2023/07/22 のログ
ご案内:「奴隷市場都市バフート」にプラセルさんが現れました。
プラセル > 夜も更け、日も越えようと言う時刻にも関わらず、人に溢れ、魔導ランプが煌々と輝くとある通り。
この通り一帯が、路奥に位置する奴隷娼館の主の所有物である事は、誰の耳にも拾える事だ。
昼夜を問わず、入れ替わり立ち替わりに客が訪れ、奴隷が買われて売られていく。
そんな様子を、奥の館に程近い店の軒先で、鳥籠を模したような鉄檻の中で眺めていた。

「――――――…………。」

幸いにも、逃走防止用の魔封じの足輪が填められている以外は、然程扱いは悪くない。
食事も与えられ、身綺麗にされ――元々、逃げる気力もないものだから、
過剰な暴力を振るわれることもない。

耳や尾を持つ種とは異なるのが珍しいのか、はたまた別の理由か、
自分に法外な値段がつけられている事だけは知っている。
然し、買う事の出来ない客が、それでも安くない金額を払って、一夜の主になる。
そんな日々の繰り返し。

外に並べられている時は、羽をしまう事を許されていない身を、
白く柔らかなクッションへと埋め、ぼんやりと鉄檻の外を眺め続け。