2021/04/09 のログ
ご案内:「奴隷市場都市バフート」にリーアンさんが現れました。
リーアン > 異母妹である公主の身を城に残し、王都を離れるのはやや気が引けた。
けれども此の街には、王都ですら容易に手に入らない、後ろ暗い品々でも商っているという。

全くもって腐敗し切った土地柄だとは思うが、武器は必要だ。
目立たず持ち歩けて、女の身にも容易く扱えて、手っ取り早く敵を無力化出来るもの。
―――――そういったものを商う店を求めて、奴隷市場の熱気も届かぬ、うらぶれた細い路地を歩く。

通りの左右に並ぶのは、建物同士が寄り掛かり合い、漸く立っているような建物の群れ。
小窓も無い扉から中を窺い知るのは難しく、看板も出していないけれど、
違法な薬物、や魔法道具の類を売る店が、此の辺りにあると聞いた。

一応は着衣を丸ごと覆う、長くぶかついた外套を纏ってきたが、
帝国民であることが明らかな己に、そうしたものを売ってくれるのか、
密かな危惧は在ったけれど―――――唯一の手掛かりである、小さなメモを片手にして。
噂しか知らない怪しい店を、何とか探り当てようとしていた。

ご案内:「奴隷市場都市バフート」にウォルスターさんが現れました。
ウォルスター > 彼女を発見したのは偶然だった。
通い慣れていた奴隷市場都市バフートの裏路地で見つけた、こんな場所には相応しくない女の姿。
珍しく口元に浮かび上がりそうになった笑みを堪えながら、彼女の後についていくように路地裏を後をつけて歩いて行く。
はて、一体どのようなモノを探しているのか。皆目見当もつかないが、老執事は同行させていた見習い執事達に先回りを命じる。
彼らの服装はいずれも女と同じ顔を隠すような外套を纏った姿。
いっその事―――王国に対して負の感情を抱く女なのだからと考えれば行動に移すのは早かった。
見習い執事達へと手で合図を送り、女を裏路地のさらにもっと奥へと誘導するように指示を出す。

『―――なぁなぁ、姉さん。ちょっち、俺達に恵んでほしいものがあるんだけど。』
『おいおい、それじゃあ可哀想だろ。ちょっと遊ばないかって程度にしておけよ。』
『それもそうか、じゃあ姉ちゃん…遊ばないか?』

年齢も20代から30代という風な年若い見習い執事達。
今は街に溶け込むような風体にしているので違和感はそれ程感じられない。
もっとも彼女からしてみると感情としては最悪だろう。

ご案内:「奴隷市場都市バフート」からウォルスターさんが去りました。
リーアン > 其れは、例えば身ひとつで敵の懐へ飛び込んで、一撃のもとに相手を葬り去れるもの。
普段から持ち歩いていても、誰にも不審がられぬもの。
やはり毒薬の類か、其れとも暗器を増やすべきか―――――――

周囲に意識が向いていなかった、やや注意力が散漫だった。
声をかけられて、初めて其の連中に気づいたのだから。
一瞥を向けて、けれども声を発すこと無く、ついと視線を外して。
彼等の執拗な誘いを振り切るべく歩みを速めた、其の先に待っていたのは―――――――。

ご案内:「奴隷市場都市バフート」からリーアンさんが去りました。