2023/05/03 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にルーシアさんが現れました。
ルーシア > たまに貸し出しを休止する時があり、そうした時は大体何かしらの仕事をさせられる。
今回は単身で自然地帯へと赴き、そこにだけ生息する毒草を取って来いとの事だった。
魔物や獣と危険の伴う場所ではあるが、彼女の実力ならば可能だという判断の上だ。

既にやる事を終えた後で、手に入れた毒草は渡された箱の中に収められている。
何でも魔法製で、この中に入れておけば外部への影響はないらしい。
中に入れたのが毒草だとわかっているのだから、そもそも開けるつもりもないのだけど。
それを背負った大きなリュックにしまい、途中の少し開けた付近に小川が流れた場所で休息中。

焚き火を起こし、持たされた保存食である干し肉とパンを口にする。
普通に考えれば保存食の類は普通の食事と比べて美味しくないとかいわれている訳だが、彼女からすれば十分美味しい味のする食事だ。
特に何も喋る事はなく、黙々と食べ続けて。

ルーシア > 魔術師1人に大荷物なんて持たせて仕事させるものじゃないだろうと、そんな言葉がいつも頭に浮かぶ。
だがいったところでスルーされるをわかっていれば、今更感が強く何もいう気は起こらない。

ちなみに単独行動だからとゆっくりとしたいのはあるが、期限を結構ギリギリに設けられいる。
出来たとしても大した事なんて出来やしない。

「ま、少し水浴びくらいは出来るかも…
遅れたらまた怒られるし、早く寝て早く起きて時間を作らないとね」

チラッと横目で流れる小川を見ながら呟く。
この時間は流石にちょっと水に浸かるには気温が低い。
朝、日が昇って少し温度が上がってから、そんな事を考えながら保存食を食べ続ける。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にクロスさんが現れました。
クロス > (様々な動植物が存在しており、豊富な薬草を得ることのできる自然地帯。
採取などの依頼があるとすれば基本はここで行われることが多いだろう。)

「あぁ…クッソいてぇ…。」

(そんな中を歩く一人の男が居た。
高身長と黒い髪のせいで熊にも見え、尻尾や耳のせいで狼の様にも見える冒険者のクロス。
今日も安酒を得るために簡単な依頼に参加したつもりだったが、突如現れた野生動物からの不意打ちのせいで痛手を負っていた。
甲冑はボロボロであり、体もあちらこちら痛い。)

「さっさと帰って休むか…ん?」

(そう呟きながら歩くと燃える木材の匂いがした。
匂いのもとをたどりながら歩けば、その近くで物を食べる少女の姿を見つけた。)

「…おい、嬢ちゃん。
ここで何してんだ?一人だとあぶねぇぞ?」

(後ろ姿で判別した少女の姿。
その本人が以前依頼の動向を願った奴隷の少女とは知らずに忠告したのだった。)

ルーシア > 魔術師であるからこそ、何ら無警戒で休憩をする訳がない。
周囲に張り巡らせた微弱の魔力壁を通る何かに気付く。

「……ふーん?」

気付きはするも今のところは反応を見せない。
何か動きを見せるまでは保存食を口にしていたのだが。
お互いに見える距離になった時にかけられた声に、ゆっくりとそちらへと顔を向ける。

「別にこんな場所で危険も何もないわよ。
見た目でそんな事を判断するとかやめてくれない?」

一度会っただけの相手の声を覚えている訳もなく。
彼と同じく、誰かわからないままにいつもの調子で答えるのだ。
もっとも焚き火の灯り程度ではまだ顔がはっきりと見えず、誰かわかるのはもう少し距離を縮めてからだろう。

クロス > (顔を向けられ放たれる言葉。
かなり棘があり、余計なお世話だと言わんばかりの言い方であった。
しかし、その言葉遣いを聞いただけですぐに思い出した。)

「ん、あぁ…お前は奴隷市場に居たあの嬢ちゃんか。
まさか、こんなところで会うとわな…。」

(どぎつい言い方が印象に残っていたおかげで基本は人を覚えないクロスでもすぐに思い出すことができた。)

「…邪魔はしねぇからちょっと休ませてもらうぜ?
依頼中にヘマをしちまってな…。」

(そういうと少女から離れた位置で焚火に腰を掛ける。
距離が近くなり、火の明かりで顔が明らかになるだろう。
無表情で鋭い目つきは変わらず、所々切り傷のせいで少し流血をしあざもあった。)

「あぁ、気にすんな…。
この程度、帰って酒飲んで眠ればすぐに良くなる…。」

(ボロボロになった甲冑を近くに放り投げ上半身を晒し、一息ついては休息する)

ルーシア > 「なんだ、前に護衛した…
それはこっちの台詞でもあるんだけど?
むしろ、なんでアンタがここに居るの?」

その顔には見覚えがあったが、それは以前の貸し出しからそこまで日が経ってないからだ。
色んな客を相手にする手前、いちいち顔を覚える気はないのだが、さすがに忘れるまでには時間がかかる。

自分の魔法があっての目的達成だったのもあってか、本当になんで?みたいな感じのジト目が向けられて。

「もう少ししたら寝るんだから、本当にちょっとだけ、わかった?
そもそも、そんな事になるような仕事を請けるのが間違いなのよ。
それか、ちゃんと予想外の事態も予想して準備くらいは整えるべきね。
ま、そんな事が出来るような余裕も許されない、私みたいなのも居るけどさ」

彼の様子を一瞥はするも、向ける言葉はいつもの調子。
彼等は最低限の準備が整えられる機会がある。
前のように誰かを雇ったり、必要な道具を購入したりと出来るのだ。
それに対し、期限も限界近くでその身一つで出される自分。
それを比べてしまえば、そう口に出るのはしょうがないもので。

クロス > 「ん…。
…ちょっとした、変わった趣味の一環だ…。」

(自分にとって依頼をこなすことは別に生活を少しでも豊かにする…みたいなそんな正統派な考えはなかった。
ただ酒を飲み、うまいつまみを食い、女を抱く。
それだけの理由で依頼を受けていたのだ。
そのため、詳しい理由は語る必要もないと思い「変わった趣味」と片付けた。)

「…ギルドが優先することは『依頼達成』より『死人を出さない』こと…。
実力や人数の居ない奴に高難易度の依頼は受けさせるわけにはいかない…。
だから、あの時にお前を雇っただけだ…。」

(目線を見て察したように話す。
ミレーであり、どこの冒険者ギルドに所属しているわけでもないため、信頼性はほとんどなく、金が欲しい時でも受けられないコトが多かった。
そのため、数合わせのために当時、目の前の少女を雇ったのだ。)

「…ッ、ハッハッハ…!
お前、口が悪い割には随分と心配するんだな?
…そうだな、タイマンなら負け知らずだったが、俺の弱点は不意打ちに弱いってことだな…そりゃ、準備しなかった俺の欠点だな?」

(口の割には自分の判断が間違っているとか、準備を整えるべきとアドバイスのようなことを言う少女の言葉に思わず笑ってしまう。
キョトンとした顔に笑い顔、あの無表情から生まれるとは思えないような表情をしたのだった。)

「…随分と厳しい環境のようだな…?
てか、いくら奴隷と言えど、死ねば元も子もない…なら、雇い主もそれ相応に準備しねぇのか?」

(特定の主を持っているわけでないが、今までのギルドの流儀やらルールを考えれば、本当に危険な状態ならそれ相応のことをするのではないかと少女に話した。)

ルーシア > 「あっそ、それじゃ、そういう事にしとくわね」

長ったるい理由だったら聞き流すつもりだったが、手短な説明にそれだけ答える。
他人の趣味に口を出す気も無いし、そんな説明なら、相手もそれを考えての答えだと思えるからだ。

「さすがはギルド様、使えないヤツでも人命尊重なんて大したものよね?
私は死ねないし、今回だって取ってくるものが最優先よ。
出来なければ別の形で儲けを出すんだろうからさ。
ま、払う金より実入りの方が多かったなら、それが最善策だったんじゃないの?」

鼻で笑いながらの言葉は、自分の境遇と照らし合わせての優遇さを嘲笑うもの。
やる事が選べず、死にそうになっても強制転送で戻される。
その際に依頼が達成されてなければ、後は説明した通りだ。
それと比べれば、身に合った仕事を最終的に回される相手は十分に恵まれている。

そうして言葉を交わしていれば、自分の言葉に彼は笑う。
馬鹿にされたと判断したのだろう、向けられていた視線が睨み付けるようなものになる。
更に自分の生命の危機に対する準備をいわれれば、深い溜息を吐いてみせ。

「死にそうになれば、強制的に戻される。
さっきもいったけど、死のうとしてもそれが出来ない。
他にもなんか色々とあるみたいよ?
ご主人様達からすれば使い勝手の良い道具よね?そう思わない?」

馬鹿にしたように笑ってから、彼へとそう伝えれば。
残ったパンを頬張り飲み込む。

クロス > 「それもそうだろうさ。
使えないヤツだろうと救わなければギルドの評価が下がる…目利きができないってな?
ん、随分と便利に使われているんだな…。」

(ギルドにとっての人命尊重はあくまで格を維持するための行動。
死人が出てしまうギルドに依頼を受けに来るような命知らず冒険者はそうそう居ないのだから。
そして、自分の境遇と照らし合わせて言う少女の姿を眺めるも、まるで貧民地区の連中と同じだっと思うような目線をしていた。)

「そう睨むなよ…こっちからすれば感謝してるんだぜ?
親もいねぇ、友人もいねぇ…居るとすれば面倒な借金を抱えた客と娼婦…。
それなのに、嬢ちゃんみてぇにそう言ってくれる奴なんざ、居ないんだからよ?」

(貧民地区出身の身柄であるために友人と言える心の許せる人間を作ることなんかできなかった。
ミレーであり、親父の影で生き続けていたこともあり、様々な出来事故にそういった人間関係は存在しなかったのだから。)

「…なんか、お前を見ていると過去の俺と似ている気がするな…。
俺もそうだ、親父なんか俺を息子として扱ったことはねぇ。
孕ませちまった娼婦の腹から引き出した俺を後継ぎにするだけ育てて、いつもニヤついた顔で酒臭く技を教えるだけ…。
…嫌味じゃねぇが、利用価値があるとすれば、お前のほうが優秀だと思うがな?」

(家族愛なんてものは存在しなかった。
ただ親父の生き写しとして生きていた自分、過去の親と比べれば同じように生きていると考えれば目の前の少女は今のことに不平不満を持って生きているのは自我があると思えていた。
ただの分身となった自分とは違って。)

ルーシア > 「評価のおかげで無理しそうになったら救われる、それはそれは幸せな事よね。
ま、それが奴隷ってものでしょ?」

評価があるから救われる、自分で自分の腕を見極めなくてもギルドが見定め判断してくれる、とも受け取れる。
しかし自分は魔法が使えるから、危険な目にあっても強制的に戻されるから、そんな理由で無理難題も押し付けられる事があるのだ。
定められた中でも、選択肢の有る無しは大きい。

「別に感謝されたくていってる訳じゃないわ。
それに、私に居るのはその無理難題を吹っ掛けるクソジジィだけよ」

後は、自分の代わりになれない同じ奴隷の子達。
その言葉が後に続くものなのだが、そこはあえて口にはしない。
自分にとって数少ない気の許せる同じ境遇の子達。
そんな自分にとっての弱点をいえる訳がないのだから。

「親がいるだけマシじゃない、しかもどんな形であっても跡継ぎにしようとしてたって?
それって、何だかんだいったって親と子として接する事が出来てたって事じゃない。

私はね、親の顔も、声も、温もりも、何も知らないし、何もして貰えなかった。
魔法だって、素質があって使える道具にする為に叩き込まれただけ。
わからないわよね?ただ使われるだけの為に生かされてるって奴隷の気持ちなんてさ?」

そこに愛がなくても、親子として共に生きていた。
自分に無いものを自慢されているようで、それに癇癪を起こしているように、口早に言い捨てる。
なんだかんだと口が回ろうと、まだ精神的には大人になりきれてない、知らない親子関係というものに憧れる子供なのだ。

クロス > 「だが、結局のところは結果次第…
いくら達成したとはいえ、小さいことを積み上げるだけじゃ生きていけない…それが冒険者って者だ…。」

(大抵の場合、依頼内容のことだけを収めたとして、納品した依頼品やモンスターの状態によって報酬金が前後することもある。
それならば、才能があり、緊急時には戻される奴隷の方がまだ生きやすい。)

「…そうかい。
じゃあ、これは嬢ちゃんを下に見たり、甘く見て言っているわけじゃねぇ…。
…お前は、優しいんだな?」

(何かを隠しているような様子、口では言うことのできない事情が存在していると思い、それを深く追及するようなことはしなかった。
ただ、一言だけを添えて確信した。
この少女は自分よりも強い存在であると。)

「…そうだな、奴隷の気持なんかわかりやしねぇよ…。
ただ、結末がどうであれ才能を見出して、必死に生きれるのはいいことだと思うぞ。
俺は親も致し、教わることも教わって生き続けた…だが、結果どうだ?
残った親父の後始末にただ安酒一本で支えている生き方、いつ死んでも構わねぇ、手駒の様に生きている俺なんか…主の居ねぇ犬なんか、奴隷よりも無様だと思うがな…?」

(親子という切っても切れない関係、血の関係は存在している。
だが、尊敬も愛もそこにはない。
残されたものに影を持ち続けること、維持すること、縛られている状況は同じ。
だが、一人で生きているのと誰かに命令されるのとでは違う生き方である)

「…らしくねぇ、話をしちまったな…。」

(自分の髪をがしがしと搔きむしる。
一人だけで生き、その日の気分や雰囲気に任せて生きている自分が他者の価値観や意見を交わすことが無かったためにむず痒い感覚を覚えていた。
そう思いながらも空を軽く見れば、少し明るくなる空に気づく。)

「…もう、夜明けか。
少し休むっていうのに長居しすぎたな、すまねぇ…。

…また、お前を雇って依頼に行く時があるかもしれねぇ…。
その時は、頼りにさせてくれ…。」

(少ししたら眠ると言っていたはずの少女。
少しだけの休息のつもりが空が明けるまで話し込んでいたことに気付き、投げ捨てていた甲冑を装備しなおして立ち上がる。
少女の横を去るとき、軽く頭に手を乗せようとし、少し歩けば立ち止まって振り返り告げる。
奴隷であれ、魔法が使えるとしてもまだ子供。
せめて、少しでも近寄れる存在になりたいと思い、彼女の精神を逆なでしない程度の気持を表そうとしたのだった。)

ルーシア > 同じ境遇にならなければ正しく理解は出来ないもの。
どちらが良いのかなんて、実際にはどちらにもわからない。
こればかりはしょうがない事なのだろう。

「そう思えるんなら、アンタにとってはそうなんじゃない?」

素直に受け取れる子供でれば、その言葉は喜べるようなものなのだが。
自分はそうじゃない、その言葉を素直に受け取れない。
向ける視線は普段の雰囲気と戻すのだが、返す言葉は相変わらずのつっけんどんなものだった。

「こういっちゃなんだけど、アンタの生き様に興味はないわよ?
でもね、生き様よりも自由が何よりも大事ってのを知っとくべきね」

彼のいう結果を聞けば、やはり出る答えはそれだった。
何だかんだいったところで、彼は自分の意思で最終的には物事を決められる。
だが自分はどうだろう?
すべて人の決めた道しか進めない、外れようとしても強制的に戻される生き様。
逃げ道さえも握られて、その歩む道の先に救いなんてものはありゃしない使い潰される運命だ。

そうして話し続けていれば、彼の言葉に木の影から覗く夜空に目を向ける。
少しだけのつもりが、長々とした話に予定から大きく外れて遅れてしまった。

「……そうね、おかげさまで寝ずの帰路になりそうだわ。
そう思うなら、今度からは気を付けなさいよ?

頼るも何も、貸し出されたら私は使われるだけだから。
人の事を思うなら、アンタ自身がその時に危険な依頼を受けない事よ」

明るくなれば、もう焚き火は不要だろうと灯る火の保持を止める。
頭に伸びる手を無意識に避けてしうのは、普段そこに手が伸びる理由や意味を考えればわかるだろうか。
とりあえずは彼が離れる時には普段の調子に戻っており、自分も焚き火の片付けの準備に取り掛かり、それを終えればすぐに帰路に付く事になるのだろう。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からクロスさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からルーシアさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にunkownさんが現れました。
unkown > ――夜。
木々や葉の合間から月明りが射し込む鬱蒼とした森。
冒険者や狩人は此処に薬草や小動物を求めて彷徨う。

その森に夜風が枝葉を揺らす音や夜行性の動物達の鳴き声は無く、代わりにメキとベキとミシと地面に落ちた枝葉を踏みしめて圧し折る音が響く。

カイドウ、小規模の集落、ドコを巡っても美味しい獲物にありつけず、こうして棲家でありテリトリーとなっている森林に戻ってきたのだった。

カイドウは武装した集団としか遭遇せず。
小規模な集落から獲物を引きずり出そうとしても武装したボウケンシャと呼ばれている集団に追い立てられ、結局成果はなし。

もう一度カイドウを彷徨うか、バシャが通れば横合いから襲えばいい、ボウケンシャが現れたらその中で喰えそうなニクがいれば、咥えて引き摺り此処に逃げ込めばいい。

同様に集落にもう一度襲撃をかけるのもいいかもしれない。
方法は然程変わらない、ボウケンシャに終われる前に獲物を見つけて、咥えて此処に逃げ込めばいい。

魔獣は半端に知性がある所為で、悩んでいた。
この魔獣の個体は狩人やボウケンシャの胎を通過していないようで、そこまで知恵はまわらない様だ。

魔獣は暫くぐるぐると森林を歩き回って、何処かへと消えていくのだった。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からunkownさんが去りました。