しな…で、…ぃあ、あっ、あ、やあっ、あ、ああ、」
引き絞ろうとする膣肉を押し拡げて、彼の熱がまたひとまわり、ふたまわりと膨張し、
息苦しさを訴える暇も与えられず、律動は不意に激しさを増す。
其れ、が男が昇り詰めてしまう予兆だと知らぬ侭、雌の本能に支配された子宮だけが、
其の、決定的な瞬間を待ち望み、蜜壺を浅ましく蠢かせ続けて。
「だ、す、……なに、…何を、――――――ぁ、」
だめ、と叫ぶことも、叶わなかった。
覆い被さってくる彼の身体の陰で、大きく見開いた瞳から、
また、ひと粒、ふた粒と涙を零し―――いや、ともがきたがる意志とは裏腹、
最も深くまで彼を迎え入れた形で、食い千切らんばかりに熱い肉槍を引き絞って。
どくん、と胎の奥底で脈打ち、爆ぜる灼熱が、瞬く間に己の子宮を満たし、
膣肉の隅々まで荒らし尽くしてしまうのを、なす術も無く受け容れて。
「――――ぁ、……あ、あ……、
でて、…だめ、な、か、だめ、ぇ……、
そ、んな、出した、ら…、ほん、…ほ、んとに、出来ちゃ、
あ、かちゃん、でき、…ちゃ…、――――――」
魔力に犯され、雌の快楽を覚え込まされたばかりの身体が、無意識のうちに
彼の欲望を強く押し包み、扱き、更なる子種を吐き出させようとしている。
子宮を満たす熱い白濁に煽られ、ころり、転げ落ちた大切な卵が、
無数の蹂躙を受けるべく、其の只中へ飛び込んでしまう―――
其れは或いは、錯覚だったかも知れないけれど。
此の一度が錯覚であったとしても、供宴は未だ終わらない。
熱く滾る彼の精に、身体の奥深くまで白く、白く染め抜かれて、
か弱い雌に過ぎない己が、何処まで其の、甘美な絶望の誘惑に抗えたかどうか。
たとえ意識を飛ばしても、此の身体は貪欲に、此の雄を求めてしまうだろう。
清浄なる朝の光は救いと成り得るのか、其れとも、全てが手遅れだったという、
絶望を運んでくるだけに終わるのか―――今は、誰も知らず。
ご案内:「神聖都市ヤルダバオート 聖堂」からウィルバーさんが去りました。
ご案内:「神聖都市ヤルダバオート 聖堂」からベアトリーチェさんが去りました。