2023/07/08 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にケストレルさんが現れました。
ケストレル > 「はぁ―――暑ぅ……」

街道からさほど離れていない雑木林の中、ちょっとした広場程に開けた場所でケストレルは溜息を溢していた
天気は快晴には程遠く、どちらかと言えば曇りがち
風も無くどんよりとした空気は湿度を多く含み、蒸し暑いと称するのが最適といった気候

広場――ケストレル含む一部の冒険者が“鍛錬場”と呼ぶその場所の傍らを流れる小川で涼をとりながら、男は今日のこの後の予定を考える
朝から少しばかり身体を動かそうとやって来て、昼過ぎの今に至るまで一心不乱に木剣を振り回していたのだが
流石に体に熱が籠り過ぎ、音を上げたというのがここまでの経緯

「日暮れまでに街に帰って、夜は酒場で一杯やろうかねぇ……」

上半身は服を脱ぎ、ズボンは膝下まで捲り上げた状態で小川に両足突っ込んで思案する
もう少し天気が良ければカラリとした暑さで心地良いのにな、と愚痴りつつ

ケストレル > 「いっそのこと泳ぎたい気にもなってくるな……
 でもこの天気、帰る間に服も乾きそうにねえし、こうして足漬けるのが関の山ってとこか」

上着はともかくズボン及び下着が濡れたまま歩くのは非常に寄食悪い
そんな事を言いながら空を仰げば、朝からと変わらず曇り空
なのに気温は高めで湿度も伴うとなれば嫌でも汗が額に滲む
今こうして小川で足を冷やしている間も、じめっとした感触が首や肩、腕に纏わりついてケストレルの気分を悪化させていく

どうせ他に誰も居ないのだから、全て脱いで泳いでしまおうかとも思わないでもなかったが
生憎と小川と称するだけあって水深はそんなにない
精々膝まで浸かれるか否かといったところだ

「水着で水遊びーって感じの場所でもねえしな……いや、水遊びくらいなら出来るんじゃねぇかな」

王都の水遊場は有料だが、此方の小川は無料開放だ
これは一商売できるのでは、とほくそ笑んでから余りの自分の馬鹿さ加減にケラケラと笑い出した

ケストレル > 「はー馬鹿馬鹿し、アホなこと考えてねえでさっさと帰り支度すっかなぁ!」

日暮れまでに王都に着ければと考えていたが、よくよく考えてみれば早く帰り着いておくに越した事は無い
早い内から酒場に行けば、その分長く多く酒が飲めるのだから

「行くかっ」

バシャっと水面を蹴り上げ、足を引揚げると脇に置いていた木綿のシャツと上着を手に取る
それを肩に担ぎ、木剣を腰に差して街道の方へとふらふら歩き出して

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からケストレルさんが去りました。