2019/11/23 のログ
カイル > (遅い時間でも早い時間でも早朝でもない限りはこの場所は人の流れが尽きない。バラックのような奴隷小屋がいくつも並んでいて、鼻を擽る香の香りには嗅いだ覚えがあった。確か少量の媚薬が含まれているものだ。それと汗の匂い、体液の匂いが混じり合うと男が嗅ぎなれたこの場所の匂いになる。)

あいかわらずだな。

(男はポケットに入りそうなくらいの酒瓶から琥珀色の液体を喉に流し込んでは口から一筋溢れて喉までたれたそれを毛だらけの腕で拭った、あたりを見渡すと娼婦が男に縋り付いたり全裸の女が踊っていたり、ポン引き同士が喧嘩をしていたりと退屈知らずだ)
 喧嘩かマジんのもアリだな。
(男はそう呟いたが欲望をぐっとこらえて奴隷市場の人波へと身をまかせる)

カイル > しかし、奴隷といっても様々だ。開き直ったように明るく客引きをしているものもいれば力の無い顔で店主に引きずられているものもいる。まあ、このあたりは元々の性格にもよるのかもしれないが。

檻の中で蹲っている少女の奴隷を覗き込んでみたが驚くほど何も反応しない。ただ、少女は瞬きもせずに檻の天井を見つめていた。
店主が薬でも打ったのかそれとも壊れてしまったのか。
男は肩を竦めると再び市場をあるき出した。

ご案内:「奴隷市場都市バフート」からカイルさんが去りました。