2022/01/05 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯 森」に竜胆さんが現れました。
竜胆 > マグメールから歩いて一時間程度、然程町から離れてはいない場所にある、メグメールの自然地帯の端っこ
 そんな場所でも、森は森であり、危険はある場所だ。ゴブリンや、魔獣、盗賊等々。
 一人で来るのは当然襲われて仕方がない物だと言われる場所だった。
 そこに、トゥルネソル商会の令嬢が一人座っている、何もしていない、というわけではない。
 少しばかり開けている場所は、冒険者たちの休憩所として使われているだろう場所だった。
 中央には、誰かが使ったであろう焚火の痕、其処に薪を置いて火を付けようとすると、便利と思われる場所だ。
 即席の暖炉という感じのその場所には、今、赤々とした炎が熾きていて、其の上にある鍋をくつくつと煮立たせている。
 鍋の中には、美味しそうな匂いがしている、それは、本日の食事。スープだ、其れなりにどろりとしたもので腹に重く溜まるタイプのそれだった。

「――――」

 木製のお玉で一人で、鍋をかき混ぜているのが見えるだろう。
 そして、竜胆の周囲にはいくつかの荷物があり、一人で持てる物では無さそうだ。
 その荷物は、見る者が見ればわかるもので、冒険者の荷物と云えるものだった。
 今回は、冒険者の荷物の番をしている状態だった。
 今、冒険者の姿はない。
 今回依頼をしたのは自分で、その依頼の為に冒険者はここを離れている。
 休憩地点に居るのは、護衛を依頼したわけではないからと、危険に身を晒さないように、という冒険者の気遣い。
 竜胆は気づかいに甘えて、休憩地点に結界を張り、安全度を高めつつ、待つことにする。

竜胆 > 「しかし、なんで私に頼むのでしょうね……。」

 今日、ここにきている理由というのは、身内からの依頼でもある。
 媚薬が欲しい、らしい。普段からのセックスに刺激が欲しいからというのが理由なのだけども、それは自分でなくても良い。
 というかこの国でそう言う物は何処にでも手に入るし、当然、トゥルネソル商会の付き合いのある商店で取り扱っている所がある。
 秘密裏にというならわかるのだけれど、そういうわけでもない、というか、普通に冒険者を連れてくることも出来てるし。
 全く、面倒くさい事この上ないが―――、普段から家の中に居て、外に出ないというのもあるから、口実かも。
 口実としたら媚薬の材料はないわ、という意見が出るのだけども其れは其れだ。

 材料の薬草があれば直ぐに作れるから、と、薬草採取をプロの冒険者にお願いし。
 それで、ここにいるのが今の状態、と言う事だった。
 くつくつと煮立ってくるスープは良い感じの臭いだ、美味しく出来たのが判るので、一旦日から外して、魔法でしまい込む。
 時間の留まった荷物入れの魔法、冒険者が帰って来た時には、美味しい出来立てのスープが待っているという状況だ。
 さて。どうしたものだろうか、と。
 暇を持て余すのも好きではないので、今度は錬金の道具を取り出した。
 とりあえず、戻ってきたらすぐ作れるようにした準備でもしますか、と。
 フラスコに水を入れ、道具をセットして、ポーションを作る準備を始めた。

竜胆 > 「そろそろ、一度報告に戻る時間ね。」

 しばらくの間、ポーションを作成していた。
 傷薬、魔力回復薬、毒消し、麻痺解除、精力剤、体力回復薬など、必要な物以外の薬迄出来ていたのだった。
 時間の流れはちゃんと認識していたから、視線を錬金術の道具から外した。
 戻ってきた冒険者に、薬草の採取状況を確認し、追加を取りに行くか、其処で切り上げるかを確認する段だ。
 個人的には、早く帰りたいと思うので、必要数を手に入れていて欲しい所だった。
 それは兎も角、だ。ねぎらいの心がないわけでもないので、何方にしろ、美味しいスープを初めとした食事を与えよう。
 そんな風に考えて居た。

 戻ってくるのを心待ちにしつつ、錬金の道具を背に、少女は切り株に腰を掛ける。
 期待はゆらり、ゆらり、と翼と尻尾を揺らして見せる。
 早く、帰ってこないかしらね、と、口角が上がるくらいには、楽しみにしている少女だった。

竜胆 > 戻ってきた冒険者は、思った以上に薬草を手に入れてくれていた。
 これなら、十分に作れると認識したから、少女は笑ってうなづいて見せた。
 そして、先程作った暖かなスープとパンを手渡し、食事をするように勧めて。
 冒険者が食事をしている間に、錬金の道具で依頼された媚薬を作り、それをしまう事にした。
 それらが終わるころに冒険者が食事を終えていたので、片づけをして、少女は冒険者に護衛されながら帰っていくのだった。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯 森」から竜胆さんが去りました。