2023/03/19 のログ
■タマモ > さて、頃合か。
そう思えば、刺していた串を抜いてゆく。
それを、用意していた、大き目の葉の上に乗せる。
要するに、皿代わり、と言うものだ。
そして、もそもそと袖を漁り、中から取り出すのは水袋。
まぁ、水袋だが、中身は美味しいお茶である。
「ふふんっ、なかなかに良い香りで、食欲をそそりそうじゃ。
それでは、頂くとする…
………のは、もう少し、したらかのぅ」
と、そうは言うのだが、少女はすぐに、それには手を付けない。
少女を良く知る者であれば、その理由はすぐに分かるのだろうが…今は一人だ。
とりあえず、水袋に取り付けた、飲み口に口を付け、喉を潤す。
■タマモ > 時間が経ち、焼いた魚の熱も、それなりに冷めてきた頃。
少女は、その手をやっと、串へと伸ばす。
串の部分を掴み、つんつん、と焼けた部分に触れる。
「………よし、大丈夫か」
まぁ、何かを確認したのだが、それは知る人ぞ知る理由。
さっそくと、もそもそと皮を剥き、あむ、と白身の部分へと口を付ける。
もぐもぐもぐ…うん、普通に美味しい。
間違った部分さえ、食しなければ、こんなものなのだ。
そんな調子で、焦げた皮を剥き、身を食べるを繰り返し。
合間に、お茶を流し込む。
山菜や、贅沢を言えば、ご飯があれば言う事無しだが。
無い物強請りは、するだけ無駄である。
素直に、ある物を、美味しく頂けば良し。
■タマモ > そうして、二匹目、三匹目と、魚を食していき。
美味しく、四匹すべての魚を平らげる。
「ふむ…とりあえず、そろそろ向かわねばな。
何もせんで戻ったら、何を言われるか…」
食べ終わり、まずはタライを川辺で引っ繰り返し。
ざばーっ、と水ごと、魚を川へと戻して。
魚を刺すのに使った串を、綺麗に洗い、ぽんっ、と取り出した唐傘の、仕込み部分に取り付け戻す。
残った皮は、放置しておけば、野生の同士が食べてくれるだろう。
ぐ、ぐっ、と体を解し、次への準備を整えれば。
少女は、自然地帯の奥へと、消えて行くのだった。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からタマモさんが去りました。