2020/03/20 のログ
ご案内:「奴隷市場都市バフート」にセレーネさんが現れました。
セレーネ > 王国の、大陸の腐敗の象徴バフート。市場ではまるで魚や野菜でも売るかのように奴隷が売り買いされ、それらの商品は娼館や見世物小屋、あるいは路傍で使い潰され、捨てられていく。
そんな悪徳がまかり通るその街の中を、女性が1人歩いていく。

「何度来ても慣れないわね…」
市場や娼館前へ通る度に遭遇する下品な声掛け、時折感じる下心を隠す気の無い視線。それらを気にしていれば逆にカモとして目を付けられやすくなるというのは分かってはいながらも、やはり慣れない文化に対応する為には相応のエネルギーを消費する。

こちらは別に非合法なやり取りをしにきたわけでもなければ奴隷を買いに来た訳でもない。
ただ、バフート清浄化を公言した後、突然姿を消した貴族の行方を追って欲しいとスポンサーに依頼された、それだけなのだ。

既に行方不明から数日経っている以上、救出出来る見込みは限りなく薄いだろうが、それでも依頼は依頼、溜息を付きながら混み合う市場へと足を踏み入れていく。

セレーネ > 「ねぇ…最近貴族の奴隷が入ったって話は…?そう、分かったわ、ありがとう……あと、勝手に人の事撮るのは関心しないわよ?」

曖昧に答えをはぐらかし続ける店主との会話を切り上げた後、魔術で出現させた腕で店内の隠しカメラを握り潰し踵を返す。

「やっぱり消えてから時間が経ってるのが痛いわね…わざわざ娼館を回る訳には行かないし……。逆に売られてしまっている映像媒体が残ってたりするのかしら?」

背中越しに締めたドアの向こうから聞こえる怒号も気にしない様子はない。逆に力を誇示し、屈服も籠絡も出来ない存在だとアピールし続ける事で街の悪意から身を守ろうとしているようで。

ご案内:「奴隷市場都市バフート」からセレーネさんが去りました。