2022/12/27 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にリアさんが現れました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にクレイさんが現れました。
クレイ >  
 朝ともなれば凍り始めるここ自然地帯。とはいえかなり人が多い。あちこちで焚火が上がり、人が点在している。
 ラジエル学園の身分混合クラス。そこの野営教習だった。とはいえ、幸か不幸か本日の引率のひとりであり、今回の野営教習の企画はこの男。野営教習には適任だろうと抜擢された。
 しかしその結果実戦に近い雰囲気をという形になり、テント無しという形になった。防寒具等も持ち込みだ。
 そんな夜のキャンプ地。見張りをしながら金属の水筒と火で温めている。
 十分にあったまれば自分のコップにそれを注ぐ。フワとコーヒーの香りが広がった。

「ホント学園は俺が一応は特別教員ってのわすれちゃいねぇか」

 これ本来は正規教員の仕事だろうがと言いながらもしっかり仕事をこなす。理由は金を受け取ってしまっているから。それでサボっては傭兵の名折れだ。
 一応生徒には交代で見張りにつくようにと伝えてある。このエリアの管轄の生徒もそろそろ来るはずだ。

リア > 楽しみにしていた野外実習の日。
予算内でのおやつ選び、持ち物の準備、班分けや行程表、見張りの時間当番の計画作り――諸々の準備はとても楽しく、学院を出発した時には空気もなごやかだった。

しかし移動で体力が尽き、日が落ちて冷え込んでくると、「思っていたのと違う……」と思い始めたのは一人二人ではなかった。
学生ながらすでに冒険者として依頼も受けているような一部の者は慣れた様子だけれど、遠足気分の延長だった者はすっかり口数も減って焚火を囲むばかりになっている。

黒髪の娘もまたその中の一人で、あたたかい紅茶でどうにか暖をとりながら見張りの役目をこなそうとしていた。
裏地のしっかりした外套着込んできたけれどそれでも寒い。

「先生……寒いです死にます……どうしてテントじゃないんですか……」

帽子にマフラーに手袋で露出度の低さを極めた格好でもまだ震えている。

クレイ > 「よう、疲れ切ってるな」

 良い事だと言わんばかりに少し苦笑いを浮かべて、スペアのコップをカバンから取り出す。
 それにコーヒーを注ぐ。

「砂糖はねぇぞ。眠気覚ましだからな」

 と注いだそれをそっちへ差し出す。
 それから自分も一口。

「なんでってそりゃお前楽しいハイキングじゃねぇからよ。てか、むしろ今日の1日を思い出してみろ。テント担いであれ出来ると思うか?」


 長い間歩き回り、先生同伴とはいえ野営地探しの獲物探し。焚火の薪も探して使う。
 これが野営だといわんばかりの工程である。

「まぁ、少しキツ目ではあるけどな。今年の冬はかなり冷えるし。雪が降ってないだけマシっちゃマシだが」

リア > 「疲れてますよ、眠たいですよ、でもプライバシーが皆無で眠れないんですよう……」

体力切れと眠気で動きは鈍い。持ってくるまでの間にすでに冷えてしまった紅茶を飲み干して、クレイの隣にしゃがみこんでカップを受け取る。

「ありがとうございます。はあ、ブランデー入りだったら……飲んでも眠れないでしょうけど寒いのはましになるんじゃないかしら……。
 馬……馬がいればテントも運べたし道中もう少し楽ちんだったのに……」

うま……と悲しげに何度もつぶやく。

「雪が降っても実習を強行したやも、と思うと幸運だったのでしょうか。……こういうの、続けてたらそのうち慣れますか?
 私、冒険者的な生き方ができるイメージが全くわいてこないんですけど……」

クレイ >  
「ハハハ、それが最初の課題だわな。そういう時は学校を思い出せ。机の上じゃ普通に寝れるだろ?」

 プライバシーに関しては最初の課題かもしれない。とはいえ学校の机の上で寝てる奴がいるのもまた事実。だから思い出せば行けるという。
 温度は全く勘定にいれていないようだった。

「馬は馬でしんどいぞ。今度は馬用の飼料が増えるからな。犬とかとはくらべものにならねぇぞアイツらの食う量」

 それを運ぶので結局はトントンになるという。まぁ実際楽になるのは事実だろうが。
 彼女の疑問には少しそちらに目線を向ける。

「まぁ、慣れというか装備の充実だな。例えば足が寒いんだったら次回は足の防寒を意識した装備を持ってくる。寒さは防げても動きにくいなら動きやすい服だったり道具を用意する……って具合にな。繰り返せば自分の防寒セットの完成だ」

 慣れっちゃ慣れだなと。そう言えばコーヒーを飲む。
 実際慣れているのもあって、寒そうな様子は見せない。前に防寒を侮って酷い目にあったのでしっかり準備をしてきたのであった。

「ってわけで、帰りにでも仲間とこれが辛かったあれが辛かったって愚痴や俺への悪口を言いまくるといい。それがそのままお前の弱点だし、直せば次の野営が楽になる」

 と冗談らしいのを飛ばす。

リア > 「眠れない――というか寝ませんが……!?
 クレイ先生は学生時代そんな子だったんですか?」

授業中の居眠りなど家庭教師と一対一の自宅学習がメインだった人間にとっては即罰を与えられるレベルの素行不良である。
昔はワルだった……というやつなのかしら、とクレイを見上げて。

「全部寒いので、こう、道具と魔法でどうにかしたいですね」

顔の前でコーヒーの湯気を嗅ぎながら目を細めた。

「ふふ、減点はいやなので悪口は言いませんけど、次はもっと楽しめる余裕ができていたらいいなあ。
 せっかく持ってきた遊び道具の出番が無さそうです」

クレイ >  
「んー、むしろ学校なんて通った事ねぇな。ガキの時に傭兵に拾われてからずっと傭兵。先生になったのもその経験を教えろって感じだしな」

 なので学校の机の上で寝るというのも本やら実際の授業態度で話を聞いただけである。
 本人はその過去を何とも思っていないのか繭ひとつ動かさず上を見上げている。

「俺への嫌味じゃ減点なんてしねぇよ。てか、ただの生徒が傭兵をキレさせるレベルの罵倒を考え付いたならむしろ加点してやるよ」

 学校じゃとても言えないようなワードが飛び交う世界なのだ。何を言われても学校の生徒レベルならほほえましいねぇで終わってしまう。
 しかし遊び道具と聞けば。少しだけ目線をそっちに向けて。

「でも、遊び道具は出番があるぞ。こういう見張りの時って眠気との勝負なんだよ。だから俺達は……こういうので眠気を飛ばす。ぶっ飛んだレートで賭ければ嫌でも目が覚めるからな」

 とカバンをゴソゴソと弄れば出てくるのはトランプの束。相当使い込んだのかボロボロではあるが。
 それをポイとしまって。

「だからこういう見張りの時。その遊び道具は凄く活きる。てわけで、何持ってきたんだよ」

 今もってねぇの? なんて首をひねる。

リア > 子どものとき、と聞いて少し黙り込んだ。
学院の大抵の教師よりは生徒の方に年齢が近そうなクレイの言う子どものころ、は、思っているよりもっと幼い時分なのかもしれないと思って。

「……じゃあ、羨ましいなんて言ったら失礼かもしれませんね。
 先生みたいに強ければ、どこに行っても自由に生きていけるような気がしていたけど……」

「ううん、私は正論ガン詰めマンなので罵詈雑言は難しいなあ。このうすぎたない………………いえやめましょう」

汚い言葉の知識の出所が性奴隷とご主人様のプレイあたりしかないので偏りまくっている。
こんなところで加点を狙ってどうする、と我に返る。

「外で眠れるようになるのが逆にすごいと思うのですけど、慣れたらそういうものですか?
 わあ、私もカードと、あとダイスを持ってきましたよ。何か賭けます?」

コーヒーを地面に直置きし、手袋を片方脱いで、着ぶくれたコートのポケットをごそごそする。紫色のダイスがころころ転がり出てくる。

クレイ > 「うらやましいで構わないぜ。実際、かなり自由だからな俺は……けどまぁ、傭兵はオススメの職業ではねぇな」

 そういう意味じゃ羨ましがっちゃダメだわなと笑う。
 自分はこの生き方が性に合っていた。だから選んだが生徒に傭兵を進めるかと言われれば確実に否だ。こんな明日生きていられるかもわからない世界。出来る事なら踏み込まない方が良いのだから。
 なんとか絞り出した暴言にはカラカラと笑っていた。薄汚ない程度ではやはりほほえましいレベルで終わってしまう。

「寝るのは簡単だぜ、慣れればな……よし、じゃあダイスでいいか。トランプだと俺の経験の差が出ちまうしな。イカサマ上等のトランプなんてやりたくねぇだろ?」

 運勝負が1番だと笑って。
 ダイスを手に取る。

「ダイスは2回振りな。それで賭けか。そうだな……じゃあ何回か勝負して負けた方は明日の荷物を持つって事で。武器は別な、俺が武器取り上げられたら色々と不味い。」

 引率で護衛も兼ねてるわけだしと笑って。
 というとカバンから金属の皿を取り出す。少し雑だが、ダイスが転がる舞台としては十分だろう。

「さて、じゃあダイスしながら軽く雑談とするか。それで、さっきの発言で少し気になったんだが。何だ? お前不自由でも感じてんの?」

 さっき話した自由に生きていける気がした。という発言。それは今不自由を感じていなければ出ないような発言に見えた。そう言いながらもダイスを振るう。
[2d6→3+6=9]
リア > 「傭兵は冒険者よりも向いていない気がします……どうやって戦いを避けるか考えてしまいますもん」

馬に乗って外を駆けまわるのは好きだけれど、魔物相手でも戦いには躊躇があるし、そういう意味ではこの実習の狩りもなかなかハードな経験だった。
シンプルに答えて笑うクレイを見て、向いてないのかなあと落ち込みそうになるが。
降ってわいた遊びの時間に目がきらきらし始める。

「ふふふー私もそれなりに仕込まれておりますが、ずるはいけませんよ。
 数の大きい方が勝ちですね?……わ、なかなかの出目!」

真剣な目でクレイのダイスの目を数え。

「親が過干渉なので早めに独り立ちできるようになりたいんですよ――えいえい。明日は手ぶらで帰りたいっ」

つまんだダイスを手のひらの中で何度か転がすと――
[2d6→1+6=7]
クレイ > 「それ自体は間違いじゃねぇけどな。ビビリな位が丁度いいわこの世界」

 ビビリということは生き残るという事。まぁ避けられない時に戦えるだけの戦力は必要だが。
 ズルはいけない。そんな当たり前にニヤリと笑う。

「バカ言え。俺達の世界じゃ負けた方や気が付かねぇのがバカって世界だ」

 と言えば相手のダイスが振るわれる。
 出目は7.ニヤリと笑う。

「俺の1勝だな」

 と言えばダイスを手に取って。
 そして手に構えて。

「それは親がいる故の困りごとだな。しかも中々俺じゃ干渉しにくい領域だ……でも過干渉か。あれか、友達とか恋人とか、勝手に決められるみたいな。俺の知り合いの貴族がそんな感じだったけど」

 と話しながらコロコロとダイスを転がした。
[2d6→5+6=11]
リア > いろんな意味で両手で顔を覆う。

「……ううう……ぜつぼう……。
 戦いの空気みたいなの、体が固まっちゃうんですよね……本当に戦う必要が?って考えるともやもやしちゃいますし」

指の隙間からちらりとダイスを見ても出目は変わらない。

「は、そうだ二回勝負でした。まだ希望は残っている……明けない夜は無い……え!?
 先生容赦無さすぎじゃないです!?」

希望がだいぶわずかしか残らない出目の大きさに顔色が悪くなる。

「そうですね……私もいい年なので、勝手に嫁ぎ先を決められたりする前に、逃げ切って縁を切らないと……
 学院は有力な王族のご子息も多いので、そういう方々とお近づきになるという条件というか建前というか……で通わせてもらっているので、卒業までは大丈夫だと信じたいところですけど」

憂鬱になってきてしまってダイスを落とすように転がす。
[2d6→1+5=6]
クレイ > 「まぁ……慣れてないならそんなもんじゃないか? 俺も最初の戦場じゃそんな感じで固まってたし」

 流石にいきなり戦争で暴れられるのはいない。それこそ物語の人物とか、魔族とか位なもののはずだ。
 相手の反応を見てハハハと笑って。

「言っとくが今回はマジでイカサマはしてないからな。という事で明日荷物任せたぞ」

 実際使ってはいないが、無意識レベルでその振り方になっていたなら何とも言えない。
 相手の話を聞けば肩をすくめる。

「なるほどな。結構マズいなぁ、避けようにも無理して悪い点とって留年しまくるってわけにもいかねぇし」

 それはそれで無理がある。
 ふーむと考える。

「でもよ、学校通ってる間になんかやりたい事とか見つかってねぇの? その辺見つかれば1人で生きてく道も広がりそうだが」

 大体の事は職業になる。余程特殊でもない限りだ。
 とはいえ、戦闘で固まってしまうのなら戦闘職にはあまり向いていないのかもしれないが。

リア > 「ぜつぼう……!! 先生が強いのか私が弱いのか……。
 ……先生にも小さい頃があったんですよねえ。あんまり想像がつかないけど、先生も小さい頃は可愛かったのかしら?」

テンションの低下が招いた結果を受け入れ、ぬるいコーヒーを飲む。
荷物については、はあい、と厳しい先生なら叱られそうな生返事をする。

「……先生は、すくすく育ちましたね。幸運の女神さまもついているようですし! もー、お裾分けしてください」

ダイスをしまいながら口を尖らせる。

「私がいなくなったら過干渉が弟に向くかもしれないので……弟も養っていける道を探したい気持ちです。
 私一人なら家出すれば済む話なのですが。
 とりあえず貴族社会とかかわらず生きていくべく見聞を広めようと思って、なんと最近、探偵事務所の!お手伝いに!雇っていただきました!」

ばばーんという効果音が出そうに両手を広げてにっこりする。

「ほんとうに最近のことなので、まだそれらしいことは全然させてもらってませんけどね、ふふ。
 授業はどれも面白いし、やりたいこともたくさんあって――お茶を淹れたりお掃除したり、毎日の生活のことを自分でやるのも新鮮で楽しいですし」

クレイ >  
「いやぁ、むしろ今の方がまだ可愛げあると思うぞ? ガキの時の俺は獣だ獣」

 変に同情を買いたくないので詳細は言わないが、まだ人間らしい会話が出来るだけまだ今の方がマシだと思う。
 幸運の女神に関しては笑う。

「そりゃ無理な相談だな。傭兵にも幸運の女神様は大事な存在だ。欲しいなら奪い取るしかねぇぜ」

 と無茶を言う。
 しかし相手の事を聞けば少しだけ驚いたような表情を浮かべる。

「へぇ見つかってんなら何よりだな。にしても探偵か……また随分と変わった所に」

 自分もたまーに世話になるが、あまり知らない世界の職業が出てきた。
 でも彼女が探偵をする。少し考えるが……中々イメージできなかった。

「まぁ、過干渉だった親から寮とはいえ離れたなら確かに毎日が新鮮だわな。少しでも楽しまねぇと」

 少なくともまだ追い込まれている様子はないので少しは安心して少しだけ笑う。

「でも探偵なら……猶更こういう寒さとかに耐えねぇとだな。尾行の時とかに寒くて暖を取ってる間に見失いました。なんて笑い話にもならねぇし。だからって街中じゃ焚火や暖かいコーヒーも手に入らない。ある意味ここより過酷だぜ?」
 

リア > わんちゃんも可愛いけれど――と首を傾げてから、野生の方か、とイメージを微修正する。

「今日は体力切れでこう、気持ちがうまく乗り切れなかったんですよっ。
 次は私が勝ちますからまたやりましょうね! 先生に何してもらおうかなあ」

荷物の心配は明日することにして、次のことを考えてにこにこする。

「拾ってくださった探偵さんが優しい方で、過酷な経験をしないように取り計らわれている気がするので……そういう経験は逆にしていかないとですねえ。イメージ的にはコーヒーじゃなくてスキットルでウイスキーかしら、ハードボイルド探偵としては」

黒づくめで張り込み中の自分をぽわんとイメージして微笑む。

「それにしてもクレイ先生って、意外と教職向いてらっしゃいますね。
 雰囲気は怖いけど……教え方も簡潔でわかりやすいし……あと意外と面倒見が良いし……
 たまに授業中にえっちな話をするのはどうかと思いますけど、男の子は喜んでいるみたいだし……」

クレイ >  次は勝つという強気の発言に関してはニヤリと笑って答える。
 次も勝つさ、そんな意味を込めて。
 しかしその後の話を聞けば思わず目を細める。

「完全に本の中の探偵じゃねぇかそれ……まぁ、うんその先生と一緒にその辺は学んでいけばいいさ。急ぐことも……お前はある程度急がないとなのか。がんばれ」

 急ぐ事はねぇと言いたかったが、彼女の場合は早く一人前にならないと強制結婚ルートが待っている。それを思い出せばがんばれとしかいえないのであった。
 しかしその後の話を聞けば少し笑う。

「傭兵に拾われたって話したろ。言い方を変えればマンツーマンの先生と8年以上は一緒だったわけだしな。ある程度教え方というかガキの相手も慣れるさ。後、少年兵とかの世話もするし」

 戦場は色々あんのよと笑う。

「エロい話に関しては。まぁ……需要あるしな。ああいう話少し混ぜると食いつきがいいんだよ授業の」

 だからゆるせと。でも不必要な事は話していないはずだ。

「ほら、実際……キャンプ前に話した昔話のお陰で抜け出す馬鹿は出てねぇだろ?」

 冬の行軍中に抜け出して不埒な事をしようとして裸のまま氷になった哀れな傭兵カップルの話をしていた。流石に直接表現は控えていたが。

「やっぱりああいうのってあんまりよくねぇよなぁ……女子目線ではどうよ」