2021/11/26 のログ
ご案内:「奴隷市場都市バフート」に八蛟さんが現れました。
八蛟 > この世の地獄の一端とも呼べる都市 バフート
金と欲望でいうならば、王の住まう都も、海を置く都もこれには負ける

金と商品 族に関係なく、捕らわれれば 確実な押さえ込みさえあれば
なんだって金になってしまう
邪魔な王族の娘だって、ここでなら捌けてしまうだろう

例え寒冷が敷かれようとも、都の熱も人も絶えない
表で陽気に商売しているというのに、裏手の世界のようだと 誰もが言う

「久しぶりに来たねぇ……♪
 こういうところの方が女も酒も好い物があるときてる。
 可笑しなもんだ。」

逞しい歯列で笑みを浮かべる体躯
獣の毛皮を肩に羽織った姿で、鞘すらない金砕棒を左に担いで歩く
右手には土焼の大徳利の酒を紐でぶら下げ、時折口に運ぶなら一筋零れ、
まるで水のように醸した透明な酒を流し込む姿、酔いどれ今だ見えず
酒の味と熱 酒気は循環しているはずなのに、まるで身体に熱を与えるだけのよう

ガランッゴロンッと下駄歯のように多頭蛇のサンダル歯を鳴らし、目貫通りを歩く姿
活きの良い獲物と見る視線も好ましい しかし、周りを避けて歩く姿も好ましい
どちらも鬼には、好ましい

「さてと、港で港湾に戻ること考えるんだったら……
 何から始めようかっと。」

長くて数日 居座る理由で一週間と言ったところだろう
酒も食い物も、女もここならば充分だ
血の匂いだって、今だ乾ききっていないように思える一筋を
鼻先に感じることだってあるかもしれない。

ご案内:「奴隷市場都市バフート」から八蛟さんが去りました。