2022/03/03 のログ
■スピサ > 自然地帯にて
街道添いを中心に組まれた冒険者や傭兵らの群れ
天幕や焚火などもある中で、川から水を汲んできた者や
休憩中なのか、持ち込んでいた酒が入った革袋で体を潤す者などがいる。
現在、この人の群れは数日にわたる、この近辺での獣狩りに参加していた。
中には魔獣やゴブリンなど、獣以外のクラスもいる者の、低ランクから中級に至るまで
この依頼に見合った者らや運動がてらの暇を持て余すそれで参加した
そう、古強者などもいるのかもしれない。
その中に紛れるのは、革や織り生地を用いた材料で身を包む
薄青肌の単眼 スピサ
鍛冶師の手前、こういった行事には参加をする性格ではないものの
盾持ちやパワーファイターを募る際、常連などに声を掛けられて今に至る。
スピサ自身は、現在天幕ではなく獣狩りの中での前線
狩人や追跡を得意とする住処荒らしに元盗賊などを交える面子
それらと共に獣狩りの最中にいる。
当然、獣はその殺し方によって価値は大いに変わる。
腹部に一線 頭部の身を砕くなどなら大変好い結果になる者の
いくつもの傷をつけてしまえばそれだけ価値は下がり
肉や内臓のほうが金になるかもしれない。
故に、スピサや槍使いなど 盾持ちや弓使いも交えて
瞳ややわらかい鼻に打ち込むことが成功してしまえば
スピサの赤熱と煙を帯びる、鋭い槌矛が頭部を砕く、片手大降り。
「―――やっ!!」
スウィングのそれが、単眼と巨人の末裔の名前に相応しく
力強く首を半回転させることもあれば
中には槍を真っ直ぐに構えることで、突撃してくるだけの
猪突なそれにグサリ 内臓はダメになってしまうものの
傷跡は穴一つで済ませて終わらせるベテランなどと、その仕事を終えていく。
人数が多ければ皮を剥ぐのも楽であり、肝臓は薬にもなる。
丸ごと持って帰る場合は、大獲物や肉も皮も好評なものだけ。
丸ごと持って帰りたがる一人が
『魔法のふくろでもありゃあなぁ』
などと、輸入の制限を崩すような不思議な道具を欲しがったりとしている。
スピサも、単眼を隠す革のバイザーを巻いている為か、他の戦う面子に交じり、同意はするだろうか。
そんなアイテムがあれば、革も鉱石も実に集まるだろうなぁ、と。
■スピサ > 道を外れればそこは未開ではない
しかし、人ではなく獣らの領域である
群れは個人を狙い 個人は群れを恐れる
だからこそ、群れていれば獣は一匹も群れも近寄れない。
中には獰猛な それこそ狩りを得意とするような毛深い者ではない
鱗と牙 爪と翼 を持つ者らもいるだろう。
それでも、今の環境は一方的な狩りや追い込みを行っており
こうして肉と革 骨と内臓 を順調にため込んでいる。
腐りやすい内臓は塩か酒に漬けるなどをして、商人らここまで赴き清算するなど
一日、一日でその計算はされていくだろうか。
天幕に戻ったスピサを含む一同は、見張りやほかの次の狩りへ赴く者らと交代になる。
天幕に戻り眠りにつく者 小金をダイスやカードで増減させる者など
思い思いに過ごす中で、スピサは職業上、武器の違和感や痛みに対しての
その場での処置などを相談されれば、ゴルドで簡単に話をつけて作業を進める。
剣に違和感を感じて強く振るうのをやめた者
ナイフの切っ先が折れてしまった者など、さまざま。
この国 この土地であろうとも 金属は 青銅や鉄 合金 石など
材質によって価値は違う。
故に多少の刃こぼれや切っ先が折れた程度で買いなおせるほど、甘くはない。
持ち込んでいた砥石や水桶 槌に鑢
その場で石を汲み、燃やした火灰の中で沈めて切っ先を切り取ることで作り
カンカンと打ち直せば、まだ保つナイフ 研ぎを少し加えて、欠けを整えるなど。
その一刀がなくなるだけで、相手の牙は近くなる。
それを知っているからこそ、代用品がなければこうしてスピサに頼む者も少なくはない。
「……、仕上がりましたよ。」
コミュ症なところがあるスピサも、火と槌
武器と研ぎの前では、舌も引っかからない。
バイザーをつけたままとはいえど、単眼の瞳と槌を振るう腕は弱まらない。
出来を見て、皆その場故の応急処置といえど、値切りもせずに相場の金を出すだろう。
事が終われば、スピサは肉の一部を使った芋をどろどろに溶かしてつくられた
シチュー擬きの入った木器を手に、食事をするなどをして過ごし。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯 暖獣狩り」からスピサさんが去りました。