2016/12/30 のログ
ご案内:「奴隷市場都市バフート」にグスタフさんが現れました。
■グスタフ > 寒さを凌ぐマントを頭からかぶり、今宵は雑踏に紛れ込む。
ここは相も変わらずの盛況な夜だ。人が売り買いされていく。
もうすぐ年があけるのも、日が沈み夜が来て遠く日が昇り夜が明けるのも関係がなさそうに。
人の営みとはそういうものか。
変化を絶えず与えられるが、変わることなく日常を続けていく。
本能的な街だ。殊更に。殊更に。
■グスタフ > 馴染みの店に顔を出す。非合法な薬物を取扱う店だ。
この街にも法はあるが、それは現場主義的なことがあり、
司法で定められたものと実情は違う。
この薬の売買もそうだ。
厳密にいえば取り締まりの対象なのだが、
そんなものを取り締まるものはいない。
無法ともいえる、自由ともいえる。だが責任はなんにでも付きまとう。
■グスタフ > そんなことを考えながら買い物を済ませて路地を後にする。
目の端に映った奴隷に様子を見ては天を仰ぐ。
奴隷に自由はないか。
ならば奴隷に責任もないのか。
力を示せとは誰の言葉だったか。
そこに自由はある。絶望的だが。
そうだな、奴隷にかける言葉などない。
しかし、それでも縋るなら。
「待て。しかして希望せよ」
ご案内:「奴隷市場都市バフート」からグスタフさんが去りました。
ご案内:「奴隷市場都市バフート」にアリウムさんが現れました。
■アリウム > (空気が澱んでいる町、バフート。
絶望、欲望、色欲。ありとあらゆる欲がこの町に集まり、包み込んでいる。
一歩足を踏み入れると、そこから聞こえるのは嬌声か、はたまた悲鳴か。
歩くたびに聞こえてくる、その声をとある男が笑みすら浮かべながら聞いていた。
絶望が取り巻く声が聞こえてくるたびに、男―――――アリウムは、クスクスと口に少しだけ指をあてて笑う。
女のみならず男の泣き叫ぶ声、許しを請う声…すべてが、まるで甘美な音楽のように聞こえる。
もちろん、この町で白い服を着たアリウムが、平気で歩けるわけじゃない。
その後ろには、目隠しをしたほぼ全裸のミレー族が、首から延びる紐を引っ張られながら歩く。
目隠し、そして猿轡までされ、その目からは涙をこぼしている。
体中のあちこちに青い痣をこさえて、じくじくと感じる痛みに…嬌声を挙げている。
一歩歩くごとによろけて、股間からはおびただしいほどの黄色い液体を垂れ流して立ち止まる。
そして、そのたびに紐を引っ張られて、倒れ伏す。)
「……何を、しているんだい?」
(声色は、非常に柔らかいものだった。
だが、行動は決してそんなことはない。ミレー族の女を背中に、容赦なく叩き込まれるアリウムの足。
うめき声をあげながら、ミレー族はまた絶頂する。
股間から、黄色い液体を吹き出し、よだれまで垂らしながらはしたなく。
力の誇示、それがこの町で自由に歩く絶対的な条件。
奴隷を引き連れ、そして容赦なく浴びせる暴力こそ、アリウムがこの町で歩くために必要なものだ。
護衛も引き連れずに歩けるのは、そんな事情もあるのだろう。)