2023/01/03 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にアシュベールさんが現れました。
アシュベール > ―――儲かった。とても儲かった。
普段の1ヶ月。いや、2,3ヶ月―――下手したらもっと!のレベルの売上を一日で達成した昨夜のお話。
懐の潤い方は上々。然し、年末にちょっとごたごたにお薬を乱用し、年始はポーションとか様々な雑貨まで売ってしまった結果……。

「まー……材料なくなるよねー……。」

メグメール自然地帯。新鮮な植物が手に入る此処に素材集めに来たのである。
よく見ると、お正月ということもあってか、自分以外にもピクニックに来ている冒険者も居る。これでは魔物を呼び出し、お手軽採取!も使いにくい。
それならば―――。

「よいしょっと……。」

魔法陣展開。ミミック召喚。ぱかっと開けて、片眼鏡を取り出し装着。【付与スキル:『鑑定』】
更に取り出すのは鎌。【付与スキル:『採取マスター』】……それと、スコップ。【付与スキル:『穴掘り名人』】

「―――久しぶりの重武装だ。いい感じに採取できるかなー……。」

まずは片眼鏡のダイヤルの調整。このままだと視界に映るものすべての鑑定をしてしまう。ので、アイテムのみに切り替え。
そうして、視界に映り込む『回復の効果を持つ野草』のポップアップがあれば、そちらに近寄り、根ごと傷つけないように掘り出したり、余計な場所を鎌で切ったりして、採取開始―――。

そのスピードは妙に早く、他の休憩している人、冒険者の目を引くかもしれない、が。

アシュベール > 数十分もせず、その手には紐で縛った薬草、毒草、その他様々。
用途によって使い分ける事ができるそれらは、どういったものにでも使える。
例えば毒草だって、致死の毒を持っていても―――その効力を反転させたりすれば、効力の高い薬になったりする。

「ふーぃ……これだけあれば、ポーションの在庫はだいじょぶそーかなー……。
 流石にお正月にバイトさんに材料取ってきて!っていうのも何だし、ねー……。よっこいしょっとぉ……。」

それらを近くに待機させているミミックの中に収納。
傍から見たら、何故か綺羅びやかな宝箱にたくさんのアイテムをしまっている謎の少年という図。―――結果、怪しいので普通の人はやってこない。お陰で作業はスムーズ。

―――そして、荷物を収納し終えたなら……。

「あー。よってらっしゃいみてらっしゃーい。出張販売中ー。
 この自然地帯。虫さんもいっぱいいるよねぇ~。その虫が苦手な匂いを発するスプレー。いらんかねー。」

―――商売もしてみる。所謂虫除けスプレー。
虫を捕食する巨大な蜘蛛の粘液を加工し、本能的に虫を遠ざけるという逸品。
冬場で少ないかもしれないが、苦手な人には良いのでは?と思いつつ、の。

アシュベール > 「はーい、まいどー。……あー、もし、大型魔物とかが出た時は投げつけて炎魔法を使うと爆薬にもなるよー……。」

―――売れた。
可燃性の高い蜘蛛糸を生み出す蜘蛛の粘液は、炎に弱い。
それを利用したとっさの逃走手段にも使える。というちょっとしたテクを説明してみたら。

「……これで1月は暫く店に引きこもっててもいいかもしれないねー……うへへ。」

じゃらり。稼いだ銀貨、銅貨、稀に金貨。それらを宝箱にしまってから、送還。
ミミックである彼が自宅に戻ったのを確認すれば―――その魔法陣から入れ替わりに召喚される、巨大な鳥の魔物。

「あー。テイミングしてる魔物でーす。怖くない、でーす。……じゃ、ガルくん。……王都まで、ひとっ飛びどーぞ?」

戻るのが面倒なのでガルーダである彼のもふもふな背中に乗っかり、ふわふわな羽毛の感触を確かめつつ―――飛翔の僅かな圧に耐える。
そうして、今日という一日も儲けで終わる。
もしかしたら此処数日、貧民地区のとある店がお正月休み。なんて札とともに臨時休業してるかもしれないが―――まぁ、それは、また別の話。ということで。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からアシュベールさんが去りました。