2021/12/09 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯 森林地帯 オペラの壁」にスピサさんが現れました。
スピサ > 王都マグメールから外れれば 周辺こそ開拓されているものの視界の先では手つかずの場所もいまだ見えるだろう

冒険 探索 そして発掘
色々な出来事が重なり合う場所の一つに不思議な森がある

大きな段差のような、切り落とされた地層が幾層も重なって見える巨大な土壁の崖がある森
普段ならば、高低差と先の景色に注意しなければ、魔物追いで踏み外して転落するなどの事故があり
割と知られている あの先へはいくなよ な場所の一つだ

しかし回り込んでその崖の下へ行く者も偶にいる
死肉喰らいの動物 その死人の装備をはぎ取る追い剥ぎ人 そして 崖の地層を観察する学者や
何か掘り出し物はないかと調べるハンターである

大昔の地層ならば 物語にでてくるような古代剣や指輪 貴族のコレクターに売れそうな
大昔の青銅剣など 夢膨らむ想像などもあるようだ


サイクロプスの鍛冶師 スピサも偶にここは訪れる場所の一つでもある

素材調達人や、ハンターとの関係性もあり偶に売り込みに来るものもいる中で
スピサは火喰い鳥のバンダナから始まり、革のジャケットやオーバーオール姿
防寒とは言いがたい見た目でも、まるで寒そうにする素振りはなく、白い吐息だけを零す

昼の地層 夜の地層 で見えるものも違うらしく スピサが調べる傍には
寝袋や荷物道具の大きなリュックなどがある

現在は昼の地層だ

「……スンスン 何かありそうな気はするんだけど、なぁ。」

目元に革で拵えたバイザーを巻いた貌
鼻先をスンスンと動かし、鍛冶師か それとも種族性のステータスか
感じる金属 鉄の匂いを頼りに 今はこの下腹部にありそうな鉱物か
過去には隕鉄という代物もあるだろう

傍の焚火でボウボウと燃える中、本来ならば骨や化石といった素材調達だったものの
鉱物の匂いにどこか諦めきれない様子を見せている。

こういった出会いも、冒険の一つだろうか
 

スピサ > コンコンコン カンカンカン

鉄の匂いを感じ取ったそれは、血や残り香ではなく間違いなく金属
そう当たりを付けていたものの、この地層壁は下手に掘り進めてどうなるかわからないところがあった

他の場所でもいくつも見つかる地層の壁
これは地層壁自体が強固 もしくは細かい根などが入り込んでおり剥がれ、崩れを防いでいるなど
効果がない場合は下手に掘り進めることはできないとされているだろう

スピサも下手に掘ることはできない
せいぜい剥き出しから見えている岩や化石など 一部を取ることしかできない

金賊毛のブラシやピッケルなど
必要な部分だけを取り除いて抜き取るいくつかの骨
これらは金属とは違いそのままでしか使用できない者の
強度と軽さの他に、金属の匂いがないためか獣への逃走防止効果がある

中には骨に今だ意識が残っているのか
畑の猪避けなどにも使えるという

中でも頭骨が一番だろう
道という字の意味や、頭部を蛮族が飾る理由を知ればそうだ

「ん、しょ。」

スピサはこの場合、骨 牙 又は歯といったものを集めている
巻貝の化石などは海のタリズマンに使用できるそうだ



焚火の傍 広げた毛皮の上に腰を下ろしながら、もう一枚のゴザ上の前には
幾つもの骨が並ぶ

手のひら大の平たい歯の化石 太ももの骨 
指二本幅の歯の化石 干からびた細い 手指爪の付いた片腕など

きちんと土を埋め直し 砂利も詰めて叩き直した陥没箇所を見ながら、焚火の傍で
薪をいくつか放り込みつつ、骨の状態を眺めながら綺麗に磨くだろうか。

「ここの地層はまだ、それほどでもないかな……。」

雨で削れ、自然とまた新たな層が見えるまではいくつも掛かる
地図の中で、この地層地帯への現在認識を書き込むと
明日には別の層を除いてから、自宅でもある王都鍛冶場へ戻るだろう

焚火には、干し肉を炙ったそれと半分乾燥させた黒パンがある
もう少しでうまくローストできるだろうかと思いながら。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯 森林地帯 オペラの壁」からスピサさんが去りました。