2023/07/14 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にシアンさんが現れました。
シアン > 鬱蒼と茂りに茂る木々。噎せ返るほどに濃い緑の匂い。周囲から掻き鳴るように響く虫に獣に魔物の気配。
時節もあってか湿気が籠もり水分補給なしでは小一時間歩くだけでも脱水症状の危険も付き纏う、森の中。
その一角はそこにあっては涼やかな風が流れる。
どこからか沸き立ち流れる岩清水の清流である。

「ぁー……しんど。帰りてぇー……」

そこで汗やら土やら血やらの汚れがべったり付いた顔を、タオルを濡らしては押し付けてぼやく男が一名。
マーブルカラーのヘッドバンドも外してボリューミーな髪が垂れるのを後ろに一括り、
得物は腰に携えたままだが荷物の凡そは近場に下ろして清流の側で屈み込んで休憩中。

「他ん組の進捗はどうかねぇ……」

本日は、依頼で来訪。
なんでも、ゴブリンが大繁殖してあっちこっちで行商から村から襲って物から女から奪うわで大変だそうだ。しかも、さらった女を苗床にしてさらに大繁殖してはこれまた襲撃を繰り返す……という負のループが出来上がっているのを、こりゃいかん、と冒険者ギルドから自警団からあちこちに通達が来ての大討伐。
自身も参加して、狩りに出ている小隊3つに巣を1つ潰したがまだまだあるだろうとのこと。

シアン > 今日中に一段落付けばよいのだが巣がどれだけあり小鬼どもがどれだけいるかわからない。
本日参加している者たちは、態々こんなところに来てこんな依頼に乗り出すような者達だ、
負けて捕まって食料にされたり新しい苗床になったりするような下手は打たないはずだが……

「万が一ってこともあっからなぁ……」

一応、先程、巣を一つ潰したおりに森の外で待機している応援組や医療班に話は聞いたが、
今のところそういった報告は上がっていないし寧ろ進捗は今のところ順調過ぎるぐらいだ。
こういう時ほど兜の緒を締めるべきだろう。

「もうちょい頑張ったら俺も飯にしよ……」

腹の空き具合からしておそらく昼を回ったぐらいだろうか?
濡れたタオルを首へとかけて、一息付く。
屈み込みはするが尻は地べたに着けず、体躯の力は抜きがちだが手は片方必ず空けて、と……
休息しつつも一定の緊張を切らさないようにしているとどうしても体力の快復は緩やかになる。
腹の虫も鳴る。

「……何食おうかな……」

魔物仕留めて焼いてもいいが出来れば森の外に一旦出てちゃんと炊事したいところ。
どうしよっかなぁ、なんてひとりごちる。
一人だと独り言がやたらと多くなる。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からシアンさんが去りました。