2017/04/23 のログ
ご案内:「神聖都市ヤルダバオート」にブリームさんが現れました。
ブリーム > 年端もゆかぬ少女の細い指が。格子を潜り抜け目の前に伸びてきて、はっとして幾つか目を瞬いた。
それを手に取るつもりはない、それほど他人を労わる余裕があるわけでない。

「聖女。白い絹で欺こうと、身包みはぐれば一様。そうではないか?」

可憐なものが壊れそうな様を見ても相好は崩さずに、戯れのついでに声だけかけて様子を窺い。格子に手をかける不注意は冒さないでいると、飼われる小鳥は次ぎの寵愛を求めるかに見えた。

ブリーム > 聖女を買うか買わぬかは別として、こういう場所に折角いるのだから何か甘い果実を手にしてみるのも悪い気分にならない。
離れていても匂うほどの色を漂わすはだけた聖衣の女を、一旦目に止めるも童心めいた表情で首を傾げて見てしまう。

「手に負えるか?」

成熟しきった果実と未成熟な己の身を比較して、体格そのものでは勝るものの。唇を少し開いてじっと見据えて。どうしたら良いか、熟考して。

「ハナをうずめてあの匂いを呼吸器いっぱいに吸い込もうか。」

ブリーム > 「胸から滴る蜜の匂い。ああ、あの匂いでも良いかな。」

先走った言葉を口にした事実に、若さゆえにいったん焦りがくるも。先述を訂正する意味もない場所に己が訪れていることに。気が付いて。
少々、体がだるい。躊躇したのちに、重い足を数歩分、そうやって反転した身をこの館では一つしかない入口へ向かって歩き。
女でないのが惜しいと野次をかけられ、取るに足らない返答を返して。上の階へと戻り。外は夜。

ご案内:「神聖都市ヤルダバオート」からブリームさんが去りました。