2021/12/08 のログ
ご案内:「奴隷市場都市バフート」にネロテアさんが現れました。
ネロテア > 奴隷市場の一角。様々な身分の者や種族の入り乱れた雑踏に紛れるように少女が一人歩いていた。上等な布で作られたドレスに身を包み、その上からフード付きのマントを被って顔を隠すようにしながら、そこかしこで繰り広げられる普通であれば目を背けたくなるであろう光景の数々と立ち並ぶ店で売り買いされる「商品」の数々を見世物のように眺めては、また興味を惹くものを探して市場の中をうろつく。

目深に被ったフードは顔というよりは耳を隠すため。ミレー族であるだけで奴隷としての立場が決まってしまうようなこの場所では狼の耳と尻尾はトラブルを望まぬ呼び寄せやすい。
できるだけ気配を消して人の流れに溶け込むようにしながら奴隷市場の活気を楽しむ。

「後は何か、退屈しのぎのネタでもあれば理想的なのですけれど……」

思わず口から洩れた呟きは、街の喧騒の中に消えていった。