2021/01/03 のログ
セレナ > 「あ、いえ。奴隷市場に用があるのではなく、現在位置が分かりませんので位置を知る目印に、と」

眉をひそめて返された言葉に、奴隷市場が目的地と誤解されたと思い。慌てて、小さく手を振りながら否定し。
奴隷市場まで戻れれば、道は分かるし。最低限、奴隷市場の方向が分かればどの方向に向かえばいいかもわかる。
そういう事ですが、わかりますか。わかってくれますかと、理解の様子を窺うように相手の顔を見上げる。
後ろ暗い掘り出し物。特に魔法関係を求めて来ているという意味では、奴隷を買いに来ているような者と近しいと言えるかもしれないが。

ライヨウ > 「ああ、なるほど、そう言う訳か」
現在地を見失っていたと聞いて納得したのか大きく頷く。

「それにしても目印にする場所がな…奴隷市場に用がなとしても
、その見た目で一人歩きと言うのはお勧めしないがな」

行き先を誤解され否定しようと此方を見上げる少女に
すまんと苦笑しながら言葉を返す。

「どうせ暇を持て余してた身だ、どこか用事があるのなら案内するが?」
一人で歩かせるには奴隷市場でなくとも危険には変わりない、
身にまとう衣装から街へとやって来た貴族や商人の娘だろうと
思ってか、案内を申し出てみる。

セレナ > 「奴隷市場でしたら、この都市の方でなくてもたいていは通じますから。
少々の危険でしたら身を守る自信はありますが……その、視線を感じたりはしますね」

理解して嬉しいですと、相手の反応に表情を緩めて頷き。
忠告の台詞に、自信過剰でなければ欲望の視線的なものはよく向けられる気がしないでもないですと、疲れたように息を吐く。
余程でなければ、身を守る自信はあれども。この街の主力商品。あるいは特産物を考えれば、相手の忠告も妥当なものと受け入れて肩を落とし。

「ええと……先の言葉を受けて申し上げるのは、少し気後れしますが……」

親切な申し出をする男に、迷うように視線を揺らし。言葉として紡いだ店の名は、あまり良い噂が無いというか、悪い噂が多いような裏寄りの店。
そして、単に黒い話が多いと言うだけでなく、掘り出し物が多いという話もそれなりに。
その店が、どういう店か知っていて訊ねる気まずさに、おずおずと上目遣いに男の顔を見上げつつ、知ってます? と訊ね。

ライヨウ > 「大半の目当てがあそこだからな、それにしても目印にするにはどうか……ふむ、自信か…まあこんな場所を一人で出歩くのだから
嘘では無さそうだが……」
先ほど見つめた際に普通の人間ではないのは感じた…
ただどの程度の実力かはわからなかったが。

「あぁ…」
視線を感じると言われると判らないでもないと大きく相槌を打つ。


「ふむ…?それはまた奴隷市場と大して変わらない場所に…」
彼女のくちから出た店の名を聞くと、奴隷市場の場所を尋ねられた時と同じような表情を浮かべる。

セレナ > 「この都市ですと、下手に道を訊ねて連れていかれた先が……というのが、ありそうでは?
それよりは、誰もがわかる場所を訊いた方が、多少は安心かもと言うのもありますが……」

商品価値という観点から見ると、人外でレア度も高く。見た目も悪くないと、高値がつきそうな自覚はあり。
自身の根幹は自分の正体にも絡むため、自身の根拠については語らず。曖昧な誤魔化す笑みを浮かべるのみで誤魔化しにかかり。

「……そんな反応という事は、知ってはいるようですね。
あまり、いい話が無いと言事は耳にしていますが。そのぶん、いい品が拾えることもあると聞いていますので。
ちょっとした、宝探しみたいな?」

相手の見せる表情に、やはりそういう後ろ暗いお店なのは間違いないようですねと思いつつ。そこでの手に入りそうな品についても、間違いなさそうという予感を抱き。
今のところのやり取りから、男が善性の者であることは確かだろうと無意識のうちに警戒のラインを下げ。同時に、そんな善性の者がこんな街に何の用だろうという疑問もチラリと湧くが、いきなり尋ねるのも不躾かと口を噤み。
代わりに、渋い反応を見せた相手に弁解するように言葉を紡ぐ。

ライヨウ > 「俺もその類と疑われてると言う訳か…まあ、賢い考えだな」
彼女の言葉に「尤もだ」と笑って頷く、どうやら此方から
誘拐の可能性を指摘しなくても良い程度には人を疑う事が出来るし、
彼女の自信の持ち用から余計なお世話だったかもしれないと感じながら。

「まあな、品は良いのはお墨付きだが、物の性質がな…
奴隷市場をうろつている方がまだ趣味が良いと思えるような物も扱ってると聞くし、そんな場所で探すお宝とは…?」
奴隷市場都市と言われる街で噂される様な店、
そこで扱っているものもその手の隷属や拘束に使われ鵜呪具から
薬物まで…主に扱っている物を思い浮かべると真っ先に浮かぶのがそれらのアイテムとなれば、そんな物を彼女が必要としているとも
思えずに居た。

セレナ > 褒められて、一定の納得と理解をしてもらえたようで良かったと、にっこりと微笑んで満足げに頷き。
ちょっとばかり、自慢げに胸を張る。

「その……お店の話は聞いてますから。取り扱っている品についても、それなりには……
必要だから欲しいというよりは、欲しいから欲しいというか……コレクター的に?」

健全な品であれば、表の市場で普通に手に入る。後ろ暗い店であるからこそ、表では手に入りづらい品が手に入る。
表では法的な問題から取り扱いが厳しい薬物などは勿論。表に流したら問題になりそうな呪物なども。
資料や素材としての研究用としても。集めて嬉しい蒐集品としても、実際に使う実用品としても。黒井は無しと引き換えに、表では手に入りづらいお宝を手にする機会が多そうなお店でもありますからと。
相手の懸念も理解して、困ったように眉を寄せつつも本音の部分を口にする。

ライヨウ > 「ふむ、必要では無いが興味があるから欲しいと……あまり理解はできんが…」
実用的な買い物ばかりの男にはどうにも理解できない理由に首を捻り。

「まあ理解はできんが実際店を見てみないと納得行かないんだろうな…まあ取り扱ってる品以外も問題ありそうな場所だ、
どうせ行くなら案内してやろう」
色々と黒い品を扱っている店のこと、それに付随して
そういった品を使用する機会を伺っている等の噂も当然の様に
ついて回っている…こうして声を掛けたのも何かの縁だと
彼女を店まで案内しようと申し出てみる。

セレナ > 「その……趣味的な理由で、すみません」

真面目と言うか、質素と言うか。用のない買い物をしない質らしい男の様子に、なんとなく気まずくなって軽く頭を下げ。

「案内していただけるのなら、助かります」

親切な申し出に、また道に迷う可能性が消えたと顔をほころばせる。
親切めかして裏の意図やら下心があるという可能性もあるが、今までのやり取りから感じたところでは、普通にただの親切心に思え。
そうであるのならば、ここは好意に甘えた方が色々と助かるし、女ひとりよりも男連れの方が道中での悪い虫対策にもなると、申し出を受け入れる。

ライヨウ > 「別に謝る必要は無いだろう?俺があまり物に執着しないものだからそういう理由と言うのがいまいちピンと来なくてな」

自分が酒等に目がないのと同じような物だろうと納得している様で。

「それならば行くとするか、何、そう遠くはない」
暇なのもあったが、この様な少女がどんな物を探しているのだろうかと多少の興味も有って申し出た店への案内、
彼女が受け入れてくれると言うならば店への道を先に立って
歩き始める。

セレナ > 「武人肌というのですか? 質実剛健な暮らしをしていそうですね」

体格もいいし、格闘家とかそういうお人でしょうかと。そんな風に相手についての印象を抱き。

「はい。それでは、案内よろしくお願い致します」

よろしくお願いしますと、笑顔で頭を下げて。先立つ男に半歩遅れて歩き出す。
行先の店の性格上。少々、治安の悪い場所へと踏み入ることになるが。男の様子からして、自衛はできるようではあるし。いざという時でも、自分の身を守る事に専念するだけで良さそうだと、気も楽に。

ライヨウ > 「質実剛健とはな…いやいや、そんな生活とは程遠い暮らしを送っているつもりだが」
何方かと言えば酒や食事に消える金は多い方だし、
こんな街をうろついている時点で質実剛健とやらとは程遠い事だろうと
自分に対する評価に笑いを堪えながら人々の間を進んでいく。

「まあ一人でなければそうそう危険な目には合わないだろうが…逆に今は様子みだけに留めているとも考えられるからな、今後街を一人歩きする時はもっと用心するべきだな」
こうして案内する事で危険は減っただろうが、逆に目立つ事にもなる…注目を集めれば、後の危険性が増えるのも予想できる訳で…
そんな忠告をしながら人の少なくなった路地の先、目当ての店に辿りついた。

セレナ > 「そう……ですね。このような場所に来るぐらいですし……殿方ですものね」

質実剛健からほど遠いという言葉に、この都市の性格を足して考えあわせ。
奴隷を買いに来たのでなければ、奴隷を使って運営される各種のサービス。そう、例えば奴隷娼館などを思い浮かべ。言葉を濁すようにしながら、頬を染める。

「ご忠告、感謝します。今後は、多少なりとも配慮を……」

真顔で忠告されると、気まずげにしながら用心を重ねますと応じ。
辿り着いた店は、評判通りの怪しげな佇まい。案内、ありがとうございましたと頭を下げて、宝探しの品漁りに内心の期待が表れた軽い足取りでそのまま店へと入り。
店内に入れば、呪物の類を重点に品を見て回る。

ライヨウ > 「興味がないとは言わないが、そんな目的でこの街に来ている訳ではないぞ?」
頬を染めた彼女の様子にどの様な想像をされたのかと気が付いて苦笑する。

「せめて護衛を付けるとかは出来ないのか?」
彼女の立ち振る舞いや衣服を見るに、その手の出費が負担になるような感じには見えず…逆に言えば護衛を渋る程度なら
趣味でこの店の商品を求められるとも思えず…

ここまで来たならばと一緒に店に入ると彼女が見て回っている棚の
傍で何に使うのか判らない置物やらを手に取って眺めていた。

セレナ > 「そうなんですか?」

となると、どういう生活をしているのでしょうか――などと、首を傾げたりしながら横目にちらりと男を眺め。
あまり、私生活が思い浮かばなかったのか、悩むように視線を泳がせる。

「虫除けを期待する程度の護衛ぐらいなら、割と簡単に用意できると思いますが……」

変に護衛をつけると、それはそれで悪目立ちするような気がしますと悩む様子を見せる。
ひとりの方が気楽で自由性も高いが、それと引き換えにするほどに安全性が高まるのかというと、下手な護衛では気分の問題程度ではと、魔王級が比較対象になる自身の戦力評価を思い浮かべ。
店内ではやがて高位魔族由来と思われる素材や、明らかに呪われた品と思われる怪しげな小物などと見つけ出し。大当たりではないが、当たりの品があったと機嫌も良さげに支払いを済ませ。

「本日は、色々とありがとうございました。これは、お礼です」

自分と同じように店の品を眺めていた男へと、近づき。少しばかりですがと、軽い食事一回分程度の額のお金を礼の言葉とともに差し出す。

ライヨウ > 「まあ仕事で来ているのは確かだ、少なくともそれ目的でこんな街に來るほど儲かる仕事ではないんでね」
どちらかと言えばそう言った目的で街を訪れる様な立場の者に雇われている方なので街で散財して回れる程儲かる訳もなく…

「随分な言われようだな…」
この街やギルドの者では実力不足という事だろうか?
どうにも底が知れない彼女の言葉に興味を引かれつつも
追及するような事はせずに。

「なに、単なる暇つぶし程度に案内しただけの事だ」
こんな事で礼など受け取れないと首を振って、差し出された手に乗せられた金を握らせた。

セレナ > 「護衛か何かのお仕事ですか?」

人もよさそうであるし、肉体的には割と武闘派に見える。
護衛の仕事などが想定としては、わりと上位に思い浮かび。

「そうですか。それでは、本日はこれで……」

大金と言う額でもなく。ちょっとした謝意としてのつもりでしたのにと、残念そうにしながら男の意を受け入れ。
それではと、買い入れた品を胸元に抱き。今日の予定はこれまでとして、帰る事にしますと店を出る。
本拠地に帰るだけならば、道に迷う恐れも無く。それではこれでと、男と分かれ。人目のないところで、ふいと姿を消し己の異界へと。

ご案内:「奴隷市場都市バフート」からセレナさんが去りました。
ライヨウ > 「そういう仕事もしている」
軽く頷くと曖昧に答えを返し。

「ああ、帰りは大丈夫なのか?」
と聞く間もなく路地の先へと消える少女、後を追ってみると
その姿は既になく…その様な真似が出来るのならば余計な世話を
焼いてしまったか?と考えながら自分も宿へと戻ることに…。

ご案内:「奴隷市場都市バフート」からライヨウさんが去りました。