2022/09/09 のログ
■クチナシ > ――このままなら、燃え盛る丸太が草木まで燃え広がるかもしれない。
が、今燃やしているのは呪力によって編まれた焔。術の対象を焼き尽くすというモノだ。
燃えていた丸太が炭になる。それはつまり、対象が限界まで焼けたということ。――それと共に自然と沈下し、残ったのは木々が燃えた香ばしい香り。
「――ん、こっちは問題ないな。」
術の制度は問題ない。これで制度が落ちていたら、ちょっとしたぼやがあったぐらいだ。
後は、そう。残っている丸太への直接的な術の付与。太刀経由でなく、素手で行えばどうなるかということを試すだけだ。
「まぁ、こういうのこそ、生身の相手にしたほうがいいんだがな……。」
残っている丸太に近付き、右手を伸ばす。羽織の袖から、しゅるり――と取り出された札を掌に貼り付けたかと思えば、
どんっ!一気に距離を詰め、其処に在る丸太に直接札を貼り付けた。同時に、その札に自身の妖力を流し込む。――すると。
「……流石は自分だな。」
みき、みき、みしっ――!! 響き渡るのは、異音。
切り裂かれ、ただのモノとなったはずの丸太が、何故か急成長していく。地面に設置していた断面は、根が生え、地面に絡み――。空の方へ向けられた断面からは、芽が生える。
どういう術式かは秘密。
しかし、目の前で自分の術によって、木々が変化する。それを見ているのは、面白い。
■クチナシ > 「――さて。こんなものかな。」
ぺりっ――と、貼り付けていた札を剥がし、焼き切った。
其処に出来上がったのは、切断する前と遜色ない大きさの樹木だ。
行ったのは肉体の変調。成長を促す術式。本来は、気に入った牝にでも使うものだったが。
「――そういえば、最近は使っておらんなぁ。
まぁ、使う相手も居ないというのもある、が。」
ここに来るまでは襲いかかってきた野盗や、魔物の少女などに使っていたが――まぁ、それは別の話。
同時に、呪符を剥がされたことで効力を失う木々が再び元の形に戻っていくのを見据えながら、踵を返し。
「さて、と。――鍛錬も終えた。
何か夜食でも食べにいくかなぁ――。」
そのまま夜闇に姿を消し……。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からクチナシさんが去りました。