2019/10/12 のログ
ご案内:「奴隷市場都市バフート」にサナさんが現れました。
サナ > 重く沈み込んでいた意識が緩やかに浮上する。
腕を上げたつもりが、じゃらりと鳴る音に繋ぎとめられ、むずがるよう顔を顰めて閉じていた瞼を押し上げる。

見覚えのない薄汚れた路地裏で、ぼうとしていると、不意に腰ごと引き攫われる。

銀糸の髪がふわりと泳ぎ、蒼灰の目を見開く。
羽交い絞めにされた胸元を引き開けられ、露になった小振りの乳房を形崩さぬよう差し出される。

奴隷市の店先で、店主が道行く身なりのいい男達を呼んで注意を惹く。今朝仕入れたばかりです、と。

ぞわりと鳥肌立てて店主の手に白い指を立てようとしたが、思うように力は入らずに。

耳打ちされる。

未だ痺れ薬が抜けないだろう、と。

サナ > 足早に通り過ぎる者、嗜好が違う者、別の店へ吸い寄せられていく者。
店主の呼びかけに応じる往来人はいなかったよう。
愛想笑いを往来に向けていた店主が素に戻ってチッと鋭い舌打ちをするのが聞こえた。

露にしたままよりは、隠した方が興を惹く可能性も増すかもしれない。
ぐいと乱雑に胸元を直され、捩れた布を整えられもせずに手放される。

ほ、と息を零すものの、記憶が惑乱しているのか経緯が上手く思い出せない。
店主が別の子を引き寄せて往来に呼び掛け始めると、関心をひかないようにと端に身を寄せていく。身動ぎ一つすら難しかった状態から徐々に楽になり始めている感覚は、あり。

サナ > 後は隙を探して息を潜め―――――
ご案内:「奴隷市場都市バフート」からサナさんが去りました。