2021/11/10 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯 丘」にジギィさんが現れました。
■ジギィ > 街道から森を挟んで、遠くに王都の灯りを望む丘。
月明かりは燦々と降り注ぎ、丘の上で夜風に波打つ草花を照らし出している。
時折夜行性動物だろうか、さざ波を不規則に乱していくものがあって、そうやって丘は草木の騒めきで今宵賑やかだ。
「…は―…着いた―――…」
その丘の麓へ、森から出てきた影。
少し場違いに呑気な声を上げると、丘の頂へと歩みを進める。足取りは急ぐでもなく、殊更遅くもなく、時折丘周辺を見渡したり、今まで来た森を振り返ってりしながら登って行く。
その背中にはやや大き目のバックパック。いまはほとんとぺたんこだが、帰りはほどほどに膨らませて帰る予定だ。
丘の頂まで来ると、誂えたように鎮座している岩に腰掛ける。お尻がちょっと冷たいが、まあ許容範囲。
「…ふぬぁ――… 着いたー…」
軽い荷物を下ろし、ぐっと身体にひとつ伸びをくれて言葉を繰り返すと、遠くに見える王都の灯りを眺めて吐息一つ。
今宵は此処で夜を明かすつもり。その寝床設営の前に足を投げ出して、今日のご褒美とでもいうべき夜景をぼんやりと独り占めする。ついでに、途中で収穫した果実をバックパックから引っ張り出してひとかじり。