2023/07/12 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にケストレルさんが現れました。
ケストレル > 夜の森に焚火が灯り、薪にした木の枝が爆ぜる音が響く
それと同時に微かな血の匂いが生温い風に乗って漂う
血の香の出処は焚火の灯りのすぐ傍
遺跡での活動を終え、王都への帰りに野営をしている最中の冒険者が夕方に仕留めて血抜きした野兎を捌いていた

「んー、自分でやるのは久々だけど……まぁまぁグロテスクだよな、うん」

慣れた、と言い表すには少し不器用過ぎる手付きで兎肉を捌き、木の枝を削り出して作った串にさして焚火にかける
冒険者として活動し始めてから身につけたサバイバルスキルだが、
近頃はこうした野営も新人冒険者たちに指導するだけで自ら行う事は少なくなっていた

「ま、せっかく覚えた技術、使わなきゃ腐っちまうしなー」

火に炙られて香ばしい香りを放ち始める兎肉を眺めながら、しみじみと呟く
血の匂いや肉の匂いに誘われて魔物がやって来ないか、周囲を警戒するのも忘れてはいない

ケストレル > 「はー……静かなもんだ」

たまには街の喧騒から離れてみるのも良い
風の音、薪の爆ぜる音等に耳をすませながらそんな事をしみじみと宣う
どちらかと言えばギルドや酒場の賑やかさの方が好きなケストレルだが、こうして自然の中に居れば感じ入る事も少なくない
ただ、独りで居る事に僅かな物淋しさも覚える事もまた事実

「誰か近くで採集の依頼でもこなしてないかねえ。
 居れば焼きウサギ少し分けるんだけども」

まだ火が通り切っていない元野兎を眺めながら独り言ちる
さすがに野兎一羽は張り切り過ぎだよなあ、なんて今更なことを苦笑と共に