2019/03/13 のログ
ご案内:「奴隷市場都市バフート」にギュンター・ホーレルヴァッハさんが現れました。
ギュンター・ホーレルヴァッハ > 人間、獣人、ミレー族に魔族。
平民から落ちぶれた貴族王族まで。

様々な者達が奴隷として売られていくバフートの一角で、品定めする様に様々な奴隷商の店を眺めていた。
特に必要な奴隷がいる訳でもないのだが、戦闘用から愛玩用まで、質の良い奴隷が居れば買おうかな、程度の見物。

「…管理が雑な店は駄目だな。商品の見栄えくらいは、しっかりして欲しいものだが」

己の身形から上客だと判断したのか、多くの奴隷商が媚び諂いながら声をかけてくる。
状態の良い奴隷がいれば当然真面目に商品を眺めてみるが、状態不良のものばかり取り扱っている様な店は一顧だにしない。
せめて、風呂に入れるなり衣服を綺麗にするなりすれば、商品価値も上がるだろうにと、僅かに溜息を吐き出した。

ギュンター・ホーレルヴァッハ > 時折、元貴族を売りにした奴隷商が下卑た声で一人買わないかと声をかけてくる。
覗いてみれば、見知らぬ顔から何処かで会ったかな、という様な者まで確かに育ちの良さそうな少女達が鎖に繋がれていた。

此方を知っているのか、救いを求める様な視線を向ける者もいたが――

「適正な値段であれば考えても良いがね。元貴族、というだけにしては些か強気な値段だな」

必要があれば買うが、別に必要が無ければ買う必要は無い。
学のある貴族であれば、秘書として使うには便利かもしれないが、それなら学習意欲のある平民でも良い。夜伽として買っても良いが、態々奴隷として元貴族を買い取って抱きたいという程でも無い。

小さく肩を竦めてその店を立ち去り、何か面白いモノでもないかと人々の波をかき分けて奴隷達を眺めていた。

ギュンター・ホーレルヴァッハ > 居並ぶ奴隷の中には、時折此方に敵意の籠った視線を向ける者もいる。
顔を見ても思い出せないが、彼方は己か。若しくは己の一族に何かしら恨みでもあるのだろう。
家を没落させられた貴族か。破綻させた商人か。唆した貴族に寄って滅ぼされた魔族なりミレー族なりの生き残りか。

何にせよ、知った事ではない。此方に立ち向かってくるならまだしも、ただ睨み付けてくるだけなら何の害も無い。

「……そういう奴を買ってみるのも面白いやも知れぬな」

敵意と憎悪を向ける相手を金で買い取り、寝台の上で壊してやるのは良い暇つぶしになるだろう。
そんな戯れも偶には良いか、と視線を巡らせる。