2017/01/01 のログ
ご案内:「奴隷市場都市バフート」にホウセンさんが現れました。
ホウセン > 年の初めで何かとお祝い気分の盛り上がっている王国内。不道徳さを煮詰めて街の形に練り上げたといっても過言ではないこの街とて、それは変わらないらしい。流石に奴隷を福袋商法で売りに出しているという、商魂と冒険心に富んだ奴隷商人はいないようだけれど、初売りだ初競だと、賑やかな事この上ない。妖仙も、年初の一日目は完全休業を決め込んだようで、商館の実質的な主としての行動は予定していない。ならば、その時間は遊興に全て当て込むのが、この助平な存在の流儀。

「目ぼしいところは年末ではけてしもうたのかのぅ?いやいや、此処は隠し玉の一つや二つ温存しているのが正しい商人というものじゃろう。」

人の波に揉まれつつ、ちっこい身体があっちに行ったりこっちに行ったり。今の所、眼鏡に適う奴隷は見当たらないようで、それでもめげずに市場内を闊歩する。

ホウセン > ひょこっと、馴染みの奴隷商人の店先に躍り出る。さして付いてもいない埃を払う仕草をし、呉服の着付けを正す。年初の初顔見せである。多少なりとも鯱ばった格好付けをするのも、社交辞令の一種だろう。年末にも挨拶をした手前、あまり日が開いた心地はしないと、褐色肌の禿頭をした店主と笑い合い、極々形式的な挨拶を交わす。

「して、店主よ。儂好みの奴隷は入荷しておらんかのぅ?」

”自分好み”と色々端折った問い掛けながらに、付き合いのある店主はスルリと了解したらしい。この妖仙の好みといえば、大概成熟した年齢に達していることと、スレンダーな体型よりは肉惑的な体型であること。おまけに、言葉で突いて面白そうな付加要素があれば尚良しという我侭オーダーだ。生粋の性奴隷で当て嵌まる者が枯渇していたとしても、この転落する事が容易い都市の事。一般人で奴隷の身分に転落したばかりの者はいないだろうか等と、裾野を広げて食い下がってみる。

ホウセン > 範囲を広げてみたが、結局のところ無い袖は振れないということらしい。申し訳なさそうにする店主に、気にするでないと気安く手を振り、夜の街へと紛れて――
ご案内:「奴隷市場都市バフート」からホウセンさんが去りました。