2019/03/15 のログ
ご案内:「奴隷市場都市バフート」にナータさんが現れました。
■ナータ > 今日は仕事はお休み。
とは言え定職に就いているのではなく、日雇い雇用の為
自分が休もうと思えばいつでも休めるのだが。
兎も角、このところは確りと働いていた。
内容と言えば小間使いなどが主であったが、文字通り日銭は稼げていた。
それでも何が起きるか分からない。決して贅沢はせず、安宿に泊まり、質素な食事を続けて。
何処は部屋を借りるにはまだ足りないであろう。
そんな少女が赴いたのは―――奴隷市場であった。
正面にはステージ上に一段高くなっている部分があり
恐らくはショーのように奴隷たちに芸をさせ、購入を煽る舞台。
その両脇に奴隷商店が並び、種族を問わず奴隷たちが陳列されている。
奴隷たちは皆女であり―――そういう区域だから―――男の奴隷はまた別区域で販売されているようで。
少女は勿論奴隷など買う金はない。
そして少女自身が奴隷に堕ちるつもりはない。
それは言わばウインドウショッピングに近い。
「はふ……みんな、とっても……」
周囲に視線を零し、そして俯いて吐息を零す。
奴隷たちが「羨ましく」もあった。
頭の中から消せぬ妄想。
消せぬのならば……そもそも消すつもりはない。
その妄想を叶えるためにこの街に来たのだから。
だから―――その妄想を肥大させるために、休みの時間を使おうとしていた。
ご案内:「奴隷市場都市バフート」にハルルさんが現れました。
■ハルル > 今回のハルルは自身の根城を空けて王都にきたっきり、まだ誰を召し抱えて
世話をするなどはしていない、独り身である。だから彼女は奴隷、しかし彼女の感覚で
いえば性玩具が欲しいのだろう。そわそわした足取りで奴隷市場に来た。
このところ人間の男とのまぐわいにはマンネリがあるらしく、男の味よりも女の味が
味わいたくなってきたというのもあるらしい。男の奴隷の売り場をさっと通り過ぎ、
女の奴隷の場に向かう。資金は充分にあり、ここらの奴隷なら誰だって一人分は
買えてしまう。なお身なりからすればそう金持ちには見えない淑女に見えるだろうか―
「んー。いい子いないかなー。なんというか、溶かし甲斐のある子ー」
彼女の比喩は人間の使う表現ではないものが殆どだ。ここでは精神について指しているの
だろう。かんたんにいえば、ドロドロにされる被対象が欲しいのかどうか
ふと、奴隷を眺めてため息をついている娘を見かける。何か考え事をしているように
見えたか、気になって近づいて、
「こんにちはぁー?んー、きみは同じ身体つき、同じ女の子の奴隷を眺めて何をしたいのー?」
悪戯っぽさはなく、ただ疑問をもって問いかける。相手方が人見知りするなら申し訳ないので
そこを後にするか、返答をくれるなら嬉しいかなとぼんやり思っているか
■ナータ > 決して治安がいいとは言えない。
客という立場であろうとも気を抜けば、間が悪ければ捕らわれ
果てに奴隷として自らが陳列されることすらある。
故に少女は目立たぬように、けれど視界には奴隷商店を捉えながら
こっそりとしていた。
「あの子……あんなに……」
今視界の先に居るのは少女自身よりも大分年下から
同じ程度の年頃の少女奴隷が飾られている店。
やはり「感情移入」しやすいのか、気にかかるのか、夢中になって見つめ続けていた。
近づく姿にも気づかずに。
「えっ?!ひゃっ、え、あ、え、えっと……」
その声に慌てて顔を向ける。
自分よりも若干背の高い相手。
その肌の色、そして瞳の形から人外であろう相手。
勿論、この街に慣れ、種族の違いに怯えることもなくなった。
事実、商店の中には人やミレー族以外の奴隷もいたのだから。
「あ、えと、あ、えっと……その、あの子達……奇麗だな、って……」
何故そんなことを少女が言ったのか、自分でも分かっていない。
まさか妄想している、とも言えず全くの本心ではなかったが、嘘でもなかった。
明らかに奴隷購入に赴いたのではなさそうな少女は
決して普通でない回答をしてしまっていた。
■ハルル > 自身が人外とみられることは重々承知のハルル、
ただこの王都にはいろんな種族が生活している。人間じゃないからと衛兵が動く事もない。
彼女は並べられている奴隷よりもそれを変に眺めている客の少女に興味が唆られたようだ
「おおー、驚かせちゃっったよー。んー?」
ハルルもまた、存在を隠すかのようなドレスとフードをしていたのだがそれであっても
彼女の肉付きは目立っただろうが、しかし意識してなかった少女にまた不思議に思う。
「綺麗・・・?んー、きれいかな?身なりはそんなによくないし、髪は整ってないし。
きみが綺麗だって思ってるのは見えるものじゃないのかなぁー。」
少女が奴隷を買えるような者ではないことは見れば分かった。もし買えるならその少女の
本性はどこぞの魔族やその類だとも疑える。だから少女はただの人間なのだろうか
「きみも綺麗かなー?んーーー………
奴隷を買うとしたら、どんな奴隷がほしいと思う?何をさせたい?」
奴隷を買う事もなさそうな少女に敢えて問う。ハルルは何かを探りたいようだが、表情に
その思惑は透けていないだろうか
■ナータ > 少女は人外に侮蔑や差別的な思考はない。
寧ろ地元はミレー族と「対等」に接しており、少女もそうであった。
「あ、いえ、えっと……大丈夫、です……」
驚かせたことに驚いた。
そんな様子の相手に首を横に何度も振って。
そして改めて相手の様子を窺う。
フード付きのドレスの中、豊かすぎる程に魅惑的な体のラインは
少女にはないもの。
とは言え印象は自分とそう変わらない少女のようでもあって―――
「私が……物乞いみたいなことしてたからかもしれないですけど
皆奇麗に見えます。なんていうか……あの子、とか幸せって言ってるみたいで……」
物乞いの経験を語るには頬を掻き気恥ずかしそうにしながら。
確かに奴隷は奴隷である。
身なりが良いはずはない。
けれど少女には皆奇麗に感じられていた。
少女が指差した先にはミレー族の幼女奴隷。
店の天井から吊るされ、開脚拘束されていた。
許容量を超えた薬物でも打たれたのだろう
その顔は惚けたように笑みを浮かべていた。
そんな奴隷を少女は「幸せそう」と表現した。
「わ、私はっ、奇麗じゃ……ない、ですよっ……」
奇麗と言われ今度はぶんぶんと首を振り、両手をパタパタ振って大げさなほどのリアクションを見せて。
「私が……?私が奴隷を買う、なら……?んっ……」
続いての質問に少し目を見開く。
自分が奴隷を買うなど考えたこともなかった。
奴隷となって飼われる妄想はしたことがあるけれど。
暫し黙り込んで思案した少女、漸く口を開いて。
「わ、笑ったり……しないで、ください、ね……?
私が買うなら……生まれたばかりの奴隷の子がいいです。
何も知らない真っ新な子を……気持ちよくなることしかできない
知らない奴隷に育ててみたいです……」
少し顔を赤らめ、少女はそう言った。
そこには、そんな奴隷に憧れの感情を抱いたように瞳を僅かに潤ませて。
生まれて間もなくから調教を施されたら一体どんなに。
勿論、生まれたばかりの奴隷など存在しない―――少なくとも少女は知らない―――というのを踏まえてだったが。
■ハルル > 自分が少女のように見えるのは身体のかたちもそうだが言動も
影響しているかもしれない。少女と思われることに不快感は感じていない。むしろ
それを利用できる場面が多くある。多くは悪意をもって利用していない、自然的に
ハルルを好む変態的趣味の者が集まるのである
「人に求めるのは嫌なのー?あの子が幸せに見えるの?そうだねえー、人の幸せって
千差万別、可哀想に思うのは他人の勝手、自分がそう思っていればそれでいい事はあるよねぇ」
ハルルもかのミレー族の幼女奴隷を見る。生き方として彼女があのように壊されることを
望んだならば本望なのだろうか。しかし続けて彼女は言う
「…でも、人間やミレー族の命って短いからねえ…。だからなんでもかんでも味わいたいとも思えない
のかもねー。」
そのミレー族がミレー族だからあのような生き方を選び、そして人生を全うするのかと思えば
ハルルは少し悲しげになった声を零した。
「んー、でもきみは綺麗じゃないの?そうかー。いやいやそんなに慌てなくてもいいのにー。
そうだよ、奴隷だよーー。………お、ふお?」
気弱そうな彼女から、思いもよらない回答を得てきょとんとしするハルル。
彼女が言っているのは、気持ちよくなるために生まれた奴隷が欲しいという事だろうか。
そんな人間は勿論ハルルも聞いたこと無いし、さすがに倫理的に起こりえないものである。
だから少なくとも、“生まれたばかり”という前提を捨てて改めて洞察すると、一つの案が
浮かんでいた。
「…きみはなんだかもどかしい気持ちがありそうだよ?ハルルになんとかできるなら、
されてみる?ちなみに私はハルル=メルプラウと言うの、独り身だから、誰かお世話する子を
欲しくて探してたんだよねえー」
薄々ハルルは分かってきていたが、それでも表情には出ない。ただ、彼女が望んでいるものが
なんとなく分かってきたつもりで、それが自分の利害にも一致すると考えられたか
■ナータ > 相手のやや間延びしたような言葉からは偉そうな態度も
慇懃なそれも感じられない。
だからこそ少女はそこまで緊張しなかったのかもしれない。
勿論貴族などに対する例など碌に教わっていない庶民出身であったが。
「多分……普通に考えたら、普通に見たら、あの子は可哀想だって思う人が多いと思います。あっ、でもここは奴隷市場だから、そうじゃないかもですけど……」
一般論として、恐らくミレーの幼女は浚われたか売られたかだろう。
自分で望んできたはずはない。
そんな奴隷を可哀想と思わないのがこの市場だ、とまた少し気恥しそうにして。
「でも―――もうあの子は苦しいことも悲しいことも感じないと思うんです。ずっとずっと気持ちよくて、幸せしか感じない。それしか分からない。それが……いいなあ、って……」
それも当然だろう、あの奴隷はまともな知性など残っていなさそうだったから。
苦しみ、悲しみすら感じられず、ただこれから与えられるだろう肉の悦びに喘ぎ狂う。
それがあの奴隷の存在価値。
少女はそれを「幸せ」と捉えていた。
少女の回答に少し戸惑うような声を零した相手。
それもそうだろう、どんな奴隷が欲しいと問われれば
普通は従順で、淫乱で、などと答えるだろうから。
そうではない、突拍子もない回答が、少女から向けられたから。
奴隷が子を産めば、その子は生まれながらにして奴隷、となるだろう。
けれど少女が指しているのはそう言うことではない様子で。
「ハルルさん、ですね、えっと……私は、ナータって言います。
多分、あの子とか……私が欲しいって言った奴隷は、私がなりたいんだと思います。赤ん坊なら何も分からない、何も知らない。あの子ももう、自分の名前も覚えてないと思います。私は17歳―――だからこうやってお話したりできますけど、それがなくなってしまうのが、幸せに思えちゃうんです。今の私を消されて、あの子や赤ん坊のようになって、気持ちいいことだけで育てられたらって考えると―――ご、ごめんなさい、なんかムキになっちゃってみたいで……いっぱい喋りすぎちゃいましたね。で、でもそんなことできっこないのも分かってますから……忘れてください」
自分の歪み狂った願望、妄想を吐露してしまった。
ハッと気づき顔を赤くし、顔の前で両手をパタパタ振って。
自分んほそれは相手の求める「お世話する子」とは程遠いのだから。
相手の前を去ろうと礼をした。