2022/05/07 のログ
ご案内:「奴隷市場都市バフート」にレイリエさんが現れました。
■レイリエ > バフート市内の一角に位置する小劇場―――
日夜繰り広げられる如何わしい見世物と、それらを目当てにした観客達で賑わいを見せる最中、
その最前列の席に腰を降ろしたのは、金の髪と長い耳を持ったエルフの女の姿。
「―――結局、来てしまいました………。」
ふぅ―――と人知れず零した溜息ひとつ。
今までに幾度か依頼を受けて作成した魔道具を納品した客の一人が、この小劇場の支配人を名乗る人物で。
そうした縁から今宵この劇場への招待を受け、無碍に断る事も出来ずに流される侭席に着くまで至ってしまっていた。
■レイリエ > 見上げた舞台の上では今まさに、拘束台に繋がれた一人の女性が辱めを受けている真っ只中だった。
傍らに立つ進行役の手により、その手に握られた多種多様な道具で、或いは直接その手指や舌によって、
手練手管の限りを尽くしながら責め立てを受け続ける舞台上の女性。
その道具の内の幾つかには、女が件の支配人からの依頼で作成したものも紛れていたが、
当の女の意識は今やその事実には向いて居らず。
「―――あ………。」
周囲の観客達が興奮した面持ちで見守る中、甘く色艶を孕んだ声と吐息を漏らしながら、
しなやかな肢体をくねらせる女性の様は、妖しくも何処か人を惹き付ける程に美しく。
適当に時間が過ぎた処で席を立とう―――などと考えていたエルフの女ですらも、
気が付けばその痴態を、舞台上で繰り広げられる淫靡な演目を、食い入る様に見詰めてしまっていて―――
■レイリエ > 結局、女が途中で席を立つ事は無く。
舞台の幕が降りて観客達が席を立ったその後も、半ば夢心地といった様子でその場を離れられずにいたのだった―――
ご案内:「奴隷市場都市バフート」からレイリエさんが去りました。